2012年5月17日

「予材」は既存製品と新市場を組み合わせる【ディレイテクニック】

● 今回のテクニック:【ディレイテクニック(8)】

ディレイテクニックとは、怒りを感じたとき、感情に任せて言葉を発しないよ
う、心のなかで別の事柄を思い浮かべて落ち着きを取り戻す方法。

イエスバット法を心掛けようと思っても、自分の感情をコントロールできない
と相手の言葉を「受け止め」にくい。

このためディレイテクニックなどを使って、自分自身を落ち着かせてから反論
する


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「感情のコントロールをして、前向きな発想を出すためには、正しいフレー
ミングをすることが必要だと話したよね」


部下 :
「ええ。確かに、ただ『考えろ』『頭を使え』と言われても、いいアイデア
は出てこないですものね」


マネージャー :
「創意工夫さえもしようとしないよね」


部下 :
「どう考えていいかわからないから、途中で諦めちゃうんでしょう」


マネージャー :
「ごちゃごちゃ言わずに、毎日走れ! と言われるより、毎日30分、これ
からの2週間は、『両手の振り方』に気をつけて走ろうか、と言われたほう
がモチベーションは落ちないよな」


部下 :
「そうだと思います。前向きにやろうかな、という気持ちになります」


マネージャー :
「ところで、君は既存の取引先への訪問比率が高すぎるね」


部下 :
「そうでしょうか?」


マネージャー :
「先月、訪問件数が70件だったけど、そのうち62件が既存の取引先だ」


部下 :
「それじゃあ、もう少し配分を多くします。30件は新しく取引してくれそ
うなところへ訪問します」


マネージャー :
「そうなると、総訪問件数は……?」


部下 :
「え? 70件でロックします」


マネージャー :
「な……! それじゃあ既存の得意先の訪問件数が減るだろう」


部下 :
「はい。だって配分を変えろとおっしゃったじゃないですか」


(怒)マネージャー :(心の中で)
 カーッと怒りが湧き上がってくるのを抑えようとする。
(牛丼を食べられるのは、吉野家、松屋、すき家、らんぷ亭、チカラめし、
なか卯……)


マネージャー :
「違う違う。私は配分を変えろだなんて言っていない。君が言ったんだ。新
規の訪問先を増やしてくれと言ったんだよ」


部下 :
「え? 既存の得意先への訪問回数を減らさずに、新規の訪問も増やすんで
すか? そんなこと、どうやってやるんですか」


(怒)マネージャー :(心の中で)
 カーッと怒りが湧き上がってくるのを抑えようとする。
(ハンバーガーを食べられるのは、マクドナルド、モスバーガー、ロッテリ
ア、ファーストキッチン、バーガーキング、ウェンディーズ、フレッシュネ
スバーガー……)


マネージャー :
「どうしてそうなるんだよ。総訪問件数を増やせばいいじゃないか」


部下 :
「70件以上に? そんなの無理ですよ! ただでさえ、こんなに業務が立
て込んでいるのに」


マネージャー :
「業務が立て込んでるって……」


部下 :
「それに、新規の訪問って言っても、もっと何か新しい商品とかがないと難
しいですよ。いま、商品開発部が売れるものを開発してるそうですから、そ
れを待ちましょう」


マネージャー :
「待つって……」


(怒)マネージャー :(心の中で)
 カーッと怒りが湧き上がってくるのを抑えようとする。
(ファミレスで言うと、ガスト、ジョイフル、COCO'S、ビッグボーイ、サイ
ゼリヤ……)


マネジャー :
「新商品を待つなんてことはしない。コア事業、コアの商品で、既存のお客
様、そして新規のお客様をあたる。新商品で新市場を開拓していくような多
角化戦略は、そう簡単にはうまくいかない」


部下 :
「う……」


マネージャー :
「マーケットのポテンシャルはデータで示してある。そうだよな?」


部下 :
「はい。まだ当社の市場占有率は17%です」


マネージャー :
「ライバル会社との差別化要因はほとんどない。しかし、他社の営業力はか
なり低いことがわかってる」


部下 :
「ええ。それは社長がおっしゃっていましたよね」


マネージャー :
「お客様の評価も同じだ」


部下 :
「……うーん、そうですね」


マネージャー :
「君の目標達成率は87%だ。それもほとんどが既存の取引先で構成されて
いる」


部下 :
「はい。しかし、ドンドン既存の得意先の扱い量が減っています。これは歯
止めがききません」


マネージャー :
「既存事業で新規開拓を徹底しよう。そして、そこでキャッシュを生んでか
ら、新しい事業へ少しずつシフトさせていこう」


部下 :
「そのとおりですね。確かに」


マネージャー :
「そのようにフレーミングしたほうが、軸がぶれなくていいだろう」


部下 :
「そうですね。やはりフレームって大事ですね」


マネージャー :
「どうしても仕事を丸抱えにしてしまうから、君は業務が立て込んでいると
いう言い方をしてしまうんだ。これからはもっと外へ行って、新規のお客様
との関係構築に励んでくれ」


部下 :
「わかりました」


マネージャー :
「そして、新規のお客様を含んだ、2倍の予材を積み上げることで、目標予
算が未達成になるというリスクマネジメントをしていこう」


部下 :
「はい」



……どのような予材を積めばいいのか? その優先順位は?

それを、「アンゾフの成長マトリックス」を使って書いた記事がありますので、
紹介いたします。


【参考記事】「アンゾフの製品・市場 成長マトリックス」は実践的なフレー
ムワークなのか
http://attax-sales.jp/blog/000331.html

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【編集後記】

最近はフェイスブックに、

私の「自己開示」のみならず、

「個人」の方が読んでも役立つようなノウハウや、思考テクニックも、

少しずつ書くようにしています。

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