2012年11月22日

ハードルが高ければ高いほど、熱くなることがある。【ロミオとジュリエット効果】

● 今回のテクニック:【ロミオとジュリエット効果(3)】

ロミオとジュリエット効果とは、ある目的を達成するまでのプロセスにおいて、
障害や阻害要因が多いほうが、

達成意欲が高まるという心理効果。

無論、シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」から由来。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「ちょっと時間あるか? 話を聞いてくれ」


部下 :
「はい。どうしたんですか、課長」


マネージャー :
「雑談なんだけど」


部下 :
「かまいません。課長が雑談してくれるなんて、なかなかないですから」


マネージャー :
「この前、Y商事へ行ったんだ」


部下 :
「ああ、Y商事ですか。最近、通ってらっしゃるんですね」


マネージャー :
「おう。重要な案件があるから。1年以上は通うつもりだ」


部下 :
「すごく困難な案件だと聞いています。Y商事で何かあったんですか」


マネージャー :
「あそこの打合せ、けっこう長い。2時間も3時間も続くときがある。それ
で、たまにトイレへ行ったりするだろ」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「そうしたら、トイレを清掃している女性に出くわす」


部下 :
「ああ、はい」


マネージャー :
「それで、この前、衝撃的なことがあった」


部下 :
「……どうしたんですか?」


マネージャー :
「Y商事の男子トイレを清掃していた女性が、俺の知ってる人だった」


部下 :
「え……!」


マネージャー :
「しかも、俺が20歳のとき、真剣に結婚を考えた相手だ」


部下 :
「……マジ、ですか……」


マネージャー :
「そう。目を疑った。他人の空似かな、と思ったんだけど、今日の朝も会っ
て、確認した。間違いない」


部下 :
「そ、その方も課長のこと、気付いたんですか?」


マネージャー :
「いや」


部下 :
「……」


マネージャー :
「まいった」


部下 :
「……」


マネージャー :
「もう20年近く前の話だ。両家の顔合わせもしていたし、婚約寸前だった。
ところが……。彼女の妊娠が発覚した」


部下 :
「妊娠て」


マネージャー :
「他に彼氏がいたらしい」


部下 :
「そ……!」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……そんな」


マネージャー :
「それが発覚してから、何度連絡をとろうとしても、彼女は会ってくれなか
った。当時は携帯電話もメールもなかった時代。どうにもならんかった」


部下 :
「それから20年……」


マネージャー :
「そう」


部下 :
「……」


マネージャー :
「ずっと気になっていたことがある。2つだ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「本当に、本当に妊娠していたのだろうか、ということと。もし妊娠してい
たのなら。本当にそれは、そのときの別の彼氏の子供だったのだろうか、と
いうことだ」


部下 :
「……!」


マネージャー :
「20年間、ずっと心のどこかで考えていて……。だから、引き寄せられた
んだろうか」


部下 :
「……」


マネージャー :
「両膝をついて、小便器を雑巾で拭いている彼女の横顔を見ていたら、胸に
ものすごく熱いものがこみ上げてきた」


部下 :
「ど、どうされるんですか」


マネージャー :
「どうしたらいい?」


部下 :
「その方に声をかけるんですか? そして真実を聞こうとするんですか?」


マネージャー :
「ん……」


部下 :
「事情はよくわかりませんが、私は反対です。その方は、課長に声をかけら
れて嬉しいと思わないでしょうから」


マネージャー :
「そうだな……」


部下 :
「そうですよ! 仕事だってやりづらくなるんじゃないですか? 課長が他
のトイレを使えばいいことです」


マネージャー :
「しかし……。そんな単純なものじゃないんだ」


部下 :
「だから……。だから、課長は結婚されないんですか?」


マネージャー :
「……」


部下 :
「そうなんですね?」


マネージャー :
「とにかく、Y商事の案件はとる」


部下 :
「え」


マネージャー :
「何としても、Y商事の案件はとる。抑えることのできない感情を、そこに
ぶつけるしかない」


部下 :
「とても困難な案件だと聞きましたが……」


マネージャー :
「だから、よけいに燃える」


部下 :
「……」


マネージャー :
「絶対にとる」


部下 :
「なんか、私も、燃えてきました。私は課長のために何もできないですけど、
私も困難な案件に立ち向かってみます」


マネージャー :
「お前は関係ない」


部下 :
「いえ……。なんか、わかるんです。いや、わかるって言っても、本当はわ
かるわけじゃないんですけど、課長の気持ちを考えたら、私だって……」


マネージャー :
「じゃあ、D建設の案件をとってくれ」


部下 :
「は、はい。やります」


マネージャー :
「死ぬ気で行きゃあ、何とかなるだろ」



……ハードルが高ければ高いほど、燃える。

そのハードルを乗り越えようという気持ち、意欲がアップするということはあ
ります。

ただ、そのための土台・マインドが醸成されていないと、「そこまでやらなく
てもいいのでは」という発想に、どうしてもなってしまいます。

心のOS(オペレーティングシステム)を鍛えましょう。


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【編集後記】

新刊「絶対達成マインドのつくり方」に、【スケールテクニック】というのが
紹介されています。

作業時間を見積もる考え方ですね。

数値化することで、いろいろなことが見えてきます。

たとえば、

朝、私はできる限り毎日、筋トレをしようと思うのですが、時間がないときは
できません。

しかし、本当に「時間がない」のかどうか、疑わしいものです。

そこで「スケールテクニック」を使ってみます。

いつも私が実践する筋トレメニューはだいたい同じ。

・腹筋(110回)/背筋(70回)/腕立て伏せ(60回)

です。

これを、どれぐらいの時間でできるのか、普通のペースでやってみました。

キッチンタイマーで計測してみると、【4分34秒】という結果。

このことを、フェイスブックで繋がっている筋トレ仲間に質問してみると、

ほとんどの方が、3〜5分以内に終わらせています。

腕立て・腹筋・スクワット……それぞれ50回ずつ、とか。

やり方は個人差があるのですが、

トーストを焼いている間に腹筋80回を終わらせる、とか。

だいたい同じでしたね。それほど時間をかけていません。

朝、ランニングするには、けっこう時間がかかります。

実際に走る時間プラス、着替えやGPS機能搭載の腕時計のセッティングなど。

しかし、前述したとおり、筋トレはあまり時間がかからないのですよね。

もし時間がないかもと思ったら、5分とか10分とか、早く起きるだけで、そ
の時間は創出できます。

スケールテクニックって、意外といろいろなところで使えますので、

皆さんも、面倒だなー。やりたくないなー。と思うことがあれば、使ってみて
ください。

意外と、「時間をはかったら5分で終わるのか。だったらやってしまおう」と
思えたりしますので。