2013年12月12日

凄まじいハングリー精神【Iメッセージ】

● 今回のテクニック:【Iメッセージ(12)】

Iメッセージ(アイメッセージ)とは、「私」を主語にして相手の行動を促す
メッセージ。相手が行動することによって「私」がどう感じるのかを言葉で表
現することにより、相手が自主性を失わず承認に結びつく。コーチングの基本
テクニックであり、会話の中にさりげなく織り込むのがコツ。

反対にYOUメッセージ(ユーメッセージ)とは、「あなた」を主語にするメ
ッセージ。例えば「早くやりなさい」「報告・連絡・相談をしっかりしろ」
「きっちりやるように」などである。「私」と「あなた」との繋がりが断絶さ
れているので、相手に抵抗が生まれ、反発が生まれやすい。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「君は入社して何年目だ」


部下 :
「4年です」


マネージャー :
「27歳」


部下 :
「もうすぐ28になります。12月末が誕生日なので」


マネージャー :
「28歳か。まだ落ち着く年齢じゃない」


部下 :
「落ち着く年頃ってあるんですか」


マネージャー :
「わからん」


部下 :
「私にもわかりません」


マネージャー :
「早朝にお客様のところへ出向くのは、そろそろやめようか」


部下 :
「社長の在席率が高いのです」


マネージャー :
「どこの会社の社長も朝早くから出社してるから、気持ちはわかる」


部下 :
「そうでもしないと会えません」


マネージャー :
「夜は夜で、会いに行くだろ」


部下 :
「部長や課長クラスは、けっこう夜遅くまで残っています」


マネージャー :
「建物に入れないと、外の駐車場で待ち伏せしていると」


部下 :
「待ち伏せ? たまたま帰ろうとしたときに会った、という話です」


マネージャー :
「それが毎日のようにあるか?」


部下 :
「専務、人聞き悪いですね。私はストーカーじゃないです」


マネージャー :
「M社の社長が、朝6時に出社したら、駐車場に君がいたと電話がかかって
きた。まさか前日の夜から張り込んでたんじゃないだろう?」


部下 :
「あり得ません。M社へ行ったとき、大切な手帳を落とした気がしたんです。
それで探しに行きました。まさかあの社長があんなに早く出社するとは知り
ませんでした」


マネージャー :
「K社の駐車場で、U本部長に見つかったときも『大切な手帳を落としたか
ら探してました』と答えたらしいな」


部下 :
「ええ。よく落とすんです。この手帳ですよ。見てください。カバーが合皮
でできているせいか、ツルツル滑るんです。もっといい皮の手帳に変えたほ
うがよさそうです」


マネージャー :
「Y社の社長には、スーツの内ポケットに穴が開いているので、手帳を落と
したと言ったそうだが」


部下 :
「見てください。このスーツです。本当に穴が開いているでしょう?」


マネージャー :
「……」


部下 :
「新しいスーツを買いたいとは思ってます」


マネージャー :
「そのスーツは、Y社の社長に注意されて、その場でポケットの穴をセロ
テープで張り付けたと聞いた」


部下 :
「よくご存知ですね。でも、また穴が開いたんです」


マネージャー :
「君の執念というか、ハングリー精神には感服するよ」


部下 :
「そんな話はいいとして、専務、ぜひ新しいお客様を紹介してください。私
は専務から1週間に1社は見込み客を紹介してもらうと決めてるのです」


マネージャー :
「紹介してもらうって……」


部下 :
「先々週はT社を紹介してもらえました。しかし先週は何度かけあっても紹
介してくださいませんでした。なので今週は2社お願いします」


マネージャー :
「おいおい」


部下 :
「3社でもいいです」


マネージャー :
「営業部長にも紹介してもらえ」


部下 :
「営業部長には毎週2社紹介してもらえるよう、打診しています。私はス
ピード感がありますので、紹介いただいたのに、何もアクションを起こさな
い、ということはありません。その場で電話かけますから」


マネージャー :
「わかった。なんとかする。それにしても、その執着心はどこからくるん
だ? 他の営業に少しは見習ってほしい」


部下 :
「私は執着しているなんて、これっぽっちも思っていません。他の営業の皆
さんのように頭がよくないので、行動の量とスピードで勝負するしかないの
です」


マネージャー :
「頭が悪いだなんて思わん。君が書く提案書はとてもクオリティが高いと評
判だ」


部下 :
「提案書はJ課長に指南してもらってますから。私の力ではありません」


マネージャー :
「J課長って、札幌支店の課長だろ」


部下 :
「はい。当社で一番提案書を作るのが上手だと聞きましたから、面識はあり
ませんでしたがJ課長に頼み込んで教えてもらいました」


マネージャー :
「札幌まで行ったのか」


部下 :
「出張では行ってません。週末、個人的に訪ねたんです。だったら問題ない
ですよね?」


マネージャー :
「個人的に札幌まで行った?」


部下 :
「え? 行くでしょう? 当たり前じゃないですか。J課長にタダで個人レ
ッスンを受けられるんです」


マネージャー :
「J課長のご両親はふたりとも入院しているはずだ。週末はお見舞いとか介
護で忙しいと聞いていたが」


部下 :
「はい。なので個人レッスンを受ける前に、J課長のご両親にまず挨拶へ行
きました。2度通って、お父様とまず仲良くなり、それからJ課長をくどい
たんです」


マネージャー :
「……じゃあ」


部下 :
「札幌に何度も通ってるので、新しいスーツも手帳も買えないのです。でも、
新年を迎えたらスーツぐらいは新調します」


マネージャー :
「……」


部下 :
「とにかく、今週2社、専務が将来の見込み客を紹介してくださると、私は
本当にうれしいです」


マネージャー :
「……それは、【Iメッセージ】じゃないか」


部下 :
「はい。こういったコミュニケーション技術は、金沢支店のE支店長に伝授
していただきました。強引さだけではいけないので、コミュニケーション技
術も身に着けようと思います」


マネージャー :
「……」


……何をするにしても、バランス感覚はとても重要です。

しかし、いきなりバランスを保とうと思っても無理ですから、まずは「アクセ
ル」それから「ブレーキ」です。

目標を達成してもいないのに「効率化」「合理化」を先に言う人は、「ブレー
キ」を踏みながら進もうとしている人かもしれません。

新年から「アクセル全開」でいきませんか?


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※ 東京、大阪は残席わずかです。

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【編集後記】

先日、メルマガの編集後記にギャング映画が好きだと書いたところ、ある会社
の副社長から「ミーン・ストリート」という映画をご紹介いただきました。

マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演の映画です。

さっそく借りて観ました。

主演はロバート・デ・ニーロではありませんでした。紛れもなくハーヴェイ・
カイテルです。

頭のいかれたデ・ニーロに呆れながらも、かばい続けるカイテルの演技は絶品
です。

中盤までは、展開にスピード感がなく、登場人物たちの生き様のように、ダラ
ダラと惰性でカメラがまわっている感じがします。

とても気だるい。

頭が朦朧としてくる感じが、たまらないです。

後半、ものすごい葛藤、イライラ感、不条理な感覚を覚えるのですが、チンピ
ラたちの刹那主義的な言動に観る側も感化されていきます。

最近、父を殴ったり蹴ったりする夢を見ることが少なくなった私ですが、それ
でも心の中にある「狂気」は、まだどこかにあって、

ひとたびバランスを崩すと、また頭を出してくる気がしています。

この1、2年の間に私のメルマガ読者になった方は知らないかもしれませんが、

昔、私はこのメルマガ編集後記に、「そこまであからさまに自分の過去をさら
け出すか?」というようなことを、よく書いて周囲をハラハラさせました。

最近はあえて書かないようにしています。理由はよくわかりません。「バラン
ス」を考え始めたからでしょうか。

そのせいからか、「生」を全面に出した、映画というのはいいですね。

小さくも、大きくも、まとまっていないものを、無性に欲するときがあります。

「タクシードライバー」や「レイジングブル」を久しぶりに観たいと思ってい
ます。