2012年11月8日

部下が上司に言ってはいけないフレーズ「ワースト10」【恐怖アピール】

● 今回のテクニック:【恐怖アピール(3)】

恐怖アピールとは、相手の恐怖感情や危機意識をアップさせることで説得効果
を得る方法。

恐怖喚起コミュニケーションとも言う。

「もしもこうしたら/もしもこうしなかったら、どうなるかわかるか?」とい
う、表現で相手をリーディングする。

恐怖体験が臨場感たっぷりに味わえるかどうかがポイント。

当然のことながら多用は禁物。多用すれば、当然のことながらラポール(信頼
関係)は崩れていく。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「来週の火曜日までに、展示会で使用するアンケートを作って欲しい」


部下 :
「え。ちょっと無理ですけれど」


マネージャー :
「無理? どういうこと」


部下 :
「いや……。いろいろとバタバタしておりまして。時間がないんです」


マネージャー :
「何を言ってるの、AさんだってBさんだって、展示会の準備で忙しいんだ
から、君が手伝ってくれなきゃ誰に頼めばいいんだ」


部下 :
「そんなこと言われましても……」


マネージャー :
「だいたい、先週頼んだ戦略シートは作ったの? まだ君だけだよ、提出で
きていないのは」


部下 :
「あ、ちょうど今やろうとしていたんです」


マネージャー :
「ちょうど今、やろうとしてたって……。それじゃあ、G工務店への電話は
どうなってるの? 全然報告がないんだから」


部下 :
「それはまだやっていません。ところで課長、今度の展示会で、私なりに新
しいアイデアがあるので、それを聞いてもらえませんか?」


マネージャー :
「おいおいおい! 話をすり替えるな」


部下 :
「え?」


マネージャー :
「え? じゃないよ。G工務店への電話はどうなったんだ、と聞いてるん
だ」


部下 :
「ですから、まだできていないと言ったじゃないですか」


マネージャー :
「どういう言い草だ、それは!」


部下 :
「どういうって……。さっきから私に文句ばっかり言ってるじゃないですか。
そういうこと言われるとモチベーションが下がるんです」


マネージャー :
「出た……。モチベーション」


部下 :
「何ですか?」


マネージャー :
「あのさ、モチベーションって言葉、安易に使うなよ。何かあるとすぐに君
は『モチベーション』『モチベーション』って……。意味わかって使ってる
の?」


部下 :
「ん……」


マネージャー :
「もういいよ。とにかく、展示会用のアンケートを作って欲しいんだ。忙し
いんだったら、どうすれば業務効率できるか、自分で考えろよ。どうすれば
いいと君は考えてるんだ?」


部下 :
「わかりません。課長はどうすればいいと思ってるんですか?」


マネージャー :
「な・ん・だ・とォ……! 質問を質問で返すなよっ!」


部下 :
「どうすればいいか私にはわからないんですよっ! 私だって一所懸命やっ
てます。どうすればいいんですか。どうすればいいか教えてください」


マネージャー :
「……」


部下 :
「課長が言ってください。どうすればいいんですか」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……」


マネージャー :
「このままだと、お前……」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「腐った流木になるぞ」


部下 :
「腐った、流木……?」


マネージャー :
「そうだ」


部下 :
「腐ったミカンじゃなくて、流木ですか」


マネージャー :
「言い訳という思考ノイズに脳が浸っていると、いずれ脳が腐ってきて、流
れる川を泳ぎきる体力がなくなっていく」


部下 :
「……」


マネージャー :
「外部環境の変化にも適応できず、ただ流されるだけの人間に成り下がって
いくぞ」


部下 :
「んん……」


マネージャー :
「市場価値は地に落ちるから、当然、他社でも通用しない。君が言っている
ことは論理的に正しくないからだ」


部下 :
「論理的に正しくないですか?」


マネージャー :
「展示会用のアンケートを作るのに、どれぐらいの時間がかかるんだ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「即答できないのか」


部下 :
「1時間も、あればできます」


マネージャー :
「明日の朝からの会議、出席しなくてもいいからアンケート作ってくれ。毎
回、この会議は1時間ぐらいかかってる。なら、できるだろう?」


部下 :
「……」


マネージャー :
「もしそれでも無理だと瞬間的に思ったら、お前は今、腐った流木になりか
けてる」


部下 :
「腐った流木……」


マネージャー :
「どうだ?」


部下 :
「そ、そうですね……。やれない理由がないですから、やります」


マネージャー :
「俺も、こんな強引なやり方はしたくない。しかし、君も本当は変わりたい
はずだ」


部下 :
「はい。すみません」


……本日の日経ビジネスオンラインのコラムに、「部下が上司に言ってはいけ
ない言葉 ワースト10」をまとめました。

入魂の一作です。

このコラムを読んでから、もう一度このメルマガ本文を読み返すと、理解がさ
らに深まると思います。

【部下が上司に言ってはいけない言葉 ワースト10】
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121106/239095/
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【編集後記】

11月2日に、拙作「絶対達成マインドのつくり方」が出版されました。

出版とは関係がなく、先週からずーっとバタバタしています。特に最近はコン
サルティング案件が増え、対応に追われています。

「無理だ」「時間がない」「やろうと思えばできなくはないけど、もしできな
かったときはゴメンね」

と、

今回のコラムで紹介したフレーズを私は最近、使いまくっています。

上司にではなく、部下や家族に言っているのだからいいのか……。

いやいや、いけませんね。

頭がオーバーフローしていて、よくない状態です。