2010年3月27日

【時間的フレーミング】どうしてモチベーションアップを考えるとダメなのか?

● 今回のテクニック:【時間的フレーミング(4)】

時間的フレーミング(テンポラルフレーミング)とは、時間の単位を変えて表
現することにより、敢えて物事の捉え方を変えさせることをいう。
 
大きな期間で表現するよりも、小さな時間の単位で伝えたほうが、より具体的
で身近に感じられるため説得効果が高まる。
 
会議の終了間際にコミットメントをとる場合に使うと、非常に有効である。誰
でも簡単に使えるテクニックであり、セルフコーチングにも役立つ。

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000269.html


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● 今回のコミュニケーション例


営業マン :
「4月になっても、すぐにはやる気が上がらないですね。3月末で燃え尽き
ちゃったというか……」


マネージャー :
「4月になっても、やる気が上がらないか」


営業マン :
「そうですねェ。4月は会議とか研修とかがやたらと多いでしょ? モチベ
ーションが上がらないというか、なんていうか……。人ってどういう風にモ
チベーションをアップさせていくんですかねェ。誰かに教えて欲しいですよ」


マネージャー :
「そうだなァ。ところで3月の最後の週に社長に提出した今期のアクション
プラン、あったよな。あそこで休眠顧客にキャンペーンチラシを持っていく
と書いてあった」


営業マン :
「ええ、書きました」


マネージャー :
「4月の目標は何件だった」


営業マン :
「確か20件でした」


マネージャー :
「そうだよな、20件だったよな」


営業マン :
「ええ。1日1件ペースでこなしていけばすぐですよ」


マネージャー :
「そうだな。ところでさっき、会議とか研修とかで忙しいみたいなこと言っ
てたけど、それでどれぐらい時間が潰れるんだ?」


営業マン :
「聞いてくださいよ。3日間あるんです、商品開発部との勉強会が。平日に
合宿ですよ。しかも戦略策定会議にも呼ばれてますし、資料作りも多いです。
RFM分析とかも頼まれてますから」


マネージャー :
「そうか、そりゃあ大変だな」


営業マン :
「普段の半分は研修とか会議ですよ」


マネージャー :
「ということは、さっき言った休眠顧客開拓の20件、けっこう厳しいんじ
ゃないか?」


営業マン :
「まァ、確かに……。10日で20件と考えると1日2件ですもんね」


マネージャー :
「もちろん営業は休眠のお客様ばかりを対象にしてはいられないし」


営業マン :
「当たり前です。既存顧客もそうですし、新規の顧客開発もノルマあります
からね」


マネージャー :
「どれぐらいの割合なんだ?」


営業マン :
「感覚的にですけれど、既存が6、新規が3、休眠が1って感じですかね」


マネージャー :
「なるほど、ということは休眠顧客対応を10日で20件って考えると、既
存が120件、新規が60件ってことになるよな」


営業マン :
「……ええ」


マネージャー :
「合計は?」


営業マン :
「200件、です」


マネージャー :
「何日で?」


営業マン :
「10日で、です……」


マネージャー :
「1日で何件まわるんだ?」


営業マン :
「20件ってことになりますね、理論値では」


マネージャー :
「理論値? 何言ってんの? アクションプランで決めたことは死守すると
社長の前で宣言したよな? 昨年の目標に対する実績は86%で課員の中で
最低だったんだぞ、お前は」


営業マン :
「はい」


マネージャー :
「お前、社長に血判状だしたんだろ?」


営業マン :
「はい」


マネージャー :
「左手を出してみろ。その包帯をとれ」


営業マン :
「はい」


マネージャー :
「そこの人差し指を切って捺印したじゃないか。その血判状に」


営業マン :
「はい」


マネージャー :
「社長の前で血判状を出すから付き添ってくださいと言ったのはお前だろうが」


営業マン :
「はい」


マネージャー :
「はい、じゃねーよっ」


営業マン :
「は、はい。申し訳ありません……」


マネージャー :
「モチベーションアップの仕方がわからないだと? それは100%数字が
達成してる奴らだけが吐いてもいいセリフだ。120%達成させるには、や
る気が出ませんねェとか言うのが正しい使い方なんだよ、わかるか」


営業マン :
「はい」


マネージャー :
「どーすんだよっ?」


営業マン :
「あ、はい……。毎日20件、まわります。必ず休眠顧客を月に20件はつ
ぶしてみせます」


マネージャー :
「ったりめーだ。いいか。商品開発部との勉強会は出ろ。ただし他の資料作
りはお前にまわさないでいいように裏で手をまわしてやる」


営業マン :
「あ、ありがとうございます」


マネージャー :
「やるべきこと以上のことをやるべきか迷ったときにだけ使え、モチベーシ
ョンって言葉はよ」


営業マン :
「はい、すみませんでした……」


マネージャー :
「自分で宣言したことは絶対にやれ。やり切れ」


営業マン :
「はい」

……『モチベーション』って言葉が大嫌いな人って多いですよね。

多くの人から言われます。

その人たちの言い分は共通しているように私は思います。モチベーションが上
がらないと仕事に熱が入らないという理屈に強い違和感を覚えるからではない
でしょうか。

しかしながら部下にしてみると、何をやるべきかわからない状態で曖昧な指示
をされるとストレスだけを蓄積させることになります。マネージャとして、明
確に「やるべきこと」を提示しましょう。


●『モチベーションアップを考える前に、もっと大切なことがあるか?』
 ※ マネジメントルールは整備されていますか?
【参考記事】→ http://attax-sales.jp/blog/000412.html


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【編集後記】

3月31日の午後、私は保険代理店向けセミナーの講師をしていました。

そのセミナーが終わりかけた時間に、オフィスに大阪から一本の電話があっ
たようです。

電話の主は、ある製薬会社の元営業部長さんです。

大阪では、まだそれほど多くセミナーを開催しておりませんが、それでも過
去に3回も私のセミナーに足を運んでくれた方が電話をかけてくださいまし
た。

その理由は、その3月31日がその方の最後の出社日で、その最後の出社日
に「横山先生の声が聞きたい」と思われ、電話をしてくれたそうです。

営業本部長として長年ご活躍され、定年退職される最後の日に、私の声が聞
きたいと思ってくださり、そして実際に電話をしてくださったのです。

アシスタントから送られたその一報を、セミナー終了後にメールをチェック
して知りました。

私は乗ろうと思っていた地下鉄を見送り、ホームのベンチに座ってパソコン
を開け、顧客DBへアクセスして電話番号を探そうとしました。しかし見つ
かりません。

アシスタントに連絡して電話番号を調べてもらい、すぐに大阪の会社へ電話
をしました。ところがその方は帰宅された後でした。

私は呆然としてしまいました。

ただ私の声が聞きたかっただけだったのか。それとも私に何かを伝えたかっ
たのか。何かを信じて営業組織の指揮をとってきた、その方法について確認
したいことでもあったのか——。

出社最後の日に、どうして私のところへ電話をされたのか……。

ホームに立ち尽くして考えを巡らせました。もちろんわかるはずもないこと
です。

しかし理由はどうあれ、定年退職される最後の日に、私のような人間の声を
聞きたいなどと思ってくださる方がこの世の中にひとりでもいたという事実
は、私に深い感動を与えてくれました。

誰かを変えたいなどとも思わないし、誰かに自分の存在を知らしめたいなど
と思ったことはありません。

そのときどきに自分の話したいこと、伝えたいことを、感情の昂ぶりにゆだ
ねて熱く語っているだけです。そうしているうちに、聞いている方が勝手に、
その言葉を紡いで、並べて、新しい意味合いの言葉を創作してくれます。

今年もこのペースでいくと昨年同様、4000人近い人たちの前で話をする
ことになりそうです。

いや、今年はもっといくかもしれません。

各地で熱情をふりまいていると、ほうぼうでいろんなドラマの種も同時に撒
き散らしているのかもしれませんね。

私が「定年退職」する日は、誰の声が聞きたいと思うでしょうか。そしてそ
の人に何を伝えたいと考えるのでしょうか——。

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