2010年12月18日

【ディレイテクニック】相手が「本気」かどうかは5千円以上負担できるかで決まる

● 今回のテクニック:【ディレイテクニック(5)】

ディレイテクニックとは、怒りを感じたとき、感情に任せて言葉を発しないよ
う、心のなかで別の事柄を思い浮かべて落ち着きを取り戻す方法。

イエスバット法を心掛けようと思っても、自分の感情をコントロールできない
と相手の言葉を「受け止め」にくい。

このためディレイテクニックなどを使って、自分自身を落ち着かせてから反論
する

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000264.html

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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「もう今年も終わりだ。今年やろうとしたことでうまくいったこと、うまく
いかなかったことを教えてくれないか?」


営業マン :
「はい。うまくいったことは製品知識をしっかり覚え、それなりにお客様に
説明できるようになったことです。あと、社内でのコミュニケーションが活
発になったことも良かったことです。うまくいかなかったことは……。そう
ですね。強いてあげれば目標が達成できなかったことでしょうか」


マネージャー :
「強いてあげれば? 目標予算を達成させることが君の仕事じゃないか」


営業マン :
「ま、そうですけど……。下期は少し挽回しましたし、昨年と比べてそんな
に遜色ないと思いますが」


(怒)マネージャー :(心の中で)
 カーッと怒りが湧き上がってくるのを抑えようとする。
(今年一番うまかった料理は、福岡のイカシュウマイ、二番目は名古屋のひ
つまぶし、三番目は金沢のハントンライス……)


マネージャー :
「な、なるほど。昨年と比べて遜色ないというんだね? しかしね、昨年も
目標達成率80%以下なんだよ。このままの状態で来年も推移してもらって
は本当に困る」


営業マン :
「はい。そりゃあもう、来年は不退転の決意でやります。本気で立ち向かっ
てまいります」


マネージャー :
「そうか。昨年の今頃もそのようなことを聞いた覚えがあるが、まあいいか
……。ところで来年1月にいい研修があるから行ってみないか? ちょっと
週末になるんだけど」


営業マン :
「あ、そうですか。かまいませんよ。1月の週末は妻が実家に戻ってるんで、
ちょうどいいです」


マネージャー :
「そうか。研修費用は3万6千円。ただ、会社が負担できるのは3万円まで
だけど、これはいいよな?」


営業マン :
「え? ちょ、ちょっと待ってください。6千円払うんですか? 私が?
私が払うんですか? 週末に研修受けるのに?」


マネージャー :
「そうだよ」


営業マン :
「え、ちょっと……それは、どうかなと思います。会社側の都合で研修行け
って言うのにお金出せって言われても」


マネージャー :
「な……! 会社の都合って……。いや、ちょっと待て。会社側からすると、
君の目標予算が達成しないのは君の都合だよ。君が数字を達成してくれれば
会社がこのような投資をしなくてもいいとも考えられるじゃないか」


営業マン :
「そうでしょうか? だいたい無理な目標予算を作ってるほうに問題がある
と思いますけど」


(怒)マネージャー :(心の中で)
 カーッと怒りが湧き上がってくるのを抑えようとする。
(今年一番楽しかった行事は、子供たちと一緒に行ったディズニーランド。
二番目は熱海の温泉。三番目は地域のソフトボール大会で優勝したこと…
…)


マネージャー :
「なるほど、会社が無理な目標予算を作ってるって言うんだね? しかしね、
君の目標が達成しないから、大口の取引先を新たに任せたじゃないか。つま
り取引先が増えたにもかかわらず昨年と同じということは、実質のところは
落ちてるんだよ」


営業マン :
「わかってます。ですから来年からは本気でやりますって」


マネージャー :
「とにかく行動を変えて欲しい。研修が無理なら、この本を買って読んでみ
たらどうだ? 行動改革のために必要な考え方が書かれてある。シリーズ本
だから3冊は全部買って読んだほうがいい」


営業マン :
「3冊……? その本の代金は会社側が負担してくれるんですか?」


(怒)マネージャー :(心の中で)
 カーッと怒りが湧き上がってくるのを抑えようとする。
(今年一番嬉しかった事は、誕生日のケーキを子供が作ってくれたこと。二
番目はお客様から感謝されたこと。三番目は5キロ痩せたこと……)


マネージャー :
「本の代金を会社が負担したら読むというんだね? しかし、他の営業は実
費で買って読んでるんだよ。それじゃあ、無料のセミナーが大阪であるから
行ったらどうだ?」


営業マン :
「大阪までの交通費は出してくれるんですよね?」


マネージャー :
「な……! もういい。君の本気度はわかった」

……その人の本気度を試す方法として、「それを成し遂げるうえでどれだけの
代償を支払うことができるか?」を知ることにより推測できます。

個人負担額の目安は「5000円」です。

1500円程度の本を勧めれば誰でも自分で買うでしょうが、5000円以上
の個人負担を求めると、とたんに尻込みする人が増えます。

仕事は「会社のためにやっている」と無意識のうちに捉えている人は、なぜ自
分がそんな負担をしなければならないのかと考えるでしょう。

しかし終身雇用がない現代、ご自身の市場価値はご自身の力で高めていかなけ
ればなりません。

自分への投資を怠る人は、企業にとって必要な人財となり得るでしょうか?

お金を実際に払わせるかどうかは別として、相手の本気度を知るうえでも上記
の会話で使った質問を試してみてもいいかもしれませんね。

ところで以下のページに私の動画(Youtube)が掲載されています。(約90秒)

メルマガでしか私を知らない人は、私の動きと肉声をご確認ください。「気合
と根性」系の話っぽく聞こえますが、内容はロジカルですよ。(笑)

本気になりたい方、どうぞ!

http://www.attax.co.jp/seminar/detail/00819.html

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【編集後記】

仕事をしていて、一番喜びを感じるときはコンサルティング先が結果を出す
ことです。それ以上の喜びはありません。

すべてのコンサルタントがそう考えていることでしょう。

たまに、

「横山さんはセミナーでものすごい集客ができるから、講師業で食べていけば
いいんじゃない?」

と言われることがあります。

研修の講師って儲かりますからね。(もちろん集客ができなければなりませ
んが)

しかし現場が一番いいです。

現場のコンサルティングは苦労の連続です。私たちは決められた工程どおり
に仕事をする、ということではなく、結果を出そうとしますので、常に「カ
イゼン」の繰り返し。

しかし、苦労はしても、結果が出たときの喜びは最高です。

私どもがこだわる「結果」とは、【前よりも良くなった】という結果ではあ
りません。【目標達成】です。

全員が言い訳をせず、目標予算達成に焦点をあて、劇的に行動を変えている
姿が、私たちが言う「結果」です。

「意識が変わった」とか「目の色が変わってきた」「いいヒントをもらった」
と言われるのが結果ではありません。

先日……。

今年一年間、支援させていただけた会社の営業部長から、最後の日にこのよ
うなお言葉を頂戴しました。

「安定的に目標予算を達成させる目処はついた。来年も再来年も、間違いなく
目標はクリアできるでしょう。本当にありがとうございました」

と。

涙が出るほど嬉しいお言葉でした。

この1年間、私はその営業部長をはじめ、特に管理者の皆さんに辛らつな言
葉をかけ続けました。皆さんの前で敢えて恥をかいていただいたこともあり
ました。営業部以外の方々との調整で奔走していただいたこともありました。

本当にありがたいことです。

素晴らしい「場」を作り上げ、将来の光明を全員で手にしてくださいました。
そのプロセスは素晴らしいものでした。その場にコンサルタントとして関わ
れた私たちは幸せです。


営業組織改革は簡単なのです。社長や営業トップの方々が本気になってくだ
されば、確実にできます。

本気になれば、ということです。その本気の度合い、も重要です。


ひとつの別れがあり、またひとつの出会いがあります。

実は驚くことが昨日(12月16日)ありました。

大阪で「プロフェッショナル営業マンコース」があり、1日私が講師として
研修をしたあと、トイレのために会場を後にしようとしたとき、会場の外に
ある人が立っていました。

なんと、私を「待ち伏せ」していた人物がいたのです!

さすがに私もビビりました。大きな会社の課長級の方です。私がこの3日間、
関西方面にいるとわかって(おそらくツイッターで確認したのでしょう)、
何度も私に電話をしたのですが、私が電話に出ないものですからついに会場
へやってきたのだというのです。

(留守電を入れてくださればよかったのに……)

社内の営業改革を促進したいと強く願っている「超体育会系」の方です。

「電話をとってくださらないので、どうしても横山さんに会いたくて来てしま
いました!」

と、その人物は言うのです。ですから、

「な、なんの御用ですか?」

と、たじろぎながら聞きました。すると……。

「私にカツを入れていただきたいのです!」

と、大真面目に言うではありませんか。すごいなこの人……。(私よりも年
上の方なのに)

これが関西のノリなのでしょうか? ずっこけそうになりました、本当に。

「来週、やる気のある奴だけを集めて、横山先生のDVD鑑賞会をやります。
その前にカツを入れてくださいっ!」

という申し出です。

その方は空手家です。ですから、お腹でも思いっきり殴ってやればいいので
しょうか? 頬を張ってやればいいのでしょうか? 私は気圧されてしまい
途方に暮れてしまいました。

私の理論はロジカルです! カツを入れてくれと言われても……。

ま、それからの話は置いといて。

とにかく、このように熱い人、本気で何かを変えたいと願っている人は世の
中にたくさんいるのですね。

私のような、暑苦しいぐらいに情熱的な人間を受け入れてくれる会社もある
わけです。ありがたいことです。

本気で改革したいという方の会社に入り込んで、現場で支援をしたいですね。
現場での仕事を続けたいです。

結果を出すまでのプロセスは大変であっても、やり終えたあとの充足感はた
とえようもなく尊いものでありますから。

━━<セミナー案内>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【セミナー案内】

●『新春セミナー 営業会議をプロデュースする!』
【名古屋 1/27】 http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01009.html


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        「目標に焦点を当て、行動量を増やす方法」編】
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※ モチベーションという名の「感情の揺れ」に左右されることなく、目標を
安定的に維持できる思考パターンへ変革させることが、このDVDの目的です。


◆【横山信弘の組織営業力アップDVD Vol.2
  「2週間に1回30分で目標予算を達成させる! 営業会議の進め方」編】
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※ プレイングマネージャが部下に関与する時間を劇的に減らし、組織で目標
予算を達成させる営業会議の進め方、仕組みの紹介をしています。

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