2014年4月28日

目標を達成させるための「諦める力」【ホールパート法】

● 今回のテクニック:【ホールパート法(10)】

ホールパート法とは、最初に話の全体像、ポイントを(WHOLE)を相手に
伝え、それから話の枝葉、部分(PART)を説明する話し方。

相手の「頭」を整理させるうえで、とても簡単で効果的な技術。

「ポイントは2つある」
「ここで私が言いたいのは1点だけだ」

このように伝えてから、それぞれのタイトルを話す。

「効率化と、情報共有」
「お客様の声だ」

その後、タイトルに沿った話を展開させていく。報道番組でキャスター、コメ
ンテーターなどがよく活用しているので注意深く聞いてほしい。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「ようやく今期の目標予算が確定したよ。ゴールデンウィークに入るまでに
決まってよかった」


部下 :
「遅かったですね」


マネジャー :
「まったくだ。4月から新しい期がスタートしているのに、遅すぎるよ」


部下 :
「それで今期の予算はいくらになったんですか?」


マネジャー :
「うちの課の目標は32億6000万だ」


部下 :
「32億6000万……」


マネジャー :
「去年の30億9000万からすると、少し増えている」


部下 :
「課長、32億6000万というのは、ちょっと異常だと思います」


マネジャー :
「は?」


部下 :
「異常ですよ。今期は増税後の反動が来る年です。前年度よりも下回る目標
が出てくると思ったのに、驚きました」


マネジャー :
「……あのねェ、君はもういい加減にしたまえ」


部下 :
「いい加減にしろ、ってどういうことですか?」


マネジャー :
「君は毎年そうじゃないか。どんな外部環境のときでも、『目標が高すぎ
る』『社長は異常だ』とばかり言っている」


部下 :
「しかし、ですね……」


マネジャー :
「そもそも去年の目標30億9000万に対して、実績は36億まで出てい
る。君の言うとおり、まさに増税前の駆け込み需要の影響だ。社長は当初、
今期の目標をこの36億まで引き上げたいと言っていたんだぞ」


部下 :
「げー……!」


マネジャー :
「それを部長らが説得して、32億ぐらいまで落としたんだ」


部下 :
「そ、そうは言っても、難しいと思いますよ」


マネジャー :
「だから、いい加減にしたまえ」


部下 :
「理屈のわからない目標予算を言われると、モチベーションが下がります」


マネジャー :
「くどい! いい加減にしたまえ。昨年度も、1年じゅうそんなことを言っ
ていたじゃないか。君だけだぞ、増税前の駆け込み需要があっても、目標を
大きく下回ったのは」


部下 :
「私の場合は特別な理由があるんです」


マネジャー :
「もういい加減、あきらめたまえ。目標を達成させるためのポイントは2つ
だけだ。目標に焦点を合わせること。目標から逆算して行動すること」


部下 :
「焦点……」


マネジャー :
「企業の目標は人の体温と同じで、外部環境によって変化させるものではな
い。最低でも資本コストを上回る利益を出さなくては株主に出資してもらう
意味がない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「次に逆算について、だ。これまで朝10時にお伺いしていたお客様から
『9時に来てくれ』と言われて文句を言う奴がいるか? ゴールが変わって
も逆算した行動はとれる」


部下 :
「それとこれとは、違うと思いますが……」


マネジャー :
「一年じゅう、君はそのように文句ばかり言っている。周囲がやる気を出し
ていても『無理です』『難しいです』を連発し続けている」


部下 :
「うーーん……」


マネジャー :
「いい加減、あきらめたまえ。文句を言いつづけても、まったく変わらない。
目標を達成させるためには、焦点を合わせること、逆算することだ」


部下 :
「うーん……」


マネジャー :
「本当に往生際が悪い」


……組織が変わりつつあるのに、いつまでも抵抗し続ける人がいます。

「場の空気」が悪くなるいっぽうです。このような「不燃人」の人には、前向
きになるための「諦める力」を身に着けてほしいものです。


■ 諦めて前向きになる「ポジティブあきらめ」とは?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20140225-00032968/

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【編集後記】

いよいよ5月に新刊が登場します。

こちらのブログに、書籍「空気で人を動かす」のカバーデザインが掲載されて
います。
http://forestpub.com/archives/52149228.html

大型書店に並ぶのが5月14日。

全国の書店には1週間後の5月21日からです。アマゾン等のネット書店でも
21日からですね。

すでに「営業活動」はされており、大型書店での反応はすこぶる良いようです。
ただ、著者の私がこのように書くと、少し嘘くさいですよね。

「今回は、これまで出してきた書籍の中でも最も力を入れて執筆し、中でも最
高傑作に入ると思います」

「東名阪の大型書店における反応は過去最高! 販売スタートと同時に売切れ
店続出間違いなしです」

「超有名企業の社長も、メディアに頻出のあのコンサルタントも太鼓判を押し
た書籍となっています」

……などと書いてもいいのですが、何となく「空気感」が淀んできそうなので、
やめておきます。

もう少しすると、「ぜひご購入ください!」と煽り始めるかもしれませんが、
今はクールに。

いずれにしても「場の空気を作る」ことが、どれほど重要か、それを伝えられ
たら、と思っています。

会社においても、ボランティアやスポーツチームにおいても、そして家庭にお
いても。