2013年6月24日

なぜ食事を「おごって」も、信頼関係を築けないのか?【刺激馴化】

● 今回のテクニック:【刺激馴化(7)】

刺激馴化とは、刺激にさらされつづけるとその刺激に順応してしまい、徐々に
特定の反応を示さなくなる現象をいう。

どんなに嫌な刺激も、馴れることで回避されていく傾向にある。

たとえば、最初は気が進まない事柄であったりしても、無理やりにでもスター
トして回数を重ねてしまえば、自然と体が慣れてしまって嫌な気分にならなく
なったり。(たとえば早起き。ジョギングなど)

たとえば、最初は怖い人だなと思い込み、できれば会わないままにしておきた
いと考えていた人とも、面談回数を重ねていくことによって、それほど気にな
らなくなったりすることがある。

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「部長、お客様との食事、よく行かれていますよね」


マネージャー :
「そう。かなり頻繁に行っている」


部下 :
「効果がありますか?」


マネージャー :
「『ランチョンテクニック』と言われるぐらいだ。美味しい食事を囲むと、
相手との関係が構築される可能性は高まる。積極的にすべきだ」


部下 :
「おかしいですね」


マネージャー :
「何が?」


部下 :
「私は部下とよく食事に出かけるのですが、部下との信頼関係はイマイチで
きあがってない気がするんで」


マネージャー :
「確かにおかしいな」


部下 :
「先日なんて、5人の部下を飲みに連れていって全額私が払ったんですよ。
にもかかわらず、あいつらそれが当然だと思っているみたいで、『ありがと
う』の一言も言わないんです」


マネージャー :
「は?」


部下 :
「おかしいでしょう?」


マネージャー :
「いや、おかしくないだろ」


部下 :
「え」


マネージャー :
「恩着せがましい奴だな、君は」


部下 :
「恩着せがましい?」


マネージャー :
「おごりたくて、おごったんだろう? 何を期待しているんだ」


部下 :
「別に期待してるわけじゃないですけど、おごられたほうは、感謝の言葉ぐ
らい出すものです」


マネージャー :
「ちっせーなァ、君は」


部下 :
「ど、どうしてですかっ!」


マネジャー :
「ガッカリだよ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「君のその考え方は、部下たちにも伝わってるだろう。俺ならそんな上司か
ら、おごられたくないね。自腹で、同僚と飲みにいったほうがよっぽど楽し
い」


部下 :
「……」


マネジャー :
「おごり続けると、最初のうちは感謝されても、だんだんと相手はそれが当
然のことのように思えてくる。『刺激馴化』と呼ばれる心理現象だ」


部下 :
「刺激馴化?」


マネジャー :
「刺激に馴れてくるのさ」


部下 :
「じゃあ、どうすれば……」


マネジャー :
「妙な期待を抱かずにおごれよ。部下たちとコミュニケーションをとる機会
が増えたと思って喜べ。押し付けがましい態度はNGだ」


部下 :
「うーん、そうかァ……」


マネジャー :
「俺はお客様とよく食事に出かけるが、『おごる』『おごられる』どちらも
関係がない。その機会があることに意味があるんだ」


……相手と信頼関係(ラポール)を構築するうえで重要なことは、単純接触効
果です。

接触を繰り返すことでラポールが築き上げられることはありますが「おごる」
こととは無関係です。

そのことをロジカルに書いてみました。


●食事を「おごる」心理効果 ……「おごる」とどんな期待を得られるか?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20130623-00025915/

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【編集後記】

6月22日(土)、はじめて福島へ行きました。

私の講演に集まってくださった方々は120名を超え、本当に嬉しかったです。

勝手な先入観ですが、福島の方々は真面目ですね……。真面目で、とても素直
そうで、何だかとても心地よい気持ちになりました。

地元の方に、「アスパラガス」をいただいたのですが、

ものすごく美味しく、驚きました。

バターで普通に炒めただけなのですが、口に入れて何度か噛んだだけで素材の
瑞々しさを強く感ることができました。

父が宮城県の亘理町という小さな町の出身です。

東北での仕事がもっと増えればいいなァと思っています。