2013年12月30日

結局、営業は「ヘビーローテーション」!【バンドワゴン効果】

● 今回のテクニック:【バンドワゴン効果(10)】

バンドワゴン効果とは、多数の支持を受ける物事のほうが受け入れやすくなる
こと。要するに「勝ち馬/時流に乗ろうとする」心理のことである。

「さくら」を使うのは、このバンドワゴン効果を狙ったテクニックの一つとい
える。

ちなみに「バンドワゴン」とは祭りや行列の楽団車のことであり、パレードで
楽団車が通るとみんなが集まってくる。この現象からきた言葉である。

反対語は「スノッブ効果」。

【注意点】 効果的に使いたいときだけ活用すること。決して「他社もやって
いるから自社も追随しよう」という発想をしてはならない。正しい経営判断の
ためには、正しいデータに基づいた判断が不可欠である。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「今年も、もう終わりだな」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「明日からの冬休み、どうやって過ごすんだ?」


部下 :
「どうって……。ひとりで過ごすつもりです。音楽でも聴いて」


マネージャー :
「ご実家には戻らないのか。音楽は何が好きなんだ」


部下 :
「コールドプレイとか。テイラー・スウィフト、アデル、あたりです」


マネージャー :
「コールドプレイ?」


部下 :
「……知りませんか?」


マネージャー :
「知らないとおかしいのか」


部下 :
「コールドプレイは世界で6000万枚以上、売れているイギリスのバンド
です。U2は知ってますか」


マネージャー :
「U2なら、名前ぐらいは」


部下 :
「U2ほどではないですが、21世紀で最も成功したロックバンドです。テ
イラー・スウィフトはアメリカの歌手で、若いのに1億枚はすでに売ってる
はずです。さすがにアデルは知ってるでしょ?」


マネージャー :
「アデル? 知らない。それにしてもミーハーだな」


部下 :
「まァ、そうかもしれません。アデルを知らないことに驚きましたが……。
課長はどんな音楽を聴くんですか」


マネージャー :
「リアクションって知ってるか」


部下 :
「リアクション?」


マネージャー :
「今は目立った活躍していないが、昔はメジャーだった」


部下 :
「アメリカのロックバンドですか?」


マネージャー :
「日本のバンドだ。どちらかというと、ヘヴィメタル。かなり激しい部類の
ヘヴィメタルだな」


部下 :
「ヘビメタですか……」


マネージャー :
「『ヘビメタ』って言うな。ヘヴィメタル愛好家は『ヘビメタ』って言われ
るのをあまり好ましく思ってない」


部下 :
「本当ですか?」


マネージャー :
「たぶんな」


部下 :
「日本のヘヴィメタルと言ったら、ラウドネスとかVOWWOWですよね。
アースシェイカーとか」


マネージャー :
「リアクションはそこまでメジャーじゃない。メタル以外だったら、ウィ
ラードとか良かったな」


部下 :
「ウィラード……? 私、意外と音楽には詳しい自信がありますが、そのバ
ンドも知りません」


マネージャー :
「ラフィンノーズや有頂天は知ってるだろ? インディーズ御三家と言われ
て、当時はものすごい人気だった」


部下 :
「本当にものすごい人気だったんですか? 課長の時代って、尾崎豊や渡辺
美里が流行った時代ですよね」


マネージャー :
「そうそう。レベッカとか、バービーボーイズとかな」


部下 :
「クラスの中で、どれぐらいの人が聴いてたんですか?」


マネージャー :
「ウィラードを? うーーーーーん、思い出せない。当時はパンクなんて、
誰も聴かなかったからなァ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……2013年、最後のメルマガが、こんなネタで、本当にいいんでしょ
うか?」


マネージャー :
「いいんだよ、たぶん。横山氏は大型連休に入ると、自分の趣味の話題を書
きたがる」


部下 :
「今年のお盆休みに出したメルマガにも、編集後記に『俺はもっとロックン
ロールしたい。世の中の草食的イデオロギーを一掃したい』とか、ワケのわ
からないこと書いてました」


マネージャー :
「この人もたまには息抜きが必要なんだ」


部下 :
「メルマガ本文で息抜きしないほうがいいと思いますけれど……」


マネージャー :
「とにかく、君がミーハーなのはわかった。君の特性を生かして、来年は
ミーハー路線でいこう」


部下 :
「ミーハー路線?」


マネージャー :
「業界で売れているもの、上位10品目をデータに基づいて並べ、研究しよ
う。多くの支持を集めているものには、必ず理由がある」


部下 :
「わかりました」


マネージャー :
「そのうえで仮説を立て、後はヘビーローテーションだ。方向性を決めたら、
売れるまでノンストップで繰り返す」



部下 :
「2014年も、風は吹いている、ということですね?」


マネージャー :
「いつまでもチャンスの順番を待っていてもしかたがない。来年こそフライ
ングゲットだ」



……個人的な趣味ならともかく、マーケティングを考えるうえでは、「ミー
ハー」であるべきだ、とコラムで書きました。

AKB48はなぜ支持されるのか? 独自の考察も記しています。「バンドワ
ゴン効果」「スノッブ効果」も紹介。

2013年、最後に紹介するコラムは「ミーハー・マーケティング」。


● ミーハーをビジネスに生かす「ミーハー・マーケティング」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20131225-00030950/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

2か月ぐらい前でしたか。

レッド・ウォーリアーズを聴いていたときに、

「確か、ギターのシャケがレッズを脱退したあと作ったバンドがあったな」

と思い出しました。

そのバンドに一時期、すごくハマり、朝から晩までずーっと聴いていたのを思
い出します。

ところがそのバンドは、最初のアルバムだけ出したあと、事実上、活動を中止。
一気にメジャーシーンから姿を消しました。

そのバンドのアルバムをもう一度聴きたくなり、ネットで探したのですが、見
つかりません。

よくよく調べてみると、シャケ(木暮武彦)が在籍していたメジャーなバンド
は、レベッカとレッド・ウォーリーアーズだけ。

確かにレッズを脱退したあと、シャケはアメリカでロックバンドを作ったよう
です。しかしそれほど売れておらず、私が記憶していたバンドとは違うようで
した。

ということは、シャケが作ったバンドではなかった、ということです。

私が覚えているのは、日本の有名なロックバンドのギタリストが、渡米して、
アメリカと混合のバンドを作った、そしてメジャーになった、ということぐら
いです。

25年以上も前の話です。後は思い出せません。

「脳の空白の原則」ですね。

たとえ小さなことでも、思い出せないと、その空白をどうしても埋めたくなり
ます。

手がかりは「日本人ギタリスト」。

有名なギタリストを片っ端から調べました。ザ・ブルーハーツの真島昌利、X
のhide、すかんちのローリー寺西……。

しかし……。わからない!

何か手がかりがないか、日米混合メンバーで成功したロックバンドは? とネ
ットで調べてみたものの、なかなか見つかりません。

1週間ほど、悶々とした日々を過ごしたあと、突然、そのバンド名が天から降
ってきました。

キャッツ・イン・ブーツ——

「……そうだっ! キャッツ・イン・ブーツだっ!」

バンド名を思い出したら、すぐにネットで検索してみました。とにかく手がか
りだと思っていた、ギタリストが誰だったのか知りたかったので。

ウィキペディアを見たらわかりました。

元聖飢魔IIのジェイル大橋。

「そうかァ〜! ジェイル大橋かァ〜! 完全に頭から抜けていたァ〜!」

ギタリストからたどってバンド名を導き出せなかった自分に腹立たしさを感じ
たものの、それはいいとして……。

すぐさま「キャッツ・イン・ブーツ」の音源を手に入れ、聴いてみたのですが
……。

いや〜。鳥肌が立つ。

いま聴いてもカッコいいっ。スキッド・ロウのファーストアルバムと一緒に、
よく聴いたなァ〜。

当時はネットがなかったので、情報源のほとんどは雑誌「BURRN!」「ロッキン
f」ぐらい。

情報交換できる友達もいなかったので、いま考えると孤独だったな、と思い出
します。

(今もそうですが)

冬休みに入り、あまり多くの人がメルマガを読まないだろうと思い、かなり好
き勝手なことを書きました。しかし、ご容赦ください。

こんな私ですが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

ヴァン・ヘイレンの「Dreams」を聴いて、年を越そうかと思ってます。