2011年6月23日

【カウンター・エグザンプル】グルーポンのビジネスモデルを営業に生かせるか?

● 今回のテクニック:【カウンター・エグザンプル(2)】

カウンター・エグザンプルとは、物事に対して、ある「一般化」の思い込みを
している人に対し、それが真実ではなく、単なる思い込みに過ぎないことを気
付かせるテクニックである。

「一般化」の表現をしている人は、「みんな」「すべて」「いつも」という表
現をよく使う。

本当に「みんな」そうなのか? 本当に「すべて」そうなのか? 本当に「い
つも」そうなのか?

具体的な過去の体験について語ってもらうことにより、その思い込みを気付か
せることができる。

※ ブログには未掲載


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「先月は150件、お客様のところをまわったんだね?」


営業マン:
「はい。これまでで一番まわりました。なかなか結果が出てこないものです
から」


マネージャー :
「感触はどうなの? それぐらいの件数、お客様と話をしたら、かなりいろ
いろなことがわかってきたよね?」


営業マン :
「え……。まァそうですね。でも、どこへ行っても間に合ってますって言わ
れるだけなんで、ニーズはないと言えますね」


マネージャー :
「どこへ行ってもニーズがないっていうこと?」


営業マン :
「そうです。ま、私のエリアでは当社の商品に関するニーズがまったくない
ということがわかっただけでも、まわってみた甲斐はあったのかなと思って
ます」


マネージャー :
「どこへ行っても、と言っていたけど、たとえばどういった会社、どのよう
な業種だとダメだということはあるの??」


営業マン :
「どこの会社って……。先ほども言ったように、どこへ行ってもダメです。
断られます」


マネージャー :
「なるほど。でも、先月、感触のいい会社が3社ほどあったよね。T君も同
じエリアだけど、月に5、6社からは見積りをもらってきているし」


営業マン :
「まァ、そうですね……。全部ニーズがないと言ったら大袈裟ですが、とに
かく反応が悪すぎますね」


マネージャー :
「150件まわって話を聞いてくれたところは何件あったの?」


営業マン :
「ああ、それなら100件ぐらいは聞いてくれましたよ。話は聞いてくださ
るんです」


マネージャー :
「あとの50件は門前払い?」


営業マン :
「門前払いなんてほとんどないですね。担当者が不在だったとか、そういう
感じです」


マネージャー :
「じゃあ、150件のうち100件は話を聞いてくれたわけだ。それでサン
プル品を渡した相手はどれぐらいなの?」


営業マン :
「全然ダメです。先ほども言ったように、サンプル品にまるで興味を示さな
いんですよね」


マネージャー :
「だからニーズがないと、そう受け止めたんだね」


営業マン :
「仰るとおりです」


マネージャー :
「サンプル品を渡したのは何社なの?」


営業マン :
「3社です」


マネージャー :
「サンプル品の説明をしたのは何社なの?」


営業マン :
「え?」


マネージャー :
「サンプル品をお渡ししますので、ぜひ使ってみてください。当社の商材を
活用すればその良さや効果を体感していただけますって、相手に伝えただろ
う? それは何社?」


営業マン :
「ええっと……。それは、どうでしょうね。思い出せませんが……」


マネージャー :
「この3社にはどうしてサンプル品を渡すことができたの?」


営業マン :
「あ、それは簡単です。なんか当社のホームページを見て知ってたんだそう
です。今月いっぱいはサンプル品をもらえるって」


マネージャー :
「うん。なるほど。君からサンプル品について働きかけたのは何社あるのか
な? 口頭で説明して」


営業マン :
「いろいろと相手の現状を聞き出して、当社の商材が相手のニーズとマッチ
しているかどうかのヒアリングはキッチリやっています」


マネージャー :
「うんうん。なるほど、なるほど。それで、もう一回聞くけど、君から口頭
でサンプル品について働きかけたのは何社あるのかな?」


営業マン :
「ですから、それはちょっとわかんなくて」


マネージャー :
「目安でいいんだよ。何社かな?」


営業マン :
「口頭で、働きかけたってことですか?」


マネージャー :
「そう」


営業マン :
「……ま、ないですね」


マネージャー :
「なるほど——。わかった。一社もないということだね?」


営業マン :
「……あ、あのですね。まず私は相手の現状を認識しないといけないと思い
ましてですね……」


マネージャー :
「ふんふん。なるほどなるほど。わかった。そうだよな、そうだよな。わか
ってる。それで、サンプル品が掲載されたチラシに関しては相手に渡したん
だろう」


営業マン :
「そうです。ですから興味があれば向こうから連絡が来るはずなんです」


マネージャー :
「……ほう。そのチラシなんだけど、君と話している間に相手は目を通した
のかな?」


営業マン :
「え?」


マネージャー :
「君と会っている間に、相手はそのチラシを手にとって見ていたかな? 見
ていたという会社は何社あった?」


営業マン :
「いや……。ほとんど見ていないです。会社のパンフレットの中に挟みこん
で渡しているので」


マネージャー :
「なるほど、なるほど。じゃあ、パンフレットの中にチラシが入っているの
で後で見ていてくださいと言ったのは何社あるの?」


営業マン :
「ありません……。一社もないです。申し訳ありません」


マネージャー :
「……なるほど。そうかそうか」


営業マン :
「し、しかしですね。相手のニーズがあるかどうかわからないのに、サンプ
ル品を渡すのはどうかと思いますよ。やたらめったら配りまくればいいって
もんじゃないでしょう」


マネージャー :
「え……? どうしてそういう発想になったの?」


営業マン :
「だって、そうじゃないですか!」


マネージャー :
「だって、そうじゃないですかと言われても……。先日の朝礼で社長みずか
ら仰ってただろう? サンプル品を大量に仕入れたから配れるだけ配れと。
配らないと会社として困る」


営業マン :
「お……」


マネージャー :
「君はグルーポンって知ってる?」


営業マン :
「え? ……知ってますが」


マネージャー :
「あれって素敵なビジネスだな」


営業マン :
「そ、そうですか? おせち料理の事件があったじゃないですか。割引クー
ポンで買って送られてきたおせち料理がとんでもない代物だったって奴。ひ
どい会社だと思います」


マネージャー :
「ま、あれはグルーポンの責任でもあるよね。あまりに急成長しているから
なァ。でも、急成長している物事には必ず理由がある。それを社会の風潮を
受け入れ、同じ視点で見つめても何も新しいアイデアは浮かび上がってこな
い」


営業マン :
「そんなもんですかね」


マネージャー :
「そうそう。AKB48も同じ。あの総選挙を批判する人も多いみたいだけ
ど、なぜファンは熱狂するのか、その心理を分析するとアイデアが出てく
る」


営業マン :
「へェ」


マネージャー :
「グルーポンは、手に届きそうにないプレミアム&ラグジュアリーな商品を
安価に体験できる機会を提供しているのさ。これは一般的なクーポンと性格
がまったく違う。当社のサンプル品と同じ。保有効果を狙ったものだ」


営業マン :
「一度体験したら良さがわかる、そしてリピートオーダーがくる」


マネージャー :
「そう。そして限定時間内に販売するからフラッシュマーケティングとして
の効力が増すのさ。これは限定性の原理だ」


営業マン :
「む……」


マネージャー :
「来月も限定でサンプル品を配布しなければならない。これは俺たちのフラ
ッシュマーケティングなんだよ」


営業マン :
「は、はい」


マネージャー :
「来月は、何件サンプル品を配布してくれるかな?」

……先日、グルーポンのマネージャと打合せをする機会があり、これまでの
「ダーク」な固定概念が一掃されました。

その後ブログにかなり長いレポートを書いたところ、フェイスブックのバイラ
ル効果(口コミ)もあり、相当なアクセスがありました。

久しぶりの大ヒット記事です。

営業/マーケティングにも役立ちますので、機会があればぜひ読んでみてくだ
さい。


【参考記事】「グルーポンは意外と誠実なビジネスモデルだった!」
http://attax-sales.jp/blog/000591.html

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【編集後記】

前回のメルマガ編集後記は、かなり反響がありました。

久しぶりに使ったハンティングワールドのショルダーバッグの中から4年前
にいただいたご祝儀6万円分が出てきたという話。

「奥さんにはどう言ったんですか?」

かなりの人から聞かれました。

結果は……

別に怒られることもなく、「キチンとしときゃーよ」と名古屋弁で言われる
ぐらいでした。

そうそう。

そういえば。

私の妻は、顔は可愛いんですが、名古屋弁がヒドイです。

でも、方言を押し隠すことなく、あっけらかんとした態度で話す女性って魅
力的ですね。

妻の場合、「話す」ときのみならず、「文章として書き記す」ときも名古屋
弁なので、特に面白いですが……。

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