2013年9月30日

「自主性」を持つための2つのポイント【ドア・イン・ザ・フェイス】

● 今回のテクニック:【ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック(14)】

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとは、はじめに本当に頼みたい事柄よ
りもかなり負担の大きな依頼をし、一度断られてから本当に頼みたいことを伝
えるテクニック。

最初に提示した情報が頭に残り、その後の判断に影響を与えるアンカリング効
果の一部と考えてもよい。

依頼者が一端譲歩すると、ついつい相手も譲歩してしまうことを「譲歩の返報
性」と言うが、これを利用ししている。

※ 「フット・イン・ザ・ドアテクニック」の反意語。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「何をそんなに悩んでいるんだ?」


部下 :
「Mさんの意識が低すぎるんです」


マネージャー :
「今年の4月に入社した子だっけ?」


部下 :
「はい。まったく当事者意識がありません。ホトホト困っています」


マネージャー :
「ほう」


部下 :
「最近の子は主体的に動くってことを知りませんね。世代が違うからか、僕
には理解できません」


マネージャー :
「君はいくつだっけ?」


部下 :
「26歳です」


マネージャー :
「なるほど……。Mさんは何歳だっけ」


部下 :
「23歳だったと」


マネージャー :
「……。ちなみに俺は54歳だけどな」


部下 :
「もっと自主性を持てと言ってるんですが、意味がわからないようなんで」


マネージャー :
「うーん……。ま、Mさんのことはともかく、明日の教育委員会で発表があ
ると思うけど、10月からメンバーが入れ替わるのは知っていたか」


部下 :
「え、そうなんですか」


マネージャー :
「うん。それで君に教育委員会の委員長をやってもらいたいと思ってるん
だ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「いいかな」


部下 :
「……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……はァッ?」


マネージャー :
「どうした」


部下 :
「あ、あまりに驚いたので、絶句しました」


マネージャー :
「そんなに驚くことか」


部下 :
「そ、そりゃあ、そうでしょう。私はまだ4年目ですよ。歴代委員長の顔ぶ
れを見たら、だいたい部長クラスの方でしょう?」


マネージャー :
「そんな過去のことはいいじゃないか。わが社には新鮮な風が必要だ」


部下 :
「え、本気で言ってるんですか?」


マネージャー :
「そうだよ。専務に話したら、面白いじゃないかって」


部下 :
「ええっ!? 専務に話した?」


マネージャー :
「さっき、最近の子に対して苦言を言ってたじゃないか。これから若い社員
も増えていくんだから、君みたいな問題意識を持っている人に任せたい」


部下 :
「もう1回聞きますけど、本気で言ってるんですか? 各部署の課長やグ
ループリーダーも参加するでしょうから、私にできるはずがないです」


マネージャー :
「誰がそんなことを言った? 過去にとらわれるなくてもいい。それは現状
維持バイアスだ。若手だけを集めて教育委員会を作ったっていいんだ。全権
を委員長に託す」


部下 :
「ええっ! 本気で本気なんですか?」


マネージャー :
「本気で本気だ」


部下 :
「ちょっ! ちょっ! ちょっ! ちょっ! む……無理ですって!」


マネージャー :
「そんなに強く拒否するな」


部下 :
「だ、だって、今期はいろいろとあって、私は委員会の活動に出られなかっ
たじゃないですか。ですから正直なところ、教育委員会の運営に関して、全
然わかってなくて……」


マネージャー :
「社長室のG室長をサポートにつける。だから、大丈夫だ」


部下 :
「マジで……?」


マネージャー :
「頼んだぞ」


部下 :
「ちょ……! やっぱり、無理ですって。絶対に無理です」


マネージャー :
「往生際が悪いな」


部下 :
「何でもやりますから、委員長だけは勘弁してください」


マネージャー :
「どうしてもダメなのか?」


部下 :
「はい。本当に、勘弁してください。委員長だなんて……。全国16支部の
頂点ですよ。メンバーだけで50人はいるじゃないですか」


マネージャー :
「じゃあ、教育委員会の事務局員ならいいか」


部下 :
「え」


マネージャー :
「各支部の調整役だ」


部下 :
「え! え! え……。事務局員ですか? それでいいんですか?」


マネージャー :
「いいよ。しょうがない。やっぱり委員長は経営企画部の部長に頼む」


部下 :
「………………そう、ですか……。た、す、かっ…………た……」


マネージャー :
「10月からはキッチリやってくれよ。君は今期、教育委員会のメンバーと
して、まったく自主的に動いていなかったんだから」


部下 :
「……はい」



……「自主性」を持つためには、「役割」と「期限」という2つのポイントが
重要です。

それを、「ニューロロジカルレベル」「時間的フレームワーク」という概念を
使って解説しました。

ぜひご参考にしてください。

■ 「自主性」・「主体性」を持つための2つのポイント
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20130802-00026947/

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【編集後記】

今日は9月30日。

当社は9月決算ですので、今期は今日で終了です。

(副社長から)社長に就任して1年が経過しました。目標は当然達成しており、
売上・利益ともに過去最高です。

多くの方からのご支援・ご指導があったからこそ、この1年、何とか私のよう
な者でもやっていけたと受け止めております。

本当にありがとうございました。来期もどうぞよろしくお願いいたします。

現在、当社のコンサルティングサービスの品質アップのためのツールを順次製
作中です。

その中心が「予材管理5つ道具」。

この5つ道具を使うことで(と言っても、かなり難しいですが)、目標を絶対
達成する予材を網羅的に見つけ出し、継続的に積みあがっていくと信じていま
す。

この週末にも、「重点顧客先用の予材ポテンシャル分析シート」というものを
作成しました。

過去5年の取引額を「重点取引先」ごと「重点商材」ごとに並べ、その履歴を
見ながら、

重点顧客先の「予材ポテンシャル」の計測、向こう2年間で積み上げられる商
材ごとの「白地」の額を割り出していくものです。

そうすることで、どれぐらいの新規開拓をしないと目標が絶対達成できないか
計測できるようになります。

本来の目的は、向こう2年間を見越しての新規開拓活動の分量を推し量ること
です。

クライアントによって、このような「予材ポテンシャル分析シート」はカスタ
マイズしていき、またサンプルをセミナーで紹介していきます。

シートを埋めていくだけで、何を考えなければならないか、どんな行動を続け
なければならないかが明確になっていきます。