2013年4月14日

「謙虚さ」をロジカルに解説してみる【フット・イン・ザ・ドア・テクニック】

● 今回のテクニック:【フット・イン・ザ・ドア・テクニック(11)】

フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、はじめに小さな依頼を受け入れて
もらい、次に本当に頼みたいことを受け入れやすくするテクニックのこと。

最初の承諾が人間の心を拘束する心理術を応用している。ドアを開けた瞬間に
片足を捻じ込むセールスマンのテクニックからこの名が付けられた。ドア・イ
ン・ザ・フェイス・テクニックの反意語。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「会社を辞めたい?」


部下 :
「……はい」


マネージャー :
「君は、いつ入社したんだ」


部下 :
「2月15日です」


マネージャー :
「まだ2ヶ月も経ってない」


部下 :
「そうですが……」


マネージャー :
「確か、君は大学を出てから3回転職しているよね? 4年で3回だ。いろ
いろ事情はあるだろうが、自分の履歴書を傷つけるような行為だから、慎重
に判断したほうがいい」


部下 :
「……」


マネージャー :
「理由を聞いてもいいか」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「どうしたんだ」


部下 :
「直属の上司が、私のことを正しく評価していない気がするんです」


マネージャー :
「E主任のことか」


部下 :
「……はい」


マネージャー :
「E主任が君のことをどのように評価しているかはわからないが、まず君は、
現時点でどのようなことをすべきなのだろうか」


部下 :
「え……」


マネージャー :
「もう1回質問する。入社して約2ヶ月が過ぎたよね? 現時点において、
わが社で君はどうあるべきなんだろうか」


部下 :
「……」


マネージャー :
「当社に対する未練はもうないかもしれない。でも、それぐらいは考えてい
いだろう」


部下 :
「んん……」


マネージャー :
「パッと出てこなくてもいいが、E主任はこう言ったはずだ。入社して1ヶ
月後には、業務マニュアルに書いてあることは覚えて、成果は出なくとも、
自分でできるようになってくれ、と」


部下 :
「……」


マネージャー :
「そのために、毎日朝から1時間、業務マニュアルを読む。そして午前中、
実践する。午後からまた1時間マニュアルを読む。そして実践する。これを
10日間やったはずだ」


部下 :
「え、ええ」


マネージャー :
「E主任は、わからなければすぐに質問して欲しいと言った」


部下 :
「はい……」


マネージャー :
「まず、そのことはどうなんだ。1ヶ月間、実践したのか」


部下 :
「あ、あの……。それがですね。マニュアルに不備があったことは言わせて
ください。渡されたマニュアルが少し古かったようで、その……」


マネージャー :
「君がそれを認識してから、E主任に相談するまで、5日間経過していると
聞いた。それは本当?」


部下 :
「うーん、どうでしたでしょう……」


マネージャー :
「E主任は1ヵ月後に、マニュアルを理解したうえで、次の仕事を任せよう
とした。しかしマニュアルに書いてあることをまるで理解できていない君に
少し失望したんじゃないか」


部下 :
「……」


マネージャー :
「なんて言われた?」


部下 :
「謙虚さが足りない、と言われました」


マネージャー :
「ほう」


部下 :
「もっと謙虚になれって」


マネージャー :
「うん」


部下 :
「……」


マネージャー :
「勤務を続けるかどうかは別にして、まずはマニュアルを1時間読む。それ
を実践してみないか」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「マニュアルを1時間読んだら、そのとおりに実践する。マニュアルを見な
くてもできるまでやるために、1日に5回、実践してみる。どうだろう」


部下 :
「1日に5回……」


マネージャー :
「それができない理由は?」


部下 :
「い、いえ……。ありません」


マネージャー :
「じゃあ、やってみよう。1日に5回実践することを1週間やってみない
か」


部下 :
「1週間ですか」


マネージャー :
「それができない理由は?」


部下 :
「い、いえ。ありません」


マネージャー :
「君は当社に在籍しているあいだは、会社の収益に貢献しているかどうかは
別にして、お給料はもらっている。そうだよね」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「できない理由がないことで、会社側から頼まれたことをするのは?」


部下 :
「あ、あたり前のことです」


マネージャー :
「あたり前のことをやらなかったら?」


部下 :
「……謙虚さが足りない、ということです」


マネージャー :
「私もそう思う」


部下 :
「私」


マネージャー :
「うん」


部下 :
「どうして、これまで仕事が続かなかったか、わかった気がします」


マネージャー :
「そうか、それはとても大事なことだな」


部下 :
「……」



……「謙虚さ」とは、「あるべき姿」と「現状」とのギャップを正しく認識す
ることで身につきます。

「謙虚さ」を論理的に理解してみませんか?

■「謙虚さ」とは何か? ……ロジカルに「謙虚さ」を考えてみる
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20130414-00024400/

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【編集後記】

先週ご紹介したセミナー「目標を絶対達成させるための営業メールテクニッ
ク」は、

やはり多くの申し込みがあり、すでに席がほとんど残っていません。

このように、セミナーの告知をすると、(特に東京の場合)今年はまたたく間
に満員御礼となります。

驚くほど速く埋まります。

本当にありがたいことです。

いま、何か新しいことを企画し、スタートさせても、ほとんどのことがうまく
いっています。

もちろん「大成功!!」「大当たり!!」と呼べるものがあるかどうかはわか
りませんが、

「2度とあんな失敗はしたくない」「こんなにうまくいかないなんてひど過ぎ
る」などと振り返ることは、ここ数年まったくないと言ってもいいでしょう。

しかし、

そうであればあるほど、私は怖さを感じます。

「うまくいく状態」が長続きすることなどあるものか、と思うからです。

「調子に乗ってはいけない」

「地に足をつけて考えるべきだ」

「有頂天になるのは死んでからでいい」

などなど……。

週末、私が立ち上げた「日本セールスマッスル協会」のメンバーで、おそらく
最もマラソンなどとは縁遠いだろうと思う人が、フルマラソンに挑戦し、

見事、6時間46分で完走されました。

制限時間が7時間でしたので、ギリギリのタイムでの完走。

去年まで、ほとんど走ったこともないような人でしたが、今年からマラソンの
トレーニングを開始。

たった3ヶ月でフルマラソンを走りきりました。

何人かのメンバーがトレーニングに帯同したり、どのようなペースで走りきる
かをプランニングしたり、

当日はメンバーが代わる代わるペースメーカーとして付き添ったり……

まるで「24時間テレビ」のようなドラマが繰り広げられたのです。

私はその状況をフェイスブックを通して眺めていたのですが、

最後、ゴールする1時間ぐらい前からはパソコンの前から離れることができず、

全国にいるメンバーからの怒涛の「応援メッセージ」の書き込みがおさまらな
くて、私も涙が止まらないほどに感動しました。

その前日の金曜日、私は東京での1日のセミナーから戻り、夜10時ごろに帰
宅。

仕事が立て込んでいたせいで睡眠不足もあり、妻に話しかけられてもボーっと
していました。

非常にストレスがたまっていて、

家にそのままいるのが何となくイヤで、私は妻と一緒にモスバーガーへ向かい
ました。

夜10時過ぎから「モスチキン」。

頭が酸欠状態で、ぼんやりと妻の話を聞きながら、

「あーー、もうなんかダルい。ホント、なんでこんなに仕事してんだろ」

と、ブツブツブツブツ脳内でつぶやきながら「モスチキン」を頬張ったのです。

しかし、翌日の仲間の奮闘で、私は自分の不甲斐なさをあらためて感じたので
した。

今回フルマラソンに挑戦した人は、IT企業の社長です。

ご自身で会社をやりくりし、4人家族を支え、さらに少ない時間をトレーニン
グにあてて、人生初の大仕事をやり遂げたのです。

それに比べて自分は何だ?

夜遅くにモスチキン食べながらグダグダしてる自分は何だ?

もっと自分を戒めろよ、もっと謙虚になれよ、もっと限界に挑戦しろよ!

……などなど、とても考えさせられる週末でした。

このように思ったものですから、このコラムを書きました。

自分の現状を正しく認識しないといけませんね。


■「謙虚さ」とは何か? ……ロジカルに「謙虚さ」を考えてみる
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20130414-00024400/