2012年1月18日

【バックトラック】「棄権」という名の言い訳は、危険です

● 今回のテクニック:【バックトラッキング(15)】

バックトラッキングとは、NLP(神経言語プログラム)のペーシングでもよ
く使われる「おうむ返し」のことである。

相手の言葉をそのまま流用し、「質問形式」にして返す。こうすることで、相
手は「イエス」としか返答することができなくなる。イエスセットを効果的に
実践するときに使うテクニックで、メルマガで紹介している、20種類以上の
コミュニケーション技術の中でもシンプルで簡単に習得できる。是非とも日ご
ろから使って習慣化してもらいたい。

上司や部下とのコミュニケーションのみならず、お客様や家庭などでも応用で
きる。「……ですね?」「……ですよね?」と確認するように尋ねるのが基本。

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000108.html


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「君、聞くところによると、部長がはじめた朝の勉強会、出席を断ったらし
いじゃないか」


部下 :
「あ、はい……。私なんてまだ、こちらの部署に配属されたばかりですから、
ちょっと、その勉強会だとついていけないと思ったんですよ」


マネージャー :
「ほう。まだ、こちらの部署に配属されたばかりだから、部長が主催する勉
強会には、ちょっとついていけないと思ったんだね?」


部下 :
「ええ、そうですね。まァ」


マネージャー :
「どういう勉強会なの?」


部下 :
「えっと……。確か、リーダーシップを学ぶ勉強会だったと思います」


マネージャー :
「へえ。リーダーシップを学ぶ勉強会なんだね?」


部下 :
「ハイ。確か、そうだったと思います」


マネージャー :
「君ももう30歳なんだから、当社でいえばリーダー候補だ。その勉強会に
出ればよかったのに」


部下 :
「他の参加者を見ると、みんなリーダーになってる人ばかりでしたから、私
なんかどうかなと思いましたし」


マネージャー :
「他の参加者を見ると、みんなリーダーばかりだったんだね? それで私な
んかどうかなと思ったんだね?」


部下 :
「ええ。それに、毎回リーダーシップの本を読んでから集まるんですよ。そ
れで……」


マネージャー :
「毎回リーダーシップの本を読んでから集まるんだね? いいじゃないか、
読書をする習慣が身につくよ」


部下 :
「でも、私は本を読むのが苦手なんで」


マネージャー :
「なるほど。君は本を読むのが苦手なんだね?」


部下 :
「ええ、そうなんです」


マネージャー :
「何でもいいけど、君は言い訳が多いね」


部下 :
「……言い訳、ですか?」


マネージャー :
「うん。『棄権』という言い訳だよ。普通は行動をして、期待した成果が出
なかったときに言い訳をするものだが、君の場合は行動さえしていない。結
果が出ないだろうから、行動さえしない言い訳をしているのさ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「無意識に『棄権』してるだろう? この悪癖は治したほうがいい」


部下 :
「ど、どうすれば治るでしょうか?」


マネージャー :
「部長の勉強会に出席してリーダーシップを学べ」


部下 :
「わ、わかりました。たぶんついていけないと思いますが、とりあえずは参
加してみます」


マネージャー :
「そういうできなかったときのための予防線を張るのが『セルフハンディキ
ャッピング』だ。そういう言い訳もやめろ」


部下 :
「じゃ、どう言えばいいんですか?」


マネージャー :
「どう言うって……。もうお前も30歳だろう。何も言わなくていいじゃな
いか。部長の勉強会に参加します。がんばります。それだけでいいだろう。
君がついていけなくなると思っているから、ついていけなくなるんだよ」


部下 :
「わ、わかりました。たとえ、ついていけなくても死ぬわけじゃありません
し……」


マネージャー :
「そうそう。そうだよ。ついていけなくても死ぬわけじゃないし、クビにな
るわけでもない。ただ、それだけのことだよ」

……明らかに「やってみなくてはわからない」ことなのに、最初から実践しな
い選択をする。

そのための言い訳を「棄権」と呼びます。

先日ご紹介した「セルフハンディキャッピング」は、実践するのだけれど、で
きなかったときの言い訳を事前にしておいて予防線を張ること、でした。

実践さえしないという観点からして、「棄権」は「セルフハンディキャッピン
グ」よりも、レベルの低い「言い訳」であると言えるでしょう。


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【編集後記】

先日のメルマガ編集後記に書いた、新幹線の通路を使って16両を往復する
とどれぐらいの時間がかかるか? ということですが、

私の場合、「9分9秒」でした。

皆さん、どのように予想されたでしょうか?

ここで重要なことは前回も書いたとおり、「仮説」を立てるということです。

実際にどれぐらいの時間がかかったか、はどうでもよく、おそらくほとんど
誰も経験したことがないので、予想しづらい問いに対してどう予想するか、
そのプロセスが大切です。

「地頭力」とも言いますよね。

たとえ、新幹線に乗ったことがない人でも「考える」というプロセスは必ず
踏めるはずです。

1車両の長さはどれぐらいだろう?

横山さんは歩くのが速いと書いてあったから、1車両を歩ききるのに、1分
はかからないだろう。

半分の30秒か?

車両と車両を抜けるときは少し時間がかかるはずだ。
すると1車両、40秒ぐらい?

それに16をかけると、640秒だから10分か11分ぐらいだろうか?

このようにすれば、仮説によって導かれた答えが正しいか正しくないかは別
にして、「考えるプロセス」を自分なりに鍛えることはできていきます。

皆さん、前回の編集後記を読んで、無意識のうちに「棄権」しなかったでし
ょうか?

「新幹線にほとんど乗らないからわかんないよ」

「次回の編集後記に答えを書くんでしょ? だったら別にいいよ」

これらは実は「言い訳」なのです。

無自覚ではあっても、一瞬は「考えよう」とするものです。しかしどうやっ
て考えたらいいか、その仮説の導き方がわからないと、

「ま、いいか。どうせ…………だからな」

と自分に言い聞かせる。これは「無自覚な言い訳」なのです。

「うーん、どうやって仮説を立てたらいいんだ。仮説の立て方さえわからな
い」

と、自覚しているならともかく、

「新幹線なんて最近乗ってないから、わからないって」

と脳内でつぶやいた方は、これは言い訳なのです。

そんなこと興味なんてない、と受け止めた方は、「新幹線なんて最近乗って
ないから、わからない」と、自分が考えない行為を正当化する必要などない
のですから。

ま、

私のメルマガの編集後記の謎かけなどどうでもいいのですが、ビジネスにお
いても、知らず知らずのうちに、実行する前から「棄権」している人がたく
さんいらっしゃいます。

「私は門外漢ですから」

「入社してまだ1年目ですから」

「ちょっとその方面の知識はないものですから」

と、実行、つまり「考える」ことさえ放棄して傍観している人がいます。
こうしていると、「考えて」「アイデアを出す」という習慣がなくなってい
きます。

さらに、

言われたことしかやらない。

言われたことさえやらない。(自分の仕事に付加価値をつけずに働いている
と意欲が減退していくため)

という人になっていきます。

「言い訳」を認知して、無自覚な言い訳をできる限りしないようにしましょう。

なぜなら「言い訳」をすると、相手はその言い訳を聞いてその場は納得して
くれるかもしれませんが、それはあくまでも表面上のことで、間違いなく
「ラポール」は薄れていくからです。

「棄権」という言い訳をするのではなく、言い訳という無自覚な行為自体を
「棄権」していきましょう。

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