2013年11月19日

「空気」を変える資料のつくり方【時間的フレーミング】

● 今回のテクニック:【時間的フレーミング(13)】

時間的フレーミング(テンポラルフレーミング)とは、時間の単位を変えて表
現することにより、敢えて物事の捉え方を変えさせることをいう。

大きな期間で表現するよりも、小さな時間の単位で伝えたほうが、より具体的
で身近に感じられるため説得効果が高まる。

会議の終了間際にコミットメントをとる場合に使うと、非常に有効である。誰
でも簡単に使えるテクニックであり、セルフコーチングにも役立つ。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「どうした、顔色が悪いぞ」


部下 :
「申し訳ありません。何だか最近、ドツボにはまってしまったようです」


マネージャー :
「暗い表情はやめろよ。君の表情や、丸めた背中は周囲にイヤな空気を撒き
散らしているんだから」


部下 :
「うーん……」


マネージャー :
「だから」


部下 :
「はァ……」


マネージャー :
「そういう表情はやめろ。ため息も」


部下 :
「そう言われても」


マネージャー :
「ドツボにはまっている理由なんて、ないだろ」


部下 :
「ありますよ」


マネージャー :
「どんな」


部下 :
「なかなか契約が取れないんです。今年、500万以上の商談を必ず1つは
とるって決めたのに」


マネージャー :
「それで?」


部下 :
「それで……。結果はご存知のとおりです。もう11月なのに、全然とれて
いません」


マネージャー :
「それで、どうした」


部下 :
「それで、どうしたって……。だから悩んでいるんです。ドツボにはまって
ます」


マネージャー :
「ドツボにはまるって、あらゆる手を尽くしたけれども、いっこうに事態が
好転せず、行き詰まりを覚えている、ということだろう」


部下 :
「そうです」


マネージャー :
「実際にはそうじゃない」


部下 :
「いやいや……。実際に、契約はとれていないですから」


マネージャー :
「今年、これまでにやってきたことを振り返ってみよう。500万の契約を
1つは必ずとろうと決めたのは今年の初めだ」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「商材の選定を1月中に実施し、新規開拓先のリストも300社選定して、
2月から行動をはじめた」


部下 :
「そうです」


マネージャー :
「300社の新規開拓先に、1ヶ月に100社というペースでまわるという
行動だった」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「そうすると、300社すべてまわり終わるのが4月の末ということにな
る」


部下 :
「え、ええ」


マネージャー :
「しかし実際にはそうならなかった」


部下 :
「はい。最初にまわった100社も接触し続けますので、3月の時点で計画
を修正し、6月末までに全300社をまわるとしたんです」


マネージャー :
「そう。社長も了承してくれた」


部下 :
「はい。しかし全部まわっても、1つも契約をとれていません」


マネージャー :
「1回の訪問で契約がとれるような商談ではない。何といっても500万の
商談だからだ」


部下 :
「はい……」


マネージャー :
「契約にいたるまで順調にいっても、当社のエンジニアを交えた打合せが最
低でも3回は必要だ。そう考えると、どんなに初回訪問の感触がよくても5
回の訪問は必要になる」


部下 :
「ん……。はい」


マネージャー :
「6月末までに300社を回り、訪問し続けてもいい顧客を最終的に235
社に絞り込んだ。それが7月の中旬。それから毎月、この235社に対して
定期訪問している」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「既存のお客様から来る商談をこなしながら、これらの235社に対して単
純接触を繰り返しているんだ」


部下 :
「ええ……」


マネージャー :
「そのうち、当社のエンジニアも同行できるようになった先は17社だと聞
いている」


部下 :
「しかし、それは最近のことです」


マネージャー :
「当たり前だ。2、3回、訪問したぐらいで、相手がその気になるかね」


部下 :
「まァ……」


マネージャー :
「いま現時点では1つも契約はとれていない。しかし、去年の今ごろはどう
だ? 既存のお客先のみの対応しかしていなかった」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「今は、それにそのまま追加して毎月235社もの新規開拓先へコンタクト
をとっている。その労力の割にはリターンが少ない。だから焦りや不安はあ
るのかもしれない。しかし、今年のこの変化は素晴らしい」


部下 :
「……」


マネージャー :
「今年、最後まで方針転換せずやり切れ。行き詰まりなんて、まるで感じて
いない。結果が出なければ私が責任をとるだけ」


部下 :
「そんな」


マネージャー :
「私が降格したってかまわない。君らの頑張りで、これだけ組織の中の空気
が変わったこと自体が、ものすごく嬉しいんだ」



……組織の中の「空気」を良くするためには、過去と比較して確実に変化して
いることがわかる「資料」を整備しておくことを勧めます。

「やるべきことをやっていればいいんだ。一緒になってマネジメントサイクル
をまわしていこう。最終的な結果責任は私がとるから」

というリーダーの一言が組織の「空気」を変えていきます。

「とにかく結果を出せ。結果が出なければ私の責任じゃないからな」という
リーダーが最悪の「空気」を作り出します。

今日は、最悪の空気を作り出すリーダーの言葉をご紹介します。


●ダメ上司の驚くべき「精神論・根性論」ランキング5
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20131112-00029705/


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【編集後記】

あくまでも予定ですが、

明朝11月20日(水)、初めての「皇居ラン」をする予定です。

東京でのセミナーの前に走ります。

白の『絶対達成Tシャツ』を着ています。もし見かけたとしても、声はかけな
いでください。(笑)

ゆーっくりとしたペースで走っていると思います。