2010年7月15日

【シャープ・アングル・クローズ】 社内にばかりいる営業を外へ出す「ハードクロージング」

● 今回のテクニック:【シャープ・アングル・クローズ(1)】

シャープ・アングル・クローズとは、ヒアリングしながら「言い逃れの条件」
をひとつに絞り込み、最後のひとつを丸飲みしてクロージングすること。

相手の胸に鋭く、刺し込むように、クロージングすることにより大きな効果を
得られる。この技術は「ペーシング」と「リーディング」をほぼ同時に実施す
るため、相手は一瞬「思考停止」状態になり、こちら側の提案を受け入れる可
能性が高まる。

ただし「ハードクロージング」であることに変わりないので、一発で決めなけ
ればならない。多用は禁物。


※ ブログには未掲載。

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● 今回のコミュニケーション例


営業マン :
「ま、そう言われましても社内作業をなかなか減らすことはできません。私
なりに努力していますので、もう少し様子を見ていただきたいと思います」


マネージャー :
「でもな、一年以上も前から業務効率化、業務効率化と言いながらなかなか
進んでないだろう? 社内にいてばかりいたら、まともに営業活動などでき
やしないよ。他の営業が月に150件まわってるというのに、君は60件程
度しか訪問していない。極端に少ないよ」


営業マン :
「はい、重々承知しています。ですからもう少し時間をいただきたいと、私
はこう申し上げているのです。毎日50件ぐらいメールが来ますし、その処
理だけでもけっこう大変です」


マネージャー :
「先週からWEBメールが導入されたから携帯電話でもチェックできるよう
になっただろう? それにメールの数なんて他の営業だって同じだ」


営業マン :
「ええ、それは随時やっていきます。もちろんそれだけではなくて、総務か
らいろいろ頼みごとを言われたり、課長から現場対応をもっとやれと言われ
たり、行政に出す資料作りとかいろいろあって、とにかく忙しいんです」


マネージャー :
「総務の? 勉強会の準備に関してだったら総務部長に言って営業部に頼む
のはやめてくれと強く言っといたぞ。まだお前、頼まれてるのか? それに
課長から現場対応だと? そんなの去年の話だろうが」


営業マン :
「ま、そうですね……。確かに今はそういうことは減ってきています」


マネージャー :
「じゃあ何なんだ? 行政に出す資料作りか?」


営業マン :
「そうです。社内作業で一番時間がかかっているのは行政に出す資料作りで
す。これはどうしてもすぐに時間短縮できるものではありませんから、フォ
ーマットを標準化して少しずつでも効率化できないものかと以前から考えて
いまして」


マネージャー :
「行政に出す資料ってそんなに多いのか?」


営業マン :
「多いのかって……。部長も私の取引先のことはよく存じ上げていると思い
ます。そりゃあもう煩雑な資料がありまして、これを処理するのに膨大な時
間がかかるものですよ。ハイ」


マネージャー :
「他には何が問題なんだ?」


営業マン :
「他には? いえ、この資料作りが一番の足枷です。でもここを疎かにする
と、次のリピート注文が来ないものですから簡略化できずに手間取っており
ます」


マネージャー :
「それ以外に本当に問題はないのか?」


営業マン :
「ありませんよ。他に何があるっていうんですか? でも、先ほどから申し
上げていますように、この資料作りは本当に面倒なものでして——」


マネージャー :
「わかった。じゃあ【行政への資料作りさえなくなったら、もっと外出でき
るんだな?】 それなら全部オレに任せろ。すべて明日からオレが預かる。
だから明日からは他の営業と同じペースでお客をまわるように、いいな」


営業マン :
「え……? いや、その突然そのように言われましても」


マネージャー :
「(立ち上がりながら)やり方は俺が全部知ってる。教えてもらわなくても
けっこう。安心して明日から外回りに励め。担当窓口のMさんはオレも知っ
てる人だから、今から電話しておく。以上 (話はもう終わりという態度を示
す)」


営業マン :
「あ……ハイ」


マネージャー :
「(振り返って)あ、そうそう。当然みんなと同じように月に150件やっ
てくれよ。もう阻害要因は一切ないんだから。じゃ」


営業マン :
「ハイ……」

……帰り際の「最後の一言」で追い討ちをかけるようにリーディングする手法
を「刑事コロンボ」とも言います。(冗談ではありません)

とはいえ、上記のようなハードクロージングで本当に行動量が増えるか疑問で
すよね。なぜ行動量が必要なのか? 「質」を上げるために「量」を増やすこ
とが先で、同時に意識させてならないのはなぜか? この辺りを厳しく解説す
る定番セミナーを8月に開催します。

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前にお伝えしましたとおり、今年は有料セミナーを9月以降開催しない予定で
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【編集後記】

「逆ナン」という言葉を皆さん知っていますか?

そうです。女性が男性をナンパすることです。男性の方に聞きたいですが
「逆ナンされたことありますか?」女性の方に尋ねたいですが「逆ナンしたこ
とありますか?」

ほとんどの人が経験ないですよね。

しかし……。私はあります。(逆ナンされたことが)

青年海外協力隊としてグアテマラで3年活動し、帰国したあと日立製作所に
入社した直後のことでした。

当時28歳です。

東京で研修を受けていたときに、新宿で友人と飲みに行こうと約束していま
した。ルミネの近くで待ち合わせしていたときに女性から声をかけられたの
です。

その女性は初対面の私に早口でこう言うのです。「たった今、2年間付き合
ってきた彼氏と別れてきました。私と食事にいきませんか。お金ならありま
す」

意味がわかりません……。

ただ、当時の私は3年間のグアテマラ生活がまだ抜けていませんでしたから、
洗練されたファッションの日本の(と言うか東京の)女性にそんなことを迫
られて「ポーッ」となってしまいました。

髪は栗色で大きな瞳が特徴的な女性だったと思います。10年以上も前の話
ですのでよく思い出せませんが、一緒に歩いていると間違いなく周囲から注
目されるだろうという容姿の持ち主であったことは間違いありません。

ただ……。

協力隊から帰国して、私は2度、マルチ商法のセールスに勧誘されていまし
た。何か危険な匂いがする……。そう思いながらも女性に誘われるまま喫茶
店「ルノアール」に入り、一緒にサンドイッチを食べました。

彼女は本当によく喋る方でした。

高校2年の期末試験のあとにモデルを目指して北海道の室蘭から上京したこ
と。パソコンが欲しくてバイトしているが何を買ったらいいかわからないこ
と。携帯電話はやっぱり『N』がいいよねということ。東京に来たら女友達
が増えたこと。飲食店でのバイトは割に合わなくてやめたいとのこと。プリ
ンセスプリンセスのCDは全部持っていること。今は22歳で2年付き合っ
た34歳の彼氏と別れたばかりのこと。その彼氏は私を束縛するので、あな
たみたいに背が高くて日焼けしている人に私は昔から憧れていたのだ、ああ、
この人だと思ったから声をかけた、ということ——。

思いついたことを脈略もなしに話し続ける彼女に私は最初こそ違和感を覚え
たのですが、はっきり言ってここまで押しが強いとトランス状態に入ってい
きます。

いつの間にか彼女のペースに巻き込まれていってしまいました。

私はラテンアメリカから帰ってきてそれほど時間が経過していませんでした
ので、顔は日焼けしていましたし、服装もかなりラフで、話し口調も粗野で
した。そういう少しワイルドなところが彼女を惹きつけたようです。特に
「女性を褒める」ということに関しては抵抗あるどころか無意識にしてしまう
ところがありましたので、2時間程度「ルノアール」で話し込んだだけです
っかり気があってしまったのです。

しかしながら……。

話があまりにも発展しすぎ、

「一緒に北海道まで来てほしい」

と言われたときは、さすがの私もひきました。「なんで?」と聞きますと、
とんでもない事実が判明しました。

実は先ほど別れた彼氏の子供がお腹にいるから、その父親になってほしい。
あなたならできる。日立製作所に勤めるんだったら北海道にも営業所はある
だろうからいいじゃない。

と私にハードクロージングし始めたのです。

私が24歳で日本を出、グアテマラへ旅立ったとき母は泣いていました。父
も納得がいかない表情で成田まで見送りに来ました。

2年の任期だったのに、1年も延長して3年間グアテマラで過ごしました。
ようやく日本に帰ってきて大企業に入社が決まりました。日立を選んだのは、
親を安心させたいという気持ちもあったからです。

その息子が、今度は東京で知り合った女性と、彼女の身篭った子供のために
北海道へ移り住む、なんてことになったら——。

うーん。それは、無理です。

北海道へ行くなんてダメだが、お腹にいる子供のために彼氏と仲直りしなさ
いよと、それから「ルノアール」で2時間ぐらい彼女を説得しましたが、
「私はあなたみたいに背が高い人じゃないとダメなの」と繰り返すばかり。

私はどうしようもなくなり、とにかくこの人とは関わらないほうがよさそう
だなと思いましたが、その後が心配になり、私の連絡先を書いて手に握らせ、
二人分の食事代を払ってその場を後にしました。

私は当時、携帯電話を持っていませんでしたので、彼女に渡したのは私の名
古屋の住所と電話番号です。電話はすぐにかかってきたようです。しかし私
の母がとったので、自分の連絡先も告げずに切ってしまったようでした。

その後、連絡はありません。(でした)

しかし……。

つい先日、その女性と再会したのです。

どこで?

なんと、「ツイッター」です。

恐るべきツイッター!

彼女のフォロワーのフォロワーの中で私を見つけたようです。「覚えていま
すか?」というダイレクトメッセージをもらいました。

あまりにも驚いたので、頭の中にできた「空白」を埋めるのにかなりの時間
が必要でした。13年ぐらい前の話ですので。

彼女はブログを書かれていて、今は北海道の札幌にいるようです。3人のお
子さんと幸せそうに暮らす日常が、落ち着いた文章で綴られていました。

ツイッターをはじめて3ヶ月も経過していませんが、再会した人は何人もい
ます。世界は狭いなァとつくづく思いますね。

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