2014年3月10日

「自信過剰バイアス」とは?【アンダードッグ効果】

● 今回のテクニック:【アンダードッグ効果(8)】

アンダードッグ効果とは、弱い立場にある人や不利な状況に追い込まれている
人を見ると、人間誰しも応援したくなるものである。もしその方々の一所懸命
に努力する姿を目の当たりにする機会があれば、その思いはいっそう高ぶるも
の。そんな心理効果をアンダードッグ効果といい、「負け犬効果」ということ
もある。

選挙予測報道で不利とされた候補者に同情票が集まるなどの効果も、このアン
ダードッグ効果のひとつ。

部下とのコミュニケーションに活用するためには、上司自身がプライドを捨て
なければならなかったり、多少の演技も要求される。このことなどから、現実
的にはなかなかに難しい。多用もできないだろう。

それよりも、部下にアンダードッグ効果を使われないよう気をつけておく必要
があるかもしれない。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「どうしたんですか、課長?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「課長……! どうしたんですか?」


マネジャー :
「え」


部下 :
「気分でも悪いんですか。かなり長い間、ぼーっとしていますよ」


マネジャー :
「……」


部下 :
「課長!」


マネジャー :
「ああ」


部下 :
「大丈夫ですか……」


マネジャー :
「うーん」


部下 :
「何があったんですか。差支えなければ、教えてください」


マネジャー :
「いや」


部下 :
「……」


マネジャー :
「参った」


部下 :
「……どうしたんですか」


マネジャー :
「まさか……B商事の案件を落とすとは思わなかった」


部下 :
「え」


マネジャー :
「今日は3月10日。期末の時期に、4000万円が飛んだ。……もう、ウ
チの課の目標達成はなくなった」


部下 :
「……」


マネジャー :
「信じれない」


部下 :
「あ、あの……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「課長は、B商事の案件……アテ、にして、た、ん、で、す、か……?」


マネジャー :
「は……?」


部下 :
「い、いえ……。な、何でもありません」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「目標、未達成、か……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「目標未達成……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「まさか、目標未達成で終わるとは……。この一年、何やってたんだ……」


部下 :
「そ、そんな。私たちだって頑張ったじゃないですか」


マネジャー :
「リスク分散ができていなかった。B商事は間違いなく来ると思って、部長
の言われたように予材を仕込まなかった。このツケが、ここにきてまわって
くるなんて……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「信じられない。この一年、全部、無駄だった……」


部下 :
「無駄、じゃない、と思いますよ」


マネジャー :
「本当に情けない。本当に、情けない……。そんなに予材なんてなくても、
目標は達成できる。そう思い込んでた」


部下 :
「課長、そんなに自分を責めないでください。来年度は、絶対達成しましょ
うよ」


マネジャー :
「……」


部下 :
「私も予材の積上げを怠っていました。課長の責任だけじゃないですよ。み
んなだって、そうです。そんなに責めないでください」



……「そこまでしなくてもいいだろう」「自分に限っては大丈夫」という慢心
は「自信過剰バイアス」です。

常に目標達成している人は、どんな思考をしているのか? なぜ、目標未達成
がわかると愕然とし、悔しがり、自分を責めはじめるのか?

反対に、目標未達成でも平然とし、それほど残念がらない人がいるのはどうし
てなのか? 私が最も重要視している「損失回避性」のコラムをこの時期に読
んでもらいたいと思っています。


■ いつも「目標達成できる人」の謎
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20131123-00030035/

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【編集後記】

昨日、3月9日は名古屋シティマラソンの日でした。
(世間では、名古屋ウィメンズマラソンのほうが断然、注目度が高かったでし
ょうが)

昨年から「クォーター」の部にエントリーしていたのですが、数日前から左足
首に違和感があり、当日の朝、5時に500メートルぐらい走ったところ、

とてもマラソンに出られる状態ではないと判断し、欠場しました。

当日、私が主宰する「日本セールスマッスル協会」のメンバーが東京や神戸か
ら集結。

シティマラソンに出場する人、ウィメンズマラソンに出場する人がいる中で、
私は子どもたちを連れて応援に行きました。

そのときの喪失感って、言葉で表現できないですね。

正直なところ、あたりまえのことがあたりまえにできないという損失を回避で
きなかった自分に、かなり腹立たしいものを感じていました。

妻はウィメンズマラソンで自己最高記録。それ以外にも記録を出した人、途中
で棄権された人。ゴールした後、気分が悪くなった人……いろいろいらっしゃ
いましたが、

スタートラインさえ立たなかった自分は、と思うと、やり場のない感情に襲わ
れました。

日ごろのランニング前後に、正しいストレッチ等、体のケアを怠ってきた「ツ
ケ」が回ってきたとしか言いようがありません。

「そこまでしなくていいだろう」という自信過剰バイアスがかかっていたので
すね。痛い目にあいました。

事象が発生してからでは手が打てません。

つまり「痛みをこらえて出場するわけにはいかないから、しょうがないんじゃ
ない?」というもの。

確かにその通りなのですが、そのような事情が起こらないようにリスクマネジ
メントしていたか、というと私はしてなかったわけですので、おおいに反省し
なければなりません。

(他メンバーはキチンと準備し、日ごろから体のケアをしていた)

このやり切れない気持ちをどこかにぶつけようと、いま私はすごく燃えていま
す。

最近「遮二無二」が足りない。現状に甘んじていてはいけません。