2012年5月14日

絶対達成する「予材」の中身とは?【ブーメラン効果】

● 今回のテクニック:【ブーメラン効果(2)】

ブーメラン効果とは、説得しようとすれば、説得しようとするほど、相手は抵
抗を覚え、逆の方向へ意識を向けてしまうこと。

特に「高圧的に」説得されると、強いブーメラン効果が働く。

自分の自由を外部から脅かされた時に生じる、自由を回復しようとする動機的
状態——心理的リアクタンスとも言う。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「この前も話したとおり、感情のコントロールを正しくしていかないと、思
考停止状態になってしまうよね。そして、思考停止になってしまうと、創意
工夫する力が萎えていってしまうよね」


部下 :
「そうですね。イライラしてばかりいると、自分の力を発揮しづらいですも
のね」


マネージャー :
「だから、ポジティブなフレーミングをすることが必要なんだ」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「ところで今年の新人はどうだ?」


部下 :
「はやくも『五月病』にかかってるみたいです」


マネージャー :
「五月病?」


部下 :
「毎日ため息ばかりついてます。営業に配属されたことを納得できないので
しょう」


マネージャー :
「予材は?」


部下 :
「目標予算の2倍の材料、予材を積み上げろって言ってるんですが、なかな
か……」


マネージャー :
「一緒に考えてやってるんだろ?」


部下 :
「まずは自分の頭を使って考えることが先決じゃないですか? 考えろ、考
えろって言ってるんですが、いっこうに考えようとしません」


マネージャー :
「……」


部下 :
「最近の若い子って、どうしてああいう風なんでしょうね」


マネージャー :
「そういう『ラベル』を張るのはやめよう。ネガティブなフレーミングをし
ても、そのフレームの中で見えてくるのはマイナスの面ばかりだ」


部下 :
「そうは言っても……」


マネージャー :
「けっこう厳しくやってるんだろう? 『ブーメラン効果』が働くぞ」


部下 :
「ブーメラン?」


マネージャー :
「あまりに高圧的な態度で接していると、ますます相手が頑なな態度になっ
ていくことさ」


部下 :
「うーん」


マネージャー :
「……」


部下 :
「それはあるかも、ですね……」


マネージャー :
「上司がやることは、正しいフレーミングをすることだけだ。そのフレーム
の中に、どのようなものを入れてくるかは相手に任せてやれ。実行したあと
に、結果が出るよう、改善していけばいいんだから」


部下 :
「正しいフレーミングですか……」


マネージャー :
「どういう予材を積めって言ってるんだ?」


部下 :
「どういう……」


マネージャー :
「何もフレーミングをしていないのか?」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「ただ、考えろ! 2倍に積み上げろ! って言ってるだけか?」


部下 :
「……ええ。まァ」


マネージャー :
「わかった。君とはまず、そのフレームについて考えようか。全社共通のフ
レームがあるんだから、それを伝える」


部下 :
「え! そんなものがあるんですか?」


マネージャー :
「部長方針でも伝えているよ」


部下 :
「すみません……。わかっていなくて」


マネージャー :
「どのようなお客様の予材か? どのような商材の予材か? どのようなチ
ャネルを利用した予材か? どのような価格帯の予材か? 全部、フレーム
していこう」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「そして、そのうえで部下に考えてもらい、正しい予材が積みあがっている
かどうか。これらの『仮説』を検証するのが上司の役割だ」


部下 :
「わかりました」


マネージャー :
「そして、2倍の予材を積み上げることで、目標予算が未達成になるという
リスクをマネジメントできるようになる」


部下 :
「おお、なるほど」


マネージャー :
「そうすることで、感情のコントロールがうまくいくようになっていく」



……目標予算の2倍の材料を積み上げてマネジメントする方法を、「予材管
理」と呼びます。

しかし、

「とにかく2倍を積み上げろ!」

と激しく言うだけでは、ブーメラン効果が働くだけですよね。

今月末(5月24日を予定)に、正しい予材を積み上げるためのフレームワー
ク理論を解説したDVDを発売開始いたします。

タイトルは、

■横山信弘の組織営業力アップDVD vol.5
「予材をどのように積み上げるか? 予材管理にもとづく営業戦略の立て方」編

です。

(このDVDを観るためには、基本的にDVD1とDVD2が必要ですが)

お楽しみに!

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【編集後記】

私は18歳(高校3年生)のときから、

甲州にある避暑地・「清里」の清泉寮というところで、アルバイトをしてきま
した。

社会人になっても、ゴールデンウィークなどの大型連休のときにボランティア
として2階のレストランで働きました。

その数はなんと、36回にも及びます。

青年海外協力隊に参加していた3年間は除きますが、帰国してからも結婚する
まで続けたのです。

(どんなことでも、とにかく継続できるということは、いいことですね)

ですから、

私は清里高原に、言葉では表現できないほどの強い思い入れがあります。

いつでしたか、

私が帰国してから、再び清里へ通いはじめたとき、同じレストランで働いてい
た「前澤さん」という方と出会いました。

アコースティックギターひとつで、アメリカのライブハウスを周っていたミ
ュージシャンで、

よく休憩時間のときに、

清里名物の「ジャージー牛乳」のケースを裏返し、眼前に横たわる大草原を目
にしながら、座り込んで語り合ったりした仲です。

とても印象的だったのが、

「有名になっても、必ずしも幸せになれるわけじゃない」

という言葉でした。

ちょうど私が長渕剛の大ファンで、長渕剛のギターを作る職人さんが前澤さん
の共通の知り合いであるということから、この話になったのです。

実力があっても、あえてメジャーな道を選ばず、自然とともに暮らしながら音
楽活動を続ける前澤さんが言う言葉に、重みを感じました。

私は当時、何の変哲もないサラリーマンでしたから、ピンと来なかったのです
が、

本を2冊出し、

少しずつメディアに露出を始めると、前澤さんに

「おい、大丈夫か?」

と言われそうで、何となく複雑な気分を覚えるときがあります。

ところで、

その前澤さんから、つい先日、フェイスブックを通じて連絡がありました!
驚きました。

前澤さんからのメッセージを読んでいて、遠い過去の記憶をたどって、一気に
昔の青春時代にフラッシュバックしたような気分になりました。

なぜなら、

「有名になると大変だよ」

みたいなことが書かれてあったからです。

とても、こそばゆいような気持ちになりました。

そして、なんと、驚いたことに……

前澤さんはいつの間にか、このメルマガの読者になっていて、

以前、号外メルマガで紹介した西條剛央さんの「人を助けるすんごい仕組み」
を知り、

読んで感銘を受けたことから、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の継続
的な支援を決めて、現在、音楽活動をしているのだそうです。

人と人とのつながりって、

どこで、どのようにつながっていくのか、わからないものですね。

本当に嬉しかったです!

前澤さんの音楽の特徴は、何と言っても奥様が奏でる「ハンマーダルシマー」
という、「木ハンマーで弦をたたくハープ」の音色とのコラボレーションです。

この「ハンマーダルシマー」の音は美しいです。

前澤さんは、淡水性カメの研究者でもあるので、このデュオの名前を「亀工
房」としています。

メジャーではない「本物」ってあるんですよね。

「本物」かどうかはよくわからないメジャーなものより、

メジャーかどうかわからないが「本物」をいくつ知っているか、が重要なのか
なと思うようになってきました。

その亀工房のライブ情報など、こちらにありますのでご興味があれば、ぜひ!

http://kamekobo47.exblog.jp/

私も、そこにいるかもしれません(苦笑)