2014年2月6日

理不尽さに負けない尊さ【ピグマリオン効果】

● 今回のテクニック:【ピグマリオン効果(3)】

ピグマリオン効果とは、人間は周囲から期待されれば期待されるほど成果を出
す傾向が強くなることである。

教育現場における心理的行動のひとつ。

反意語は「ゴーレム効果」。教育者が期待しないことによって学習者の成績が
ダウンすることを言う。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「今年から営業部に配属になったそうだね。よろしく」


部下 :
「はい。よろしくお願いします。課長はずっとヨーロッパへ出張だったそう
で、ご挨拶が遅れました」


マネージャー :
「期待してるよ。企画部では、かなり活躍していたようだね」


部下 :
「え」


マネージャー :
「企画部の課長が言ってた」


部下 :
「じょ、冗談ですよね? 私が活躍だなんて」


マネージャー :
「活躍という表現がいいかどうかは知らないけれど、企画部で一番の若手を
営業部に渡す、と言われたんだ」


部下 :
「それは……嫌味だと思います」


マネージャー :
「嫌味?」


部下 :
「私が企画部でやっていた仕事といったら、会議の議事録を書いていたぐら
いです。自分のデスクより、会議室にばかりいるので、会議ペットってあだ
名までつけられていました」


マネージャー :
「……」


部下 :
「特に課長からは『ポチ』とか『ペロ』とか呼ばれていました。その課長が、
私のことを『一番の若手』だなんて言うはずがありません」


マネージャー :
「君が企画部でどのように呼ばれていたかわからないけれど、私はとても期
待している。以前、社員旅行を企画運営してくれたとき、すごく手際が良か
ったじゃないか」


部下 :
「私に仕事がないですから、それぐらいのことしかできませんので」


マネージャー :
「あのとき、社員210名の顔と名前を憶え、旅行の2か月前から皆に挨拶
にまわっていたことも知っている」


部下 :
「……自分のデスクにいると、必要もないような仕事ばかり渡されるので、
そこから逃げるために、本社内や工場、物流センターなどを挨拶にまわって
いたんです」


マネージャー :
「いずれにしても、皆の顔と名前を憶え、今じゃあ、いろんな人と話ができ
るようになったじゃないか。社内で顔がきく、というのは営業にとってもア
ドバンテージだ」


部下 :
「課長は先日までヨーロッパにいたからご存じないかもしれませんが、先週
の朝礼でも、企画部の人が『ペットが部内からいなくなってさびしいです』
という朝礼のスピーチをしていました」


マネージャー :
「……」


部下 :
「誰も笑っていませんでしたが、全員が私のことを言ってるんだと知ってい
ます」


マネージャー :
「……」


部下 :
「企画部の飼い犬が、営業部に捨てられた、そう言われているんです。何だ
か、申し訳なくて」


マネージャー :
「私は君に期待しているよ」


部下 :
「でも……課長」


マネージャー :
「私は君に期待している」


部下 :
「……」


マネージャー :
「どうした」


部下 :
「いえ」


マネージャー :
「うちの営業の平均訪問件数は月に200件だ。君には300件やってもら
いたいと思ってるんだが、どうだろう?」


部下 :
「……」


マネージャー :
「君なら、できる」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「会議室という名の牢獄に入れられていた君を、私は開放する」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「300件中、半分の150件は私と同行してもらう。結果など、まだ出さ
なくてもいい。営業13人の中で、まずは訪問件数でナンバー1になろう」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「君を『ポチ』だとか呼んでいた奴を私は許さない。君がこの会社を牽引す
るようなトップセールスに私が育ててやる」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「たまには嫌なお客様に巡り合うこともあるだろう。しかし当社の企画部の
ようなゲス野郎はいない。君の忍耐力なら、絶対に大丈夫だ」


部下 :
「ありがとうございます」


マネージャー :
「トップセールスになり、3年後に社長賞をとろう」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「社長賞の賞状に、君の名前を書き入れるのは企画部の連中だ」


部下 :
「はい!」



……自らの目標(アウトカム)を正しく設定し、それを遂行するために伴走す
る上司、リーダーはいますか?

理不尽さなこと、不誠実なことに直面し、心が折れそうになったときに、叱咤
激励してくれる人は周囲にいますか?

アウトカムに向かった正しいプロセスを確認しつつ、過去からのプロセスを踏
まえたうえでの承認を受けながら、リードしてくれるトレーナーはいますか?

もしいなければ、私、横山がその役を担いましょう。

「絶対達成トレーニングキット」は、来週月曜日、2月10日に販売スタート
です。

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【編集後記】

当社アタックスグループでは、会計士、税理士を中心に、現場に入って財務を
健全化させるコンサルタントが100名近くいます。

手前味噌ですが、とても優秀なコンサルタントばかりで、外部の「コンサルタ
ント」と肩書を持つ人と交流するより、社内にいる同僚の話を聞くほうが勉強
になることが多いというのが最近、私が感じる印象です。

社内では、定期的に彼らコンサルタントが講師となって勉強会が催されており、
私は今年、その勉強会を最優先で出席することを決めました。

(とはいえ、なかなかスケジュールが合わないのですが)

今週月曜日は、とても難易度の高い「M&A案件」を見事に着地されたコンサ
ルタントの勉強会があり、それに出席したのですが、本当に勉強になります。

話の後半、コンサルタントがいかに現場のクライアントのことを思いやり、眠
れぬ日々を過ごしながら仕事を完遂させたか。その話を聞いていると、胸が熱
くなりました。

テクニカルな内容はほとんどなく、どんな理不尽なことにも立ち向かっていく。
その信念をどう持つのかが、話の中心で、「凄いな」「そこまでやるのか」と
正直に思います。

10歳近く若いコンサルタントの話を聞いて、私もまた鼓舞されました。

ところで先週、日テレの「ZIP」という朝の番組に私は短い時間、出演しま
した。その日の昼、事務所の近くのラーメン屋へ行くと、

「あなた、朝のテレビに出てたでしょうっ! 私、観たよ!」

と店員さんに声をかけられるなど、メディアの露出が増えてきて、知名度が少
しずつ上がりつつある私です。

とはいえ、重要なことは知名度よりも、クライアントに結果を出してもらうこ
とです。財務的に(特に、損益計算書を)力をつけてもらう貢献をができなけ
れば、「コンサルタント」としての価値はありません。

財務的に確実に結果を出せるコンサルタントであれば、メディアの露出など関
係なく、支持され続けます。絶対に仕事はなくなりません。

結果にこだわる限り、私どもアタックス・セールス・アソシエイツの取り組み
が一過性のブームで終わることなどないと思っています。