2010年7月25日

【バックトラッキング】愚痴やイライラを吐き出しても、感情を増幅させるだけ

● 今回のテクニック:【バックトラッキング(13)】

バックトラッキングとは、NLP(神経言語プログラム)のペーシングでもよ
く使われる「おうむ返し」のことである。
 
相手の言葉をそのまま流用し、「質問形式」にして返す。こうすることで、相
手は「イエス」としか返答することができなくなる。イエスセットを効果的に
実践するときに使うテクニックで、メルマガで紹介している、20種類以上の
コミュニケーション技術の中でもシンプルで簡単に習得できる。是非とも日ご
ろから使って習慣化してもらいたい。
 
上司や部下とのコミュニケーションのみならず、お客様や家庭などでも応用で
きる。「……ですね?」「……ですよね?」と確認するように尋ねるのが基本。

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000108.html

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● 今回のコミュニケーション例


営業マン :
「聞いてくださいよ、本部長」


マネージャー :
「おう、どうした?」


営業マン :
「M課長ときたら、私を皆の前でこっぴどく叱りつけるのです。ちょっと常
識では考えられないような激しい口調で私を罵るんですよ。確かに私にも落
ち度があったでしょうが、課長としてMさんは失格だと思います」


マネージャー :
「【ほう。M課長は君を皆の前でこっぴどく叱りつけたんだね? しかもち
ょっと常識では考えられないような激しい口調で罵ったというんだね?】」


営業マン :
「はい。あのとき事務所には営業部の連中どころか、製造部の人たちもいま
したし、そんな人たちの前で恥をかかされて本当に腹が立ちました」


マネージャー :
「【そうか。君が怒られているとき、事務所には営業部と製造部の面々もい
て、そんな人たちの前で恥をかかされて腹が立った、ということだね?】」


営業マン :
「そうなんです。それでこんなことまで言うんですよ。お前は何をやっても
中途半端だって。いくらなんでもそれは言いすぎですよ。確かに見積もり資
料を課長に相談なくお客先に持っていったのは反省していますが、そこまで
言われなくちゃいけないことですかね」


マネージャー :
「【なるほど。お前は何をやっても中途半端だってM君は言ったんだね? 
見積もり資料を相談なく持っていっただけなのにもかかわらず】」


営業マン :
「え、ええ。もちろん持っていっただけ、なんては思っていません。ちゃん
と反省はしていますが。でもやっぱり一番許せなかったのは、K主任も同意
していたことですね。K主任は状況もわからずM課長の肩を持つんです。製
造部員もいるなかで、あんな風によってたかって私を責め立てるのは半分パ
ワハラみたいなものですよ」


マネージャー :
「そうか……。【K主任は状況もわからずM君の意見に同意し、君を責め立
てたんだね?】」


営業マン :
「そうですよ、本当に頭にきました」


マネージャー :
「うん……。なるほどね。君の言い分は聞いたよ。ここでアドバイスしたい
ことがあるんだけど、怒りを吐き出すのは実は自分自身のためにもよくない
んだ。これだけは覚えておいてくれ。怒りの感情を増幅させるだけで何もい
いことはない」


営業マン :
「え……?」


マネージャー :
「あのとき君は、今のように、そこまでは怒っていなかったはずだ。いや、
そう決め付けられるかどうかはわからないけれど、そんな強い口調でなかっ
たことは確かだ。君は憂さ晴らしのためか、いろんな人に愚痴を話して聞か
せる癖があるだろう? それはね、逆効果なんだよ」


営業マン :
「え? そうなんですか?」


マネージャー :
「怒ったことやイライラしたことをもう一度思い出して話すことによって、
知らず知らずに感情がシンプルになって曖昧になっていく。だから際立った
感情だけが記憶に残り、その結果、強い感情が生まれる」


営業マン :
「あ……」


マネージャー :
「しかも正しく思い出すことができないから、新しい情報が付け加えられて
しまうこともある。だいたいK主任があのときどんな表情をしていたかはわ
からないが、M課長と一緒に君を責めたという事実はない」


営業マン :
「本部長……」


マネージャー :
「パーティションの向こう側で、俺は総務と一緒に打ち合せをしていたんだ
よ。全部聞いてた」


営業マン :
「そう、だったんですか……」


マネージャー :
「怒りやイライラした出来事を誰かに話して聞かせるのはよくない。怒りの
対処法として最も大きな誤解がコレなんだ。覚えておいたほうがいい」


営業マン :
「知りませんでした……」

……おそらくこれを読んだ多くの方が納得いかないでしょうね。このメルマガ
を読んでイライラした人もいるかもしれません。(苦笑)

しかし、事実です。

日本アンガーマネジメントセンター主催の「アンガーマネジメント指導者養成
コース」を受けて、私も知りました。

NLPの概念から考えても、過去の忌々しい記憶を呼び起こして「追体験」す
ることが、未来に向かったポジティブな行動へと繋がるか、は常々疑問でした。

過去の怒り・イライラを誰かに伝えることで「スッキリ」するかというと、そ
うではない。時間が経てば少しずつ感情は薄まっていくはずなのに、追体験を
するごとに「怒った時」まで時間は逆戻りするからです。

今後、「アンガーマネジメント・ファシリテーター」として、怒り・イライラ
の感情をコントロールする技術をセミナーやDVDなどで公開していく予定で
す。

私の場合、NLPも組み合わせていきますので、かなりきめ細かい「アンガ
ー・マネジメント」を紹介できる自信があります。

※ アメリカでは、NLPよりもアンガーマネジメントのほうが普及している
ようです。やはり相当なストレス社会だからなのでしょうね。

ところで今回発表したDVDは、行動をどのように変えるかを「感情のコント
ロール技術」を使って話しています。

根性論ではなく、NLP理論を使ってどのように行動を起こさせるのか説明し
ていますので、すべて論理的です。ロジカルなテクニックを感情的に話してい
るところが特徴といえるでしょうか。

自分自身や部下の行動を変えられず、イライラが募っている方は是非お求めく
ださい!


●【横山信弘の組織営業力アップDVD Vol.1
        「目標に焦点を当て、行動量を増やす方法」編】
http://www.attax.co.jp/seminar/detail/00819.html


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【編集後記】

アンガー・マネジメントの技術で「ブレイクパターン」というものがありま
す。(今週の【メルマガ号外】で詳しく説明する予定)

これまでのパターン化された行動を少し変えてみることで、環境の変化に耐
えうる「心」を作り上げていくことができます。

たとえば朝早く出勤してみるとか、通勤経路を変えてみるとか、普段は食べ
ない豪華なランチを試してみるとか……どんな小さなことでも有効です。

特に年齢が高い方は実践することをお勧めします。

NLPでも「参考体験」と言われていて、私も以前から幾度か実践してきま
した。

一番はじめに実践したのが、妻の強い勧めに従い「ランジェリーショップ」
へ行ったことです。もちろん一人で行ったのではありません。妻に連れてい
かれたのです。

正直に言って、かなり抵抗がありました。

連れていかれたのはデパートの店です。店内に入ると目がチカチカして視線
のやり場に困ります。

特に妻が試着しているあいだ、私はどこでどう振舞えばいいかわかりませんでした。店員さんは、

「店内をぐるっと見てまわっていただいても結構ですよ。奥様に似合いそうな
下着があれば手にとってみてください」

と笑顔で私に言います。他のお客さんもいるにもかかわらず、です。

からかってんのか、お前? ……と言いたくなるのをグッと堪えながら、
「そんなことできませんよ」と呟き、ソファに座ってパソコンを立上げ、ブロ
グの更新などをしたりしました。

あとで妻から「それじゃあ何しにここへ来たかわからない! 参考体験にな
らないでしょう」と言われましたが、私にとってはこれでもかなりの刺激に
なりました。

その体験自体に意味付けをしようとするのではなく、これまで抱いてきた思
い込み・価値観——つまり現状維持バイアスですよね——を壊していくこと
が目的ですので、これでよいのです。

ちなみに最近やっていることは、娘と一緒に日曜の朝から「ハートキャッ
チ・プリキュア」を観ることです。

私は美少女アニメに対して妙な偏見を持っています。正しいか正しくないか
は別にして、そういう価値観があると、変化に対応できない自分に苦しむこ
とになっていきます。

実際に、一緒にボランティア活動をしている若い人たちと、最近は積極的に
話をしたいという気持ちになれません。

保護者の皆さんと話をしているほうが落ち着くのです。歳をとった証拠です
ね。

これはよくありません。そのことと「ハートキャッチ・プリキュア」と何の
関係があるのだという人もいるかもしれませんが、そうではないのです。

自分の価値観に固執することは自分の可能性を狭めることになるので、でき
ることからやっていくことがとても大切なのです。

最近になってようやく「ハートキャッチ・プリキュア」を観ていても、胸の
なかのざわつきを感じなくなってきました。

目が慣れてきたからでしょう。

「キュア・サンシャイン」という新しいメンバーがつい先日加わったと娘が喜
んでいて、その姿を見て私も素直によかったな、これから楽しみが増えたね
と思えるようになってきました。これも変化の一つです。

ただ、あんまり毎週のように見ているとのめり込んでしまうかもしれません。
そろそろやめておきます。

最初は「この娘たちのどこが可愛いんだ?」と思っていたのですが、最近は
慣れてきたせいか可愛く見えてくるのだから不思議です。これがいわゆる
「刺激馴化」と呼ばれるものですね。

セミナーに参加することや、DVDを観ることも、体験したことがないなら
とりあえずやってみる、という姿勢が大事だと私は思います。

私が下着売場へ行くことと全然違います。

セミナーやDVDを観て行動を変える人は世の中にたくさんいるわけですか
ら、今までやったことがないからといって敬遠するということは、それがま
さに「現状維持バイアス」にかかっているという証拠です。

私のセミナーやDVDでなくても結構ですので、ぜひ試してみてください!

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【有料セミナー】

●『話し方教室プレミアム 
  相手の行動を変える科学的な説得/クロージング技術』
【東京  7/28】 http://www.attax.co.jp/seminar/detail/00766.html

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  仕組みとコミュニケーション、モチベーション管理を徹底解説!』
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【東京  9/29】 http://www.attax.co.jp/seminar/detail/00768.html

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http://www.attax.co.jp/seminar/archive/genre/article.tag%2E0011.html