2012年2月29日

【カウンター・エグザンプル】「創意工夫」しない部下の3つの傾向

● 今回のテクニック:【カウンター・エグザンプル(4)】

カウンター・エグザンプルとは、物事に対して、ある「一般化」の思い込みを
している人に対し、それが真実ではなく、単なる思い込みに過ぎないことを気
付かせるテクニックである。

「一般化」の表現をしている人は、「みんな」「すべて」「いつも」という表
現をよく使う。

本当に「みんな」そうなのか? 本当に「すべて」そうなのか? 本当に「い
つも」そうなのか?

具体的な過去の体験について語ってもらうことにより、その思い込みを気付か
せることができる。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「すみません、いろいろバタバタしてたものですから、できていません」


マネージャー :
「できていないって……。前回の打合せで言っただろう。見積り件数を増や
すための改善案を2つは出せって」


部下 :
「はい。いろいろと考えてはみたんですが、なかなかいいアイデアが出てこ
なくって」


マネージャー :
「どういう改善案でもいいから、2つ考えて出せと言ったはずだ」


部下 :
「どういう案でもいいと言われても、私が考えたアイデアはいつも否定され
てしまいますので……」


マネージャー :
「いつも否定される? たとえば、どのときの話だ?」


部下 :
「ええっと……。たとえば、ですね……。先月の商品開発室との打合せのと
きに、私はお客様のニーズを考えて、環境に優しい商品の開発を、提案した
わけなんですが……」


マネージャー :
「それが否定されたってことだね?」


部下 :
「う……ん。まァ、あの案は私だけが言ってたわけじゃないですし、私が言
うことを、いつも否定されるわけではないですが……。でも」


マネージャー :
「……」


部下 :
「お客様の声を聞いていると、今の商品ではダメだって、すごく思うんです。
ほとんどのお客様は、当社の商品を『価格競争力がない』と評価しているん
ですから」


マネージャー :
「当社の商品の価格優位性がないというのは、たとえば、どのお客様が言っ
てるんだ」


部下 :
「たとえばって……。先ほど言ったように、ほとんどのお客様です」


マネージャー :
「君が関わっているお客様でいいから、具体的にどこなのか教えてくれ」


部下 :
「それは……。B社とかS社とかです」


マネージャー :
「B社やS社は、大規模な量販店だし、融通がきかないのは昔からわかって
る。今の商品ラインアップとは関係のない話だ」


部下 :
「ん……」


マネージャー :
「話は変わるけど、君は読書をしているか? 何かアイデアを出そうとする
とき、日ごろからインプットする癖をつけていないと出てこないものだ」


部下 :
「読書、ですか……」


マネージャー :
「アイデアは『既存の要素の新しい組み合わせ』と言われている。既存の要
素が足りないのであれば、新しい発想は出てこない」


部下 :
「そう、ですけど、ね……。しかし、最近のビジネス書って、役立つものっ
て少なくなってきてるじゃないですか」


マネージャー :
「役立つビジネス書が少なくなってきてる?」


部下 :
「ええ。みんな言ってますよ。本には無駄なことばかり書かれているから、
ネットで検索したほうが手っ取り早く、正しいノウハウにリーチできるって。
私の周りで、読書をしていて役立ったという人なんて聞いたことがありませ
ん」


マネージャー :
「君は典型的な『エクスキューズ系』だな」


部下 :
「え……?」


マネージャー :
「言い訳の達人だ。先ほどから聞いてると、言い訳ばっかりだ。本を読まな
い人ほど『最近の本はツマラナイ』『昔と比べて役立たない』などと言う。
体験が少ない人間のほうが、思い込みが激しくなるということだ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「先ほども言ったように、アイデアは既存の要素の新しい組み合わせだ。困
ったときにだけネットを頼りに情報を収集している人は、『何』と『何』を
組み合わせて新しいアイデアを創出するんだ?」


部下 :
「……」


マネージャー :
「ネットで調べられる情報は、決して君の言葉ではない。参考になる情報も
あるだろうが、君の体の中で組み合わせるものがなければ、ただそのまま鵜
呑みするだけになる。君の新しいアイデアは造られず、ただ借り物の言葉を
使うだけになるんだ」


部下 :
「ああ……」


マネージャー :
「それでうまくいったらいいが、もしネットの情報を使ってうまくいかなか
ったら、他責にできるだろう? 借り物の言葉だからだよ。君が新しいアイ
デアを作り出したわけでもないんだから、うまくいかなかったのは自分の責
任ではない。誰か知らない人のブログに書かれてあった情報を頼りにして行
動しただけなんだから、ということになる」


部下 :
「……す、すみません」


マネージャー :
「『みんな』とか『すべて』とか『それでうまくいったことなど聞いたこと
がない』といった表現は二度と使うな。もっと自分で動いて行動し、勉強し
なさい。無自覚な言い訳は、君の心を蝕んでいくだけだ」

……創意工夫できない、アイデアを出せない人の傾向は、

「焦点があたっていない」「アウトプットしていない」「インプットしていない」

この3つです。

まず、目標を絶対にクリアしようという覚悟がありません。当たり前ですが、
こういう人は「考える」というプロセスさえ踏まないですよね。

次に、「行動」していません。「体験」の量が少ないのです。

そして最後に、「勉強」していないのです。

実は、インプット(勉強)ばかりしていても良いアイデアは出てきません。

記憶は、「脳」だけでなく「体」にも蓄積されていくということが現在、わか
ってきているからです。

どのようにすれば、人は創意工夫するようになるのか? そしてどのようにす
れば、「良いアイデア」は浮かぶのか?

「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ」です。

それを、「手続き記憶」「宣言的記憶」という2種類の記憶を説明しながら解
説したCD教材を発売いたします。

2月に発売した管理者教育CDは、過去のDVDとは比較にならないほどの販
売量を記録いたしました。

スタッフ全員、非常に驚いています。やはり「CD」のほうが機動性の高い教
材だからでしょうか?

その「管理者教育CD」の第2弾を3月1日に発売いたします。

こちらのCDは第1弾と比べて、少し気合を入れて喋ってしまったため(?)、
ヘッドフォンステレオとかで聴講していると、少し「ウザい」かもしれません。

良いアイデアを出す思考ロジックを手に入れたい人、組織に最適な教材です!

【管理者教育CD 第2弾】
『創意工夫』できる組織にするための脳科学的な部下育成方法
「考える習慣」と「素晴らしいアイデア脳」を作るシンプルテクニック
http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01379.html

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【編集後記】

昨年の8月から約3ヶ月間、日経ビジネスオンラインで連載したコラム「脱会
議」は、私を含め、すべての関係者を驚かせるほどに大ヒットいたしました。

私が提唱する「脱会議」とは、会議の「回数」「時間」「参加者」をすべて1
/2にし、90%の会議コストを削減する手法です。

この発想が頭にひらめいたときのことを、今でもよく覚えています。

大阪での「営業会議の進め方」というテーマの研修中、毎度のごとく受講者の
方々が、

「本当にムダな会議が多い」

「会議のための会議にどんな意味があるのか」

「会議が好きな人はビョーキだよ」

口々にそう言うのを見て、私はふと、

「世の中の会議は、実はほとんど要らないのではないか?」

と思い立ったのです。

たった一回の研修でそう感じたのではなく、「営業会議の進め方」をテーマに
した1日研修は、これまで6年以上もの間、実施してきています。

どんなに市況が変わっても、時代が変わっても、小さな企業の管理者も、連結
決算5兆円を超える大企業の幹部であっても、

「無駄な会議が多い」

と、頭を抱えながら口々に発する姿を見てきて、私は

「そうだ!」

と、思い立ったのです。

そのときに瞬間的にひらめいたフレーズが「脱会議」でした。

その日は金曜日で、自宅に戻ってから翌日の土曜日にかけて、自分のアイデア
をパソコンに打ち込み、

そのままの勢いで、日経BP社の販売次長に、

「こういうことを考えてますっ! 日本経済を救うためには脱会議が必要です
から、是が非でもこの運動をさせてください!」

と、持ちかけました。

脱会議のコラム連載がはじまったあとも、私はいろいろなフレーズを作り上げ
ました。

「会議中毒」「会議依存」「会議乱用」「会議難民」「会議ペット」「会議う
つ」「十割部下」「八割部下」「ついで参加者」「ソーロンさん」「乱痴気会
議」

これらのほとんどのフレーズは、既存の単語を新しく組み合わせて創出してい
ます。

こういったアイデアが、次から次へと湧き上がってくるのは、現場体験が豊富
であり、かつ、日ごろから様々な情報をインプットしているからだろうと思い
ます。

だからこそ、以前、

「企業における会議についてのご意見はわかりましたが、政治や教育の現場に
おける会議についてはどう思われますか?」

と、メディアの方からインタビューを受けたとき、

「それはわかりません」

と即答いたしました。

現場の体験がないと語ることはできないですよね。アイデアもまったく沸いて
きません。

正しいフレームワークがあっても、素晴らしい案を導き出してくるとは限りま
せん。

キャリブレーション能力(観察眼)は、人一倍肥えていると自負しているので、
これからもいろいろなアイデアを披露していけたらと考えています。

今はとにかく他人の「言い訳」をジーっと聞きながら、情報収集に励んでいま
す。(笑)

「エクスキューズ系」の人たちの思考ロジックをNLP的な解釈で語ることが
できたら、今はそればかり考えています。

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