2013年5月16日

第8の直感トラップ「確証バイアス」とは何か?【PREP法】

● 今回のテクニック:【PREP法(4)】

PREP法(プレップ法)とは、自身の主張を相手に伝えやすくする話法、文
章術のこと。

以下のような流れで話をすることである。非常に簡単だ。

主張(Point)→ 理由(Reason)→ 具体例(Example)→ 主張(Point)。

はじめと終わりに「主張」または「結論」を持ってくることが秘訣である。

例としては、

「私はこの仕事が好きだ。なぜなら遣り甲斐があるからである。1ヶ月に1回
はお客様から感謝の手紙がもらえるし、先日などは私の手を握ってまで『あり
がとう』と言ってくれるお客様がいた。だから私はこの仕事が好きだ」

「インパクト×回数」が大事。主張はとにかく繰り返すことだ。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「絶対に、量よりも質にこだわるべきだと思います」


マネージャー :
「どうして」


部下 :
「以前も行動量に着目してやってみたのですが、うまくいきませんでした」


マネージャー :
「そのときはどれぐらいの行動だったんだ?」


部下 :
「それは……。よくわかりませんが、とにかく現場からの不満が根強いので
す」


マネージャー :
「仕事のやり方に『不満/満足』とか『好き/嫌い』とか、関係があるの
か?」


部下 :
「いや……」


マネージャー :
「結果を出さない限り、どんなやり方をやろうが、みんなが満足することな
どない。うわべだけの満足感や、やり甲斐などに振り回されてどうする?」


部下 :
「しかし、企画部のK部長だって、頭を使わず、ただ行動だけをするのは良
くないと仰っています」


マネージャー :
「K部長が若いころ、どれぐらいの修羅場をくぐってきてか、君は知ってる
のか? K部長の若いころと同じような経験をさせてやろうか?」


部下 :
「いやいや、時代が違います。昔のやり方をいま言われてもダメだと思いま
す」


マネージャー :
「じゃあ、なぜ君はK部長の話を引き合いに出したんだ?」


部下 :
「申し訳ありません。私の伝え方に問題があったと思います。この資料をま
ず見せるべきでした」


マネージャー :
「なんだ、これは?」


部下 :
「インターネットで調べた調査結果です。最近の若者は、やはり量よりも質
を求めているというのです。見てください、歴然と差があります」


マネージャー :
「……」


部下 :
「でしょう?」


マネージャー :
「……」


部下 :
「課長、やはり量よりも質なんですよ」


マネジャー :
「君は」


部下 :
「?」


マネジャー :
「……バカか?」


部下 :
「へ」


マネジャー :
「いや、悪い……。ついつい……。君は、バカじゃ、ない。しかし強烈な
『確証バイアス』にかかっている」


部下 :
「確証、バイアス!?」


マネジャー :
「そう。確証バイアスとは、自分の先入観を補強するために、次から次へと
自分の都合のいい情報を無意識のうちに収集してしまうことだ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「なぜ、そうなるかというと、『選択的認知』と呼ばれる認知バイアスがか
かると、自分の都合悪い情報はフィルターがかかり、脳が処理しようとしな
くなる」


部下 :
「……」


マネージャー :
「たとえば家族が増えて、いま乗っている車では手狭になったとしよう」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「友人や、車の販売スタッフから、それなら6人や7人乗れるミニバンはど
うかと勧められたとする。そうすると、その気になって、どのミニバンがい
いか。機能や価格を比較して、新車を買おうという気になってしまう」


部下 :
「そりゃ、そうでしょう。家族が増えて、いまの車に乗れないのなら」


マネージャー :
「しかし別の角度からすると、家族全員でどこかへ出かける頻度は、月に2
回しかないとする」


部下 :
「お……」


マネージャー :
「それなら、そのときだけタクシーを使う。もしくはレンタカーを借りると
いう選択肢も出てくるはずだ」


部下 :
「ま、そうですが……」


マネージャー :
「ところが、もうミニバンを買うつもりでいた本人は、レンタカーやタク
シーではなぜダメなのか。どうしていま、ミニバンを買ったほうがいいのか、
その正しさを裏付ける証拠ばかりを集めようとする」


部下 :
「わかります」


マネージャー :
「これが確証バイアスだ。まるでそれが唯一の正しい方法であるかのように
思い込むこと」


部下 :
「うーん……」


マネージャー :
「正しい決断をしよう。そうしないと、いつまで経っても、目標は達成しな
い」



……5月31日に発売される「絶対達成する決断力のつけ方」では、

3種類の「直感トラップ」について詳しく解説しています。

さらに、

出版キャンペーンでは、あと4種類の「直感トラップ」に関する音声データを
特典としてつけています。

なぜ正しい意思決定ができないのか?

これらの「直感トラップ」をしっかりと理解する必要があります。

キャンペーンページの告示まで、あと数日です。

もうしばらくお待ちください!

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【編集後記】

先日、東京で「マーケティング戦略」のセミナーを実施いたしました。

どのような「予材」を積み上げることで目標が達成するか、という話が中心だ
ったのですが、

多くの受講者が、それ以前に、

「わかってはいるんですけれど、なかなか自分を変えられない」

「部下の現状維持バイアスをどうしても、はずせない」

「どうやったら部下を変えられるんでしょうか」

……と、悩まれているようでした。

つまり、マーケティング戦略や、マネジメント手法以前に、行動自体を変える
決断ができない、ということです。

私どもがコンサルティングすると、確実にクライアントの営業さんたちは思い
切った決断をします。

それはなぜか?

今回紹介したような「PREP法」などを使って、ロジカルに順序だてて説明
するからでしょうか?

熱い気持ちをさらけ出して語りかけるからでしょうか?

どんなに論理的に話しかけても、情熱的に語りかけても変わらない人は変わり
ません。

それは私たちもわかっているのです。

直感トラップにかかっているからです。

では、どのように、そのトラップにかかっている人を変えるのか? しかも思
い切った決断をさせるのか?

トラップにはトラップ。

罠には、罠を、です。

相手が直感の罠にひっかかっているからこそ、こちらの罠にもかかるのです。

このテクニックは「選好の逆転」という心理現象を利用しています。

5月31日発売の「絶対達成する決断力のつけ方」は、心がけや精神論はいっ
さいナシ!

相手を罠にはめて決断させるテクニックを公開しています。

ご期待ください!