2013年5月2日

「直感」の99%は間違い、という根拠【ミステイク・オン・パーパス】

● 今回のテクニック:【ミステイク・オン・パーパス(6)】

ミステイク・オン・パーパスとは、わざと事実と異なることを言って相手に修
正させ、リーディングする技術。

相手に確認したくても確認しづらい場合などに使うと効果的である。

たとえば、相手に依頼したことでまだ着手さえもされていないとわかっている
場合に、「どうもありがとう、けっこうはやく終わったみたいだね」とわざと
言ってみる。

すると相手は「あ、まだやっていませんが」と素直に答えるだろう。「依頼し
たことをやったのか、どうなのか」と質問するよりも「カド」は立たない。

押しの弱いマネージャにお勧めしたいテクニック。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「課長、『直感力』って、どう思いますか?」


マネージャー :
「直感力?」


部下 :
「私の同期で、ものすごく営業成績がいい奴がいるんですが、どうやって結
果を出しているのかと質問すると、いつも彼は『直感』だと言うんです」


マネージャー :
「だから『直感力』を磨こうと?」


部下 :
「ええ。でも、どうやって磨いたらいいかわからなくて」


マネージャー :
「心と同じだ。実態のないものを磨きようがない」


部下 :
「ええ、まあ」


マネージャー :
「君は、その彼が本当のことを言ってると信じたのか?」


部下 :
「え」


マネージャー :
「言い方を変えよう。その同期の彼は、自己分析を正しくしていると受け止
めたのか?」


部下 :
「……」


マネージャー :
「直感とは、なんだ?」


部下 :
「えーっと……」


マネージャー :
「わからないのなら『直感力』も理解できないし、磨きようもない」


部下 :
「そう言われると、そうですが」


マネージャー :
「辞書を渡すから、今ここで調べてみろ」


部下 :
「………………直感とは、推理、考察などによるのではなく、感覚によって
物事をとらえること、第六感……」


マネージャー :
「そう」


部下 :
「……」


マネジャー :
「第六感とか、霊感とか、そういうものだ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「君の同期は霊感が強いのか?」


部下 :
「いや……」


マネジャー :
「正しい分析や考察もなく、感覚で物事を決めていいわけがない。当然だ」


部下 :
「ということは直感力は磨かなくていい、ということですか」


マネジャー :
「重要なことは、君の同期が直感を使わずに、どうやって結果を出している
のか、それを知ることだ」


部下 :
「んん……」


マネージャー :
「ちょっと考えて欲しい。本当に君の同期は『直感』で結果を出していると
思っているのか?」


部下 :
「い、いや……」


マネージャー :
「直感で結果を出しているだろうと言われ、何も疑いもせず、君も直感的に
そうなのだろうと受け止めただけなのではないのか?」


部下 :
「え……!」


マネージャー :
「真実はこうだ。君の同期は『直感』など使っておらず、君はどちらかとい
うと『直感』ばかりを使って物事を判断し、意思決定しているということ
だ」


部下 :
「そんな」


マネージャー :
「君は直感を使ってるんだと私は思うよ」


部下 :
「だからこそ、私はうまくいかない?」


マネージャー :
「それは、わからない」


部下 :
「……」


マネージャー :
「ま、この話はこのあたりにしておいて、ところで4月のイベントに対する
フォロー、すべてやり切ったそうだね。お疲れ様」


部下 :
「え」


マネージャー :
「4月のはじめにやった新商品のイベントだ。来場者が300人いて、その
うち見込み客になりそうな140人をピックアップしてフォローする、と決
めただろう。それをやってくれたと聞いた」


部下 :
「……あ」


マネージャー :
「君に割り当てられたのは40人だったと思うけど、やり切ったんだろ」


部下 :
「えーっと、ちょっとまだ始められていないですね……」


マネージャー :
「ええっ! 始めてない?」


部下 :
「あ、はい……。えと、その……。イベントのあと、すぐに電話とかメール
とかすると、相手も嫌がるかと思いまして、それで、そのもう少し時間が経
過してからやったほうがいいかと」


マネージャー :
「なんだ……。てっきりすべて終了したと聞いたと思ったが……。4月はじ
めにやったイベントのフォローをゴールデンウィーク明けにやるつもりなの
か」


部下 :
「そ、そのほうがいいかと私は思いまして」


マネージャー :
「直感でか?」


部下 :
「う……」


マネージャー :
「直感で、君は先送りしたほういいと判断したんだ。それじゃあ、君の同期
はどうだろうか。まだ対応していないだろうか」


部下 :
「……」


マネージャー :
「どうかな」


部下 :
「た、たぶん、彼なら誰よりも速く、フォローしてると思います。そういう
ことはキッチリやる男ですから」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……」


マネージャー :
「もう一度質問する。君の同期は、本当に直感で結果を出していると思う
か?」


部下 :
「あ、いや……」


……「直感」で物事を判断しているように見える人も、実はそうではないこと
がほとんどです。

同じような状況において過去、複数の体験があり、

その体験へと瞬時にアクセスして、ある程度の合理的な判断のもとに推論を導
き出せる人は、正しく意思決定できることが多いでしょう。

しかしそういう人は脳に「ブースター」がついているのです。

脳のブースターは「直感」ではありません。

どのように脳のブースターを手に入れるのか? どのように正しく、素早く、
より結果の出やすい決断ができるのか?

この謎を、来週からメルマガにて解き明かしていきたいと考えています。

2013年は「決断」の年です。

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【編集後記】

今はゴールデンウィーク中で、仕事を休んでいる方も多いでしょう。

昨年、私はゴールデンウィーク中にNLPのトレーナーズトレーニングを受講
しており、約1週間、家を留守にしていました。

今年は特別に用事はなく、普通に仕事をしています。

明日(5月3日)は休みですから小さなマラソン大会に出場し、10キロを走
る予定です。

参加者がとても少ない大会ですので、何とかビリにはならないように頑張りた
いと思います。

昨年の秋からマラソンの大会に出始め、これで4回目です。

距離もスピードも、全然たいしたことはありませんが、私の目標としては、年
間4〜5回マラソンに出る。このペースをずっと続けたいな、と。

一過性のブームにしないことが目標ですね。

それにしても、毎年業績がアップし、仕事量は増えているというのに、新しく
実現していることもまた増加しています。

強制的に「メリハリ」をつける技術——「ノイズキャンセリング仕事術」が、
自分を助けてくれていると思っています。

来週から「ノイズキャンセリング仕事術」についてメルマガで書いていきます。

ご期待ください。