2012年9月20日

「やらない放題」の営業から自由を奪え!【マイ・フレンド・ジョン】

● 今回のテクニック:【マイ・フレンド・ジョン(7)】

マイ・フレンド・ジョンとは、「話し手」の知人や知人を介して聞いた話、も
しくは「一般論」の中に、相手をイメージ誘導させたい内容を意図的に含ませ
る方法。

他人の体験も、自分の体験のように聞こえてしまい、「話し手」が直接的にリ
ーディングせずとも相手を誘導できる、説得技術。

「お客様の声」というのは、まさに「マイ・フレンド・ジョン」の典型例。

相手との深い信頼関係(ラポール)が必要であることが前提である。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「目の前のやるべきことやらずに『自分探しの旅』に出る、というのは本当
によくないな。本当によくない」


部下 :
「ええ。そうですよね。自己実現の欲求を満たす以前に、やるべきことがあ
りますものね」


マネージャー :
「本当に、勘違いも甚だしいよ」


部下 :
「ええ。私も気をつけなくてはなりません」


マネージャー :
「この前、ある研修に参加したんだ」


部下 :
「へえ」


マネージャー :
「そこで知り合った、ある会社の常務の話は強烈だった」


部下 :
「どんな話なんですか?」


マネージャー :
「目標ノルマを全然達成できない営業たちなのに、iPadを支給してくれと言
ってきかないから、全営業に渡したらしい」


部下 :
「何人ぐらいいるんですか?」


マネージャー :
「60人だ」


部下 :
「わが社と同じ規模ですね」


マネージャー :
「そう。ところが、3ヶ月経過しても、ほとんどの営業はiPadを使ってない
らしい」


部下 :
「ええっ! そんな……。もったいない。どうしてですか?」


マネージャー :
「重いから、らしい」


部下 :
「……」


マネージャー :
「驚愕の事実だろ?」


部下 :
「うーーーん」


マネージャー :
「何のために導入したかというと、お客様へのプレゼンが目的らしいな。し
かし、iPadでプレゼンできるように設計したにも関わらず、誰も使わなかっ
たらしい」


部下 :
「どうして、ですか?」


マネージャー :
「面倒だからだ」


部下 :
「……!」


マネージャー :
「結局、これまでの紙のチラシでプレゼンテーションしたほうがいい、とい
う現場からの意見が多勢だった」


部下 :
「お……」


マネージャー :
「スゴイ話だな。iPadを導入するまでは、『これさえあれば目標は達成す
る!』と豪語していたようだが、結局は面倒だからやらない、と」


部下 :
「……」


マネージャー :
「その会社の営業、『やらない放題』らしい」


部下 :
「やらない放題?」


マネージャー :
「目標ノルマが達成しないのは、時間がないからだ。人が足りないからだ。
目標が適正でないからだ。だから人を増やしてくれ。情報システムを刷新し
てくれ。目標を下げてくれ……。言いたい放題らしい」


部下 :
「……」


マネージャー :
「それでいて人を増やしても、アシスタントを採用しても、システムを導入
しても、結局は現状維持バイアスがかかっていて、やらない」


部下 :
「う……」


マネージャー :
「文句は言うけど、やりたくないことはやらないらしい。恐ろしいな」


部下 :
「はい……」


マネージャー :
「どうして営業って、こんなにも自由奔放なんだろうって思うね。恐ろしい
よ。まるで常識が通じない」


部下 :
「……はい」


マネージャー :
「この前、入社2年目の子が営業会議で言ってた。『すみません。ちょっと
立て込んでまして、今日が提出期限の資料作成、まだできてません』って」


部下 :
「ああ、H君の話ですね」


マネージャー :
「製造部門の子だったら、即刻クビだぞ」


部下 :
「はい……」


マネージャー :
「自分の勝手な判断で、仕事をする、しないを決められるのか? 偉くなっ
たもんだ、営業は」


部下 :
「……」


マネージャー :
「ま、さっき言った会社ほどウチはひどくないと思うけど、どうだ? 2ヶ
月前に導入した営業支援システムは使ってる? もちろん、そろそろ習慣化
しはじめているよね?」


部下 :
「え、えええ……。ええ。そうですね……。もちろん、です。かなり慣れて
は、きました」


マネージャー :
「そうだろう? 便利なものは使わないとな」


部下 :
「……はい」


……なぜ、営業はこれほど「自由」なのか? そして、こんなにも「裁量権」
を与えられているのか?

普段、私が持ち続けている疑問、賛成できぬ常識観を、今日アップされたコラ
ムにぶつけてみました。

これまでで、最も過激な内容になっていると思います。

入魂の一作です!


◆ 日経ビジネスオンライン コラム
「やりたい放題・やらない放題」の営業にIT武装は金のムダ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120918/236931/

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【編集後記】

7月から、私はかなり「素食」になり、この2ヶ月ちょっとで、5キロ以上痩
せました。

体が軽すぎて、大丈夫かな? と思うときもあります。

食事を減らし、かつ、朝に走っているので、急激に体重が落ちたのでしょうね。

しかし、

最近少し、たるんできています。

以前はやめていた「間食」が復活しつつあるのです。

私は「コンビニ」と「キオスク」があると、どうしても寄りたくなります。

ミネラルウォーターを買うためだけに寄っても、何となく物足りないので、チ
ョコレートや菓子パンを買ったりしてしまうのです。

必ず後で後悔するので、この「病気」を何とかしたいと思っていて、

あるとき、どうすれば「コンビニ」へ入らなくて済むか? 「キオスク」に立
ち寄らなくてよくなるのか? 考えに考えたことがあります。

しかし、どんな仕組みを考えてもその誘惑から逃れることができません。

そこで最近、実践しているのが「禁断のテクニック」です。

(おおげさですが……)

コンビニに入って、何かパンやらお菓子を買ってしまったら、もう仕方があり
ません。

買ってしまった自分を承認します。

そして、そのあと、ちょっとだけ食べて捨てるのです。

私はどうも、買ってしまえば、自分の欲求が満たされるようなのです。

食べたい、ということではなく、買いたい、という気持ちが強いのでしょうね。

幼少時代、食べたくても食べられなかった時代がかなり長く、その反動がいま
だに続いています。

手に入れられれば、それなりに満足してしまうようですので、「もったいない
なー」と思いながら、捨てます。

これを続けていれば、いつかジャンキーな食べ物を買わなくても自分の欲求を
満たすことができる日が来るだろうと、信じながら。