2011年9月7日

【好意の返報性】正しい会議ファシリテーションとは?

● 今回のテクニック:【好意の返報性(6)】

好意の返報性とは、人は好意を受けられると、それを返したくなるという習性
のことで、ミラーリング効果ともいう。

部下とコミュニケーションをする際も、相手に好意をもって接するのと、そう
でないのとでは相手の反応も異なる。特に信頼関係(ラポール)が崩れてきた
ときには、「きっと……に違いない」と思い込み、決め付けたような悪意ある
物言いをしてしまう上司がいる。

ニューロロジカルレベルの概念を意識し、どんな相手であろうと、その「アイ
デンティティ」や「価値観」には好意を持ち(承認し)、相手のとった行動に
フィードバックしたいものだ。

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000373.html


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「いいねェ。君はいいよ」


営業マン :
「な、何がそんなにいいんですか……」


マネージャー :
「今日の午前中に行ったお客様のところで、君は即興でお客様の意見を出さ
せるためにホワイトボードを使いはじめただろう? あれはよかった」


営業マン :
「そうですか? 私、これでも昔は小学校で教師をしていたものですから、
黒板に字を書きながら話すのは慣れてるんです」


マネージャー :
「ホワイトボードを見たら、書きたくなる性分か?」


営業マン :
「はい。そうです」


マネージャー :
「いいねェ。そういう君はいいよ」


営業マン :
「そうですか?」


マネージャー :
「今度、小学校の設備に冠する提案をしにいくから、君も同行してほしいん
だ」


営業マン :
「小学校、ですか……?」


マネージャー :
「そう。老朽化している小学校に対して、積極的に提案していこうと思って
ね」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「どうした、浮かない顔をして」


営業マン :
「私、じゃないといけないのでしょうか? 他にも営業はいると思います
が」


マネージャー :
「今日、君がホワイトボードを使って、お客様の意見を吸い上げていく様を
見ていたら、君しかいないと思ったんだ。他人が発言したことを『見える
化』することで、発言内容の共通性や関係性をグルーピングしやすくなる。
正しい意思決定を誘導させることができるからな」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「君の過去の経験を生かすことができる。ぜひやっていこう」


営業マン :
「私は……」


マネージャー :
「学校は苦手か?」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「君が日常的に子供たちを折檻していたことは、聞いている」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「引きずってるんだな」


営業マン :
「6人です。6人の教え子たちを……。私は集中的に、やってました」


マネージャー :
「そうか」


営業マン :
「悪質ないじめを、私は許すことができませんでした」


マネージャー :
「だからその6人の子たちを?」


営業マン :
「しつけのつもりでした」


マネージャー :
「刑事事件になってないんだから、そうなんだろう」


営業マン :
「しかし、結果的に教員を続けることができなくなったということは真実で
す。無力さを感じます」


マネージャー :
「無力、か」


営業マン :
「私なんて、無力そのものです」


マネージャー :
「人間が無力そのものだなんて思うのは、私は間違ってると思う」


営業マン :
「そうでしょうか」


マネージャー :
「微力しかないだけだ」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「バタフライ効果って知ってるか?」


営業マン :
「1972年にエドワード・ローレンツがおこなった講演タイトル「ブラジ
ルでの蝶の羽ばたきは、テキサスでトルネードを引き起こすか」ですよ
ね?」


マネージャー :
「そう。どんな微小な動きも、ときには遠く離れた場所で強大なムーブメン
トを起こす。そういうことはある」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「いずれ、教育者に戻れ」


営業マン :
「え?」


マネージャー :
「人に意見を出させてまとめる能力はある。君はすばらしいスキルを持って
いる。営業経験をつめば、意思決定へ誘導させるコミュニケーション能力も
身についていく」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「苦しみを克服するためには、その苦しみを真正面から見据え、その向こう
側にある場所まで到達することだ。そうでないと、また別の苦しみが君を悩
ませ、どんどん新たな苦しみによって君の可能性が狭まっていく」


営業マン :
「……」


マネージャー :
「君は本当にすばらしい逸材だ。私はとても期待している。ものすごい可能
性を感じるんだよ。君のために何かがしたい。私だけじゃない。誰もが、そ
う思ってるはずだ。この会社にいるすべての人たちが君のことを好きで、何
かをしたいと思っているだろう。いや、おそらく前の学校でもそうだったは
ずだ。すばらしい教師をなくして残念がった同僚もいただろう。そして泣い
た子供たちもいたはずだ。ほとんどの学校の人たち、子供たち、親たちが君
の事を好きだっただろうから」


営業マン :
「……そんなこと言われたの、はじめてです」


マネージャー :
「誤解する人の10倍、君を正しく理解してくれている人がいる」


営業マン :
「ありがとうございます……」

……日経ビジネスオンラインで「脱会議」というコラムを連載しはじめ、3週間ほどが経過しました。

とても好調ですね。

ランキングを見ればわかります。3回目は月曜に掲載されたすべてのコラムの
中で1位でしたので、継続的に読んでいる方が相当量いらっしゃるのだなと認
識しました。(たった1日で10万PVを超えますから)

とはいえ、コメントを見ると勘違いされている方も多いですね。

無駄な会議はなくせと書いているのですが、その書き方が奇抜なので、「すべ
ての企業は会議をなくせ」と私が主張しているかのように捉える人がいらっし
ゃいます。

これが「選択的認知」です。

会議はもちろん、必要ですよ。

正しい会議を進めるうえで、参考になる書籍をまとめてみました。ご参考まで。


【参考記事】「脱会議」経営を進めるうえでの参考書籍
http://attax-sales.jp/blog/000600.html


※コラム【脱会議】あ、それは「会議中毒」の症状です
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110831/222367/

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【編集後記】

42歳になっても、まだ新たなチャレンジをし続けています。

部下育成も重要なのですが、私自身がずっと新たな領域に向かってチャレン
ジしていますので、その辺りのバランスをとるのが難しいですね。

いい加減、落ち着かなくてはいけないのかもしれませんが、私が前に前に出
て行くので、部下たちがフォローにまわっているという構図は以前と変わり
ません。

事業が成熟するまでは、まだ少し時間がかかるのかもしれない。

「今が一番いいときだな」

と、毎年のように思ってるのですが、来年もきっと「今が一番」と思うので
しょう。

「今が一番だ」と、そう思える日々が、いつ終わるのか?

それを考えると少し恐怖を覚えますね。

死ぬまで「今が一番。去年よりも、一昨年よりも、今年が一番いい」と思え
るようになれたら、いいんですが。

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