2014年6月19日

なぜ「方眼ノート」をお勧めするのか?【ピグマリオン効果】

● 今回のテクニック:【ピグマリオン効果(4)】

ピグマリオン効果とは、人間は周囲から期待されれば期待されるほど成果を出
す傾向が強くなることである。

教育現場における心理的行動のひとつ。

反意語は「ゴーレム効果」。教育者が期待しないことによって学習者の成績が
ダウンすることを言う。

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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「君ね、会議中にパソコンを持ってくるのはやめたまえ」


部下 :
「あ、でも、私はパソコンでメモをとってるんですよ。決して会議中にメー
ルをチェックしたりとか、他の作業をしているわけではありません」


マネジャー :
「そんなことわかってる。そんな非常識なことをする従業員がいたら、会議
室から出てってもらうよ」


部下 :
「そりゃ、そうですね」


マネジャー :
「そうじゃなくて、パソコンでメモをとるのをやめろと言ってるんだ」


部下 :
「え、でも、パソコンのほうが、後で情報を整理するのに役立つんです」


マネジャー :
「なるほど。ちなみに、先ほどの会議で部長が言っていたことで、君がやら
なくてはならないことは何だ?」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「部長が、とても大事なことを言っていたはずだ。それは何だ?」


部下 :
「えーっと……。部長が言ったことはすべてパソコンでメモしていますので、
少しお待ちください」


マネジャー :
「ダメだ」


部下 :
「えっ!?」


マネジャー :
「パソコンを見ずに言え。君は今後、どう行動を変えるつもりだ?」


部下 :
「ええと……」


マネジャー :
「そのアイデアもないか? そりゃそうだろう。部長が言ったことはパソコ
ンのメモを見返さなくちゃいけないからだ」


部下 :
「そ、そうですね……」


マネジャー :
「君はメモを取る習慣がない。だからパソコンに頼るんだ。パソコンでメモ
を取っても、ただの情報入力をしているだけ。部長の話を聞きながら、自分
はどうすればいいか、会議中に考えていないだろう?」


部下 :
「はい……。考えていません」


マネジャー :
「パソコンでメモることが目的になっているからだ。キーボードをたたいて
いると、あたかも仕事をした気分になるが、それは大間違いだぞ」


部下 :
「す、すみません」


マネジャー :
「君は凄くマジメだ。だから部長も私もすごく期待している。だからこそ、
正しいやり方を覚えてくれ」


部下 :
「あ、はい」


マネジャー :
「部長が言ったことは、顧客戦略だ。顧客を3つに区分して、それぞれどの
ように攻めていくか解説していた」


部下 :
「ええっと……」


マネジャー :
「それさえ覚えていないのか」


部下 :
「おぼろげながら……」


マネジャー :
「そして私がその場ですぐにこう反論した。顧客の切り口を変えることで、
区分は3つではなく、4つになるでしょう、と」


部下 :
「あ! その課長の発言は覚えています」


マネジャー :
「このメモを見たまえ」


部下 :
「あ……!」


マネジャー :
「私が使っている方眼ノートだ。私は部長が顧客戦略の話をはじめたので、
いつも使っているフレームワークをここに書いて整理してみた。しかし、何
かが抜けていると思ったんだ」


部下 :
「わかりやすい……」


マネジャー :
「そして次のページだ。これが私が新しく書いたフレームワーク。これを見
れば、ココと、ココに漏れがあることがわかるだろう?」


部下 :
「これって……。あの会議中に書いたんですか。部長の話を聞きながら?」


マネジャー :
「当たり前だ」


部下 :
「おお……」


マネジャー :
「君も頭を整理するために、いくつもの思考フレームワークを準備しておき
たまえ。その都度フレームワークを書いて、論理的に正しいかどうかを判断
する習慣を身につけなさい」


部下 :
「わ、わかりました」


マネジャー :
「君は飲み込みがとてもはやい。5つほどフレームワークを知っているだけ
で、いろいろと応用がきく」


部下 :
「はい。……ところで」


マネジャー :
「なんだ?」


部下 :
「やっぱりノートは方眼紙タイプがいいんですか?」


マネジャー :
「当たり前だ。常識だろう」


部下 :
「常識ですか……」



……私の書籍「空気で人を動かす」は、1ヶ月も経過せず5刷「2万8000
部」となりました。これでもベストセラーの部類に入るのですが、

ほぼ同時期に出た、とんでもない大ベストセラーがあります。なんと2週間で
「12万部」を記録!

各書店で私の本を押しのけ、上位にランキングされてしまいました。残念です
が……良い本だから仕方がありません。

「方眼ノート」がなぜいいか、ということより、この書籍で紹介されている戦
略的フレームワークが凄く使えます。

セミナーでいつも配っている「ニーモシネ」も方眼紙タイプ。

方眼ノートをどのように3分割してでロジカルシンキングができるようになる、
のか? 「黄金の3分割」の頁は必読ですね。


■「頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761269987/mysterycon0c-22/ref=nosim

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【編集後記】

最近、研修先、コンサルティング先、特訓コースでのセッションでは、かなり
「キレ」ている私です。

「キレキレ」です。

「場の空気」を引き締めるのに、相当、厄介な存在になりつつあります。「不
燃人」の方々には、かなりの脅威となっているでしょう。

とにかく、中途半端な姿勢で研修やコンサルティングを受けている人には、か
なり強い態度で迫ります。

組織に新しい「空気」さえ醸成されれば、徐々に柔和になっていくのですが、
いつまでも「なあなあ」だと、そうはいきません。

いま、凄くありがたいのは、「空気で人を動かす」が出版され、経営者やマネ
ジャーだけでなく、

現場の人たちもこの本を読んでいることです。

マネジャーだけでなく部下たちも読むので、「自分たちは不燃人と見られてい
るのではないか?」「空気を悪くしているのは私のこと?」と、組織改革の布
石を打つことができます。

あの書籍自体が「言い訳データベース」になっている、ということなんでしょ
うね。

全社員に書籍を配布した、ある経営者の方から教えられました。

私の研修先もコンサルティング先は、当然、全員読んでもらいますから、「締
まった空気」になりやすいです。

そして実際に、横山という、このうえなく面倒な存在がいるわけですから、現
場の人たちは「抵抗してもムダ」とあきらめ、早々と現状維持バイアスをはず
してくれます。

私どもが「根負け」することは絶対にありませんので。

コンサルタントとして、とても大きな強みだと思っています。組織の風土、
チームの雰囲気をまるごと変えますから。

どんな素晴らしい方法論をお伝えしても、どんなに秀逸な仕組みを導入しても、
「場の空気」が悪い組織には効き目がありません。