2014年5月29日

意識とは「表現の選択」である【無言クロージング】

● 今回のテクニック:【無言クロージング(9)】

クロージングを最も強力にしたい場合は、「無言」を貫くことである。

相手の要望・ニーズに沿った解決策/提案をしても、なかなか相手が決められ
ないときがある。理屈ではなく、踏ん切りがつかないケース。

ダブルバインドを活用して二者択一を迫ってもいいが、敢えて言葉を発せずに
待つという手もある。

人間は普通、「間」を嫌う。しかしその「間」を恐れずに無言を貫く相手から
は強烈なプレッシャーを感じるものである。無言が最強クロージング技術。し
かし難易度はかなり高い。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「先日の会議で、どんなことが決まった?」


部下 :
「はい。今後のマーケティングについて深い議論ができたと思っています」


マネジャー :
「誰が参加したんだ」


部下 :
「営業企画部の部長と課長2人、社長室の室長と主任、商品開発部の部長と
課長、営業部の部課長4人、そしてマーケティング部の私たち2人です」


マネジャー :
「それぞれ主要メンバーが集まった、ということか」


部下 :
「はい。けっこう有意義な会議となりました」


マネジャー :
「もう少し具体的に聞かせてくれ」


部下 :
「はい。昨年市場に投入した新製品に関する今後の販促活動に関することが、
メインの議題でした。ネット広告、そしてイベント、そこに関わる投資につ
いてです」


マネジャー :
「それで」


部下 :
「はい。特に7月のイベントは大がかりなものですから、営業部との連携を
しっかりとっていこうという話になりました」


マネジャー :
「それで?」


部下 :
「はい。去年の反省があります。イベントの来場者は多かったものの、ホー
ムページやネット広告との連動が悪かったのです。タイミングがずれたせい
で、来場者たちをホームページに正しく誘導できませんでした」


マネジャー :
「それで?」


部下 :
「はい。イベントが終わってからネット広告をした、という事実もありまし
たので、このあたりも修正していきます」


マネジャー :
「それで?」


部下 :
「はい。特に営業部との連携が不十分だったのが一番の問題です。営業部が
イベントに参加していなかったため、その後の対応がかなり遅れてしまいま
した。今回はコミュニケーションをしっかりととって連携していこうという
話になったのです」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……それで?」


部下 :
「……はい。ええと、そういうわけで、なかなか集まらない主要メンバーが
集まり、会議はとても有意義だったと報告させていただきたく……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「何を言ってんの?」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「そんなの、去年の年末に私が開いた会議で出てきた反省点ばかりだ」


部下 :
「え」


マネジャー :
「君は意識と無意識の違いがわかるか?」


部下 :
「……」


マネジャー :
「意識は、表現の選択ができる。しかし無意識は、表現の選択ができない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「結局、何をするんだ? 君たちは」


部下 :
「え……と」


マネジャー :
「コミュニケーションをしっかりとっていくとか、連携を深めるとか、同じ
ことばっかり言って何も前に進んでいない。行動レベルにまで落として意思
決定したまえ。何が有意義な会議だった、だ」


部下 :
「も、申し訳ございません」


マネジャー :
「行動を繰り返すことで無意識的有能になっていく。つまり、無意識のうち
に体が動くようになる。だから……『表現の選択』ができなくなる」


部下 :
「あ」


マネジャー :
「自分の意志で表現の選択ができなくなるまで、無意識のうちに体が動くよ
うになりたまえ。そうでないと成長などない」


部下 :
「は、はい」


マネジャー :
「いつまでに、誰が、何を、どのぐらいの数、どのような方法で実行するん
だ?」


部下 :
「ええ……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「あ、あの」


マネジャー :
「……」


部下 :
「もう一度、今週中に、主要メンバーを会議で集めます……」


マネジャー :
「君は会議をすることしか思いつかないのか」


部下 :
「……も、申し訳ありません。今すぐ、個々に連絡をとります」



……意識と無意識との違いは、「表現の選択」ができるかどうかです。

「表現の選択」をしようとしているうちは、新しい「習慣」が身についたとは
言えないレベルだと覚えましょう。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

昨日、Yahoo!トピックスに私のコラムが掲載されました。

こちらのコラムです。

■「映画館のポップコーン」はなぜ高くても売れるのか?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20140528-00035754/

Yahoo!トピックスに載ると、とんでもないアクセスを記録します。この
コラムも昨日だけで80万以上のPV数がありました。

この余波で、メルマガ読者も、フェイスブックのフォロワーも急増し、新刊
「空気で人を動かす」のランキングも急上昇。

全国各地の書店でも、軒並み新刊の売り上げが伸びたと、出版社から連絡が入
りました。

これだけのお祭り騒ぎになると、必要以上の注目度を浴びてしまいます。そう
なのです。まさに「必要以上」の注目度なのです。

こういうとき、必ず私自身に言い聞かせる言葉があります。それを今日は紹介
します。参考になる方もいらっしゃるかもしれません。

『高次元の批判は成果を高め、低次元の批判は忍耐力を高めてくれる』

これは、孫正義さんの名言です。

私の守備範囲は広くありませんので、本業を淡々とやっていきます。

ちなみに、新刊「空気で人を動かす」はおかげさまで、各地の書店でランキン
グに入ってきているようです。

一部をご紹介します。

三省堂書店名古屋高島屋店(ビジネス書)1位 ※5/19~25
紀伊國屋書店新宿南店(社会)2位 ※5/19~25
紀伊國屋書店新宿南店(社会政治)1位 ※5/19~25
紀伊國屋書店新宿南店(単行本)5位 ※5/19~25
八重洲ブックセンター本店(経済・経営・ビジネス書)2位 ※5/18~24
紀伊國屋書店本町店(社会)5位 ※5/19~25
紀伊國屋書店本町店(社会政治)2位 ※5/19~25
ジュンク堂書店福岡店(ビジネス書)2位 ※5/18~24
三省堂書店神保町本店(ビジネス書)4位 ※5/19~25
有隣堂ヨドバシAKIBA店(ビジネス書)5位 ※5/18~24
文教堂書店浜松町店(ビジネス書)6位 ※5/18~24
三省堂書店有楽町店(経営・ビジネス)7位 ※5/19~25
丸善丸の内本店(ビジネス書)8位 ※5/15~21
紀伊國屋書店横浜店(社会政治)8位 ※5/19~25

これまでの経験上、著者や出版社の力だけで上位へランキングされることはな
いですので、とてもありがたい反応です。