2010年7月29日

【スノッブ効果】営業マンは「ビジネス書」を読むべきではないのか?

● 今回のテクニック:【スノッブ効果(3)】

スノッブ効果とは、他者と同調したくないという心理作用が働き、敢えて他人
が所有しないものを欲しがったり、他人とは別の行動をしたりすること。
 
もともとは、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減る消費現象のこと
を指している。
 
反対語はバンドワゴン効果。
 
部下とのコミュニケーションに応用するのであれば、プライドが高く、協調性
の低い相手に使うと効果が望める。ノーセットなどと組み合わせてもよい。
 
(協調性の高い相手にはバンドワゴン効果を使うことをお勧めする)

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000371.html

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● 今回のコミュニケーション例


営業マン :
「この読書カードっていうの、やめてもらえませんか?」


マネージャー :
「あれ? どうして?」


営業マン :
「読書するたびにこんなカードを書いて提出するなんて面倒ですよ。私は私
なりに手帳に記して蓄積していますので、それで管理させてもらいたいんで
す」


マネージャー :
「読書家の君がカードを書くことで、他の営業部員も刺激を受けると思った
んだよ。なんせ1ヶ月に30冊ぐらい読むんだろう? その情報をカードに
記してみんなに回覧すれば、とても役立つはずだ」


営業マン :
「わざわざ私がそんなことまでする必要あるんでしょうかね」


マネージャー :
「それにしても君の読書量はすごいね。多くの成功者が多読だというけれど、
まさに君のような人間はその部類に入るんだろうな」


営業マン :
「成功者が多読? そうとも限らないんじゃないでしょうか。本ばっかり読
んでいても、うまくいかない人はうまくいかないですよ」


マネージャー :
「ほう、そうなのかな?」


営業マン :
「最近、ビジネス書を読むのに飽きてきましたよ。だいたい何を読んでも同
じようなことばかり書いていますからね」


マネージャー :
「そうかな、ビジネス書を読むことによって仕事も成功すると思うぞ」


営業マン :
「読むなとは言ってませんよ。多読だからいいかというと、そうじゃないっ
て言いたいのです。あんまり読書を勧めると、あいつら全然外へ行かなくな
るでしょうからね。ほどほどにしておかないと」


マネージャー :
「読書をすれば知識が身について、お客様との話もはずむだろう?」


営業マン :
「お客様自身が本を読んでないですから、お客様と話を合わせるために、と
いうのであれば読者は意味ありませんね。やってみてわかりました。お客様
との話題を探すんだったら、とにかくお客様のところへ数多く通ったほうが
いいです」


マネージャー :
「よく言った! 訪問件数がダントツ最下位の君からそんなことを言われる
とは……」


営業マン :
「読書なんて自慢にもなりませんよ。これからは2日に1冊のペースにしま
す」

……営業はスポーツです。

トレーニングの本を何冊読んでも、トレーニング自体を十分にしていなければ
上手になりません。

それと同じです。

確かに仕事をしている以上、身につけるべき知識は多岐にわたります。

とはいえ、情報の波に流されている人は「迷い」が多く、行動スピードが遅く
なって、結果的にストレスをためる——という負のスパイラル上に身を置くこ
とになります。

書評家を目指すのでなければ、体を動かすのが営業の仕事ですから、ほどほど
でよいと考えます。(とはいえ、1ヶ月に5冊ぐらいは読みましょう)

営業コンサルタントの私が過激なことを書きますが、世の中にある「営業本」
で参考になる本は非常に少ないです。本当ですよ。

とにかく、すべてのプロセスで最優先しなければならないのは「行動」です。
PDCAの「P」ではなく「D」が先だと言ってもいいぐらいです。

どのようにすれば行動量を2〜3倍にできるか? 本1冊も読む必要はありま
せん。たった3つの要素で、主導権を持った計画営業ができるようになります。

知識を身につける以前に、まず思考プロセスを変革しましょう!


●【横山信弘の組織営業力アップDVD Vol.1
        「目標に焦点を当て、行動量を増やす方法」編】
http://www.attax.co.jp/seminar/detail/00819.html


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【編集後記】

経営者の中に、「とにかく本を読め」という人がいます。「どんな本でもい
いから毎月1冊読んで感想を提出しろ」とまで従業員に強制する人もいます。

「読め」と言われて「読む」ことで何か身につくことがあるのでしょうか?

強制的に読書のノルマを課すことを、私はお勧めいたしません。

DVDの中でも話をしていますが、目標に焦点が合えば、現状とのギャップ
を埋めるために何か行動をせざるを得なくなります。「やる気」は関係あり
ません。

知識の習得もそうです。目的がはっきりとすれば自然と本を読みたくなるは
ずです。

私は先日の日曜日、ある編集者の方に対して自分自身のアイデアを出すため
に本を5冊買い、その中から重要だと思うポイントをまとめ、さらに自分の
意見と融合させてラフなレポートを書きました。

しかしその日曜日、私は以下のこともしていました。

朝から子供2人と町民プールへ行き、お昼ご飯を外で食べ、昼過ぎからも公
園へ行って「逆上がり」の練習をさせたり、家の前の道路でサッカーをした
りして子供たちとしっかり汗をかきました。

そんな中でも隙間の時間を見つけて本を5冊「斜め読み」してポイントをま
とめ、自分がどうすべきか、次のセミナーではどんな話をするかなどを掴み
ました。

プールの着替え室で子供が着替えるのを待っている時間、プールの後に子供
たちがカキ氷を食べている時間、サッカーに飽きた子供がホースで水を撒き
はじめた後……など、隙間の時間はいくらでもありました。

速読などできなくても、読書のコツと集中力さえあれば、「読書」ではなく、
「その本を読んで自分がどうすべきか」という答えのようなものを導き出すこ
とはできます。

これは訓練ですね。

しかし「読書」を目的にしている以上、どんなに訓練しようとしても身につ
きません。本を読んでからの自分の「行動」が設計されていないから「読
書」が目的となってしまうからです。

ところで私は経営コンサルタントですので、いろいろな人から「この本読ん
でみたら?」と勧められることが多くあります。

勧められた本はやっぱり読まないですね。買うだけで放置している本もたく
さんあります。

「理解=言葉×体験」です。

言葉だけを追い続けても理解しようがないです。体験が伴わないのなら。

ビジネス書ばかり読んでいる人に、私はむしろ、もっとアーティスティック
なものに触れたほうがいいと助言したくなるときがあります。

ビジネス書しか読まない人は、頭の固い人が多いです。他人が考えたアイデ
アや発想ばかりを追いかけて、自分自身の発想力が身につくと思い込んでい
る人がいますが、そんなことはありません。

明日メルマガ号外で【ブレイクパターン】のことを書きます。

パターン化した認識を少しずつ壊していかないと、脳の機能が低下して環境
適応能力がなくなり、柔軟な発想が生まれません。

人間は不可思議な存在なのです。

ビジネスが「人」で成り立っている以上、本に書いてあるとおりにはなりま
せん。当たり前のことです。

私は小説が好きです。宮本輝の小説などをよく読みます。

不条理な時代に、不誠実な親、それらによって生まれた主人公のいびつな熱
情、狂奔される家族や友人たち……。

激しい葛藤の中で、うだるように暑苦しい人間模様が、宮本輝の作品では紹
介されます。

そういう作品世界に身を置いていると、人間の価値観がいかに多様であるか
がわかってきます。そして現実社会のストレスからも解放されやすくなりま
す。

「理屈」もいいですが「感性」も必要ですよね。

ちなみに最近、私の妻が多くの人にお勧めしているのが、世界の名著、レイ
チェル・カーソンの「センス・オブ・ワンダー」です。

私が27歳のときにガラパゴス諸島へ行ったあと興味を持って購入したこの
本がまだ家にあり、それを約15年ぶりに引っ張り出して妻が読んだところ
感動して、子育てに悩む多くの人たちに妻が勧めています。

「センス——感性」を磨くのに、「理屈」は邪魔かもしれませんね。

何事も、バランスです……。


※ この編集後記を読んで「なるほど、ビジネス書って読まなくいいんだ」と
思われた人は「柔軟性」の欠片もないということになります。(苦笑) コイ
ントス(二元論)で物事を考えてはいけません。白か黒か、ではないのです。
念のため。

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