2012年4月9日

「それが仕事だから」仕事をするのだ。【アクノリッジメント】

● 今回のテクニック:【アクノリッジメント(10)】

アクノリッジメント(アクノリッジ)とは、相手に関心を寄せて承認し、その
ことを肯定的な言葉で伝えることである。

どのようなときも感謝の気持ちを忘れず、相手の可能性だけを見つめることに
より、行動の変革を促すことができるようになる。

承認することを目的とするぐらいに、承認を意識することが重要である。

承認が目的になってしまうと心が伴わない、と思われる方も多いだろうが、そ
れを気にしていたら何もできない。

「気持ちはあとからついてくる」

と考えるようにして、まずは「相手を承認する」という体験を積むことにフォ
ーカスして取り組むぐらいがちょうどよい。

※ 詳しくは → http://attax-sales.jp/blog/000271.html


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「君はいいね。淡々と仕事をこなす」


部下 :
「え? いえいえ……。とんでもないです」


マネージャー :
「4月から新入社員が入った。彼らのお手本になるよ」


部下 :
「私など、教えられるものなどありません。部長と同世代なのに、部下の一
人も持てませんから」


マネージャー :
「部下を指導するスキルと、個人で力を発揮するスキルとは別のものだから、
なかなか難しいよね」


部下 :
「いえ……」


マネージャー :
「今年の新入社員は5人だってさ」


部下 :
「私など、すぐに抜かされます。若い人は覚えるのがはやいですから」


マネージャー :
「去年入社したT君、この前の社内プレゼン大会で優勝してたよな」


部下 :
「はい。私も若い人に混じって、あの大会に参加させられましたが、今年度
は勘弁していただけると嬉しいです」


マネージャー :
「そうはいかないよ。部課長以外は全員参加しなきゃダメなんだから」


部下 :
「そうですか……。なんか、私だけ40歳を過ぎてますし、ヘタクソなんで
恥ずかしいだけで」


マネージャー :
「ははは。恥ずかしいかな?」


部下 :
「そりゃあもう、私なんて、あがり症ですから……」


マネージャー :
「本当に恥ずかしいって言うのは、あれだけの聴衆の面前で雄弁にプレゼン
しておきながら、営業成績が君の半分以下だという連中のことだ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「どんなにプレゼンテーションスキルを磨こうが、まともに仕事をとってこ
ない奴が、君の事を恥ずかしいと言えるのか」


部下 :
「はァ」


マネージャー :
「俺はムカついてるんだよ!」


部下 :
「……?」


マネージャー :
「あのプレゼン大会のあと、打ち上げのときに、優勝したTや、他の奴らが、
君のプレゼンのことを笑ってた」


部下 :
「ぶ、部長……。あの子たちは、冗談で言ってたんですよ」


マネージャー :
「バカヤロウ! プレゼン大会で優勝したがなんだって言うんだ。君のこと
をバカにしやがって。どっちがバカだって俺は言いたいね!」


部下 :
「そんな」


マネージャー :
「『あんなに人前で話すのが苦手なのに、どうやって仕事をとってくるんで
すか? 何かすごいテクニックがあるんでしょ』って、アイツら君に言って
ただろう」


部下 :
「まァ、そうですね……。私はただお客様に恵まれてるから仕事がもらえる
だけで……。彼ら若い子たちは苦労してますから」


マネージャー :
「ふざけんな! お客様に恵まれてると言ったって、毎年、新規のお客様を
開拓してくる件数は、いまだに君がダントツに1位だぞ」


部下 :
「あの、部長……。酔っ払ってるんですか?」


マネージャー :
「酔ってないっ! あのときのことを思い出すと、知らない奴に卵をぶつけ
られたぐらいの怒りがこみ上げてくる」


部下 :
「はァ……」


マネージャー :
「今年の新入社員の就職先を選んだ理由を知ってるか? 毎年、明治安田生
命が調査している」


部下 :
「さァ。安定性ですかね」


マネージャー :
「『やりがい』だよ。『やりがい』!」


部下 :
「ああ、そうでしょうね。『やりがい』か……」


マネージャー :
「先週、わが社の新人5人に研修をしたときも、『やりがい』のある仕事が
したいと言われた。ところで君はなぜ、この会社に入った?」


部下 :
「え? そんなこと私に聞くんですか……? 37歳の私を拾ってくれたの
は、この会社だけだったからです。……すみません」


マネージャー :
「じゃあ、君はなぜ、淡々と仕事をこなすことができる?」


部下 :
「……え?」


マネージャー :
「正直に言いたまえ」


部下 :
「そう、言われましても……」


マネージャー :
「はっきりいいなよ」


部下 :
「……『そこに、仕事があるから』でしょうか?」


マネージャー :
「ま、っ、た、く、その通りだっ! やはり君は素晴らしい!」

……自著「絶対達成する部下の育て方」に書いたとおり、脳は「刺激—反応モ
デル」です。

外部から刺激を受けて、脳が反応するのです。

私は経営コンサルタントなのに「意識調査」というものをあまり信用していま
せん。

アンケートの対象者は、「聞かれるからそう答えた」ということが多く、「聞
かれる前からその答えを準備していた」ということは少ないのではないかと疑
っているためです。

つまり、外部からの刺激に、ただ反応して言葉にしただけ、ということも多い
のではないかと。

「なぜ、今の人と付き合っているのか?」

「なぜ、この会社に決めたのか?」

「なぜ、この商品を購入したのか?」

「なぜ、この仕事に打ち込めるのか?/打ち込めないのか?」

そんなことを聞いてどうするのか、と思うときがあります。

後付けで出てきた言葉にどこまでの信憑性があるのでしょうか。

やるべきことはやらなくてはなりません。なぜなら「それがやるべきこと」だ
からです。理由など要りません。

意欲が必要なのは、「やるべき以上のこと」をやるときです。

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【編集後記】

「脱会議」の出版直前に、2人の子供がB型インフルエンザにかかりました。

いつも元気な子供たちがリビングの床に突っ伏したまま、ほとんど起き上がれ
ずにいる様や、憔悴しきった顔貌を見ていると、

心が痛くなりました。

普段は私よりも大食いの8歳の息子が、水さえも飲みたくないと訴える姿は
痛々しく、私は何もできずに、ただ頭を撫でることしかできませんでした。

そんな息子を見ながら、自分の幼い頃を思い出しました。

私が学校を休むことに、私の父はかなりの嫌悪感を覚えるようで、風邪で熱を
出し、家で休んでいると、母にかなりアタリました。

家は貧乏長屋にありましたから、その怒鳴り声は近所に筒抜けです。

「オレが小さい頃は、多少の熱があっても学校ぐらいは行ったがや!」

酔った父は、理不尽で、かつ、陰険でした。

私がそばで寝ていても、テレビの音をわざと大きくしたり、大声で笑ったり、
ラジオで阪神戦を聴いているときもアウトをひとつとるたびに、母や姉に拍手
を強要して、

隣で寝ている私に嫌がらせをするのでした。

「もういい加減にしてちょうだい! これじゃあ、いつまでもノブの熱が下が
らないがね」

と母が頼んでも、

「これぐらい騒いだほうが、かえって元気になるんだわ!」

と父は相手にしません。

私はそういう父を見て、もっと体を鍛えて病気にならないようにしなくちゃ、
と思わせられたか、というとそうではなく、

ただ、父への憎しみの感情を体の中に蓄積させられただけでした。

一番ひどかったときは、わざと私が寝ているそばまで来て、体重をかけて私の
足を踏んだことです。

「おおっ! こんなとこに寝とったか!」と、父は白々しく言うではありませ
んか。

しかし、

あまりに体重がかかったせいで、私は足を捻挫し、風邪が治っても足を引きず
って学校へ通学しなければなりませんでした。

そのころ植えつけられた私の父に対する激しい感情は、その後、数十年にわた
って私の心から消えることはありませんでした。

もう35年近くなります。

4月5日に「脱会議」が出版され、7日の土曜日、その本を持参して実家を訪
れました。

父の75歳の誕生日が近く、普段は(貧乏で)飲めない「アサヒスーパードラ
イ」を12本買って行きました。

1週間ほど前に、上の入れ歯が全部とれてしまったそうで、父の人相が変わっ
ています。

私の本を受け取り、父は

「おー、おー、もう2冊目も出したんか」

と、言い、めったに飲めないビールを昼間からありつける喜びが押さえられな
いのか、それとも入れ歯がないので表情が柔らかくなっただけなのか、

やたらと目尻を下げていました。

「お父さん、ものすごく嬉しそうだったね。あんなにニヤけてたの、久しぶり
に見た」

と妻が言っていましたが、その通り。

私の出版や、ようやく元気になった孫たちの顔を見られたことではなく、とに
かく「スーパードライ」を飲める喜びが抑えられず、表情に出てしまう素直な
父でした。

あまり感情をぶらすことなく、自分の父と向き合えるようになるまで、随分と
時間がかかったなーと思わせられますが、

今となっては、どうでもいいことですね。

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