2014年6月26日

「根拠のない自信」を持つことに、恐れる必要はない【ノーセット】

● 今回のテクニック:【ノーセット(21)】

ノーセットとは、相手(部下)が必ず「ノー」と答える質問を繰り返し、「反
意」を促す手法。イエスセットとは正反対の手法だが、目的は同じ。コミュニ
ケーションをコントロールすることである。

冒頭に3、4回(2回程度では少ない)必ず相手が「ノー」と答える質問を繰
り返し、そのまま本題に入ると効果的と言われている。

こちらの意思とは正反対のことを言い、相手に否定してもらわなければ成功し
ないため、場数を踏んで経験を積み重ねることが非常に難しい。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「今年最も注目されていたイベントが終わったな。……プロ野球の交流戦」


部下 :
「プロ野球の交流戦? 確かに注目していた人はいたでしょうが、それ以上
にもっともっと注目されているスポーツイベントがあるじゃないですか」


マネジャー :
「ウィンブルドンか? 確か錦織選手が初戦を突破したらしいな」


部下 :
「違いますよ。サッカーワールドカップですよ」


マネジャー :
「ああ、ワールドカップか。そんなに注目されていたか?」


部下 :
「何を言ってるんですか……。連日、ニュース番組を独占していますよ」


マネジャー :
「確か日本はコスタリカに勝ったはずだが?」


部下 :
「勝ちましたよっ! しかしそれはワールドカップが始まる前の話です。フ
タをあけてみたら、コスタリカはグループリーグ突破して、日本は敗退して
しまいました」


マネジャー :
「確か本田選手が、グループリーグ突破なんて無理だって言ってたと思うけ
ど」


部下 :
「言ってませんよ! 本田に限って絶対に言わないでしょう。"優勝"する
って公言していたんですから」


マネジャー :
「優勝するって言いながら、1勝もできなかったなんて、カッコ悪いじゃな
いか」


部下 :
「あらっ……」


マネジャー :
「何だ?」


部下 :
「あららららら……。課長、い、いま、絶対に言っちゃいけないことを言い
ましたね? マジで言いましたね。日ごろからお世話になっているからとい
って、マジでそれ、いま言っちゃいけないことですよ。俺、マジでキレます
よ」


マネジャー :
「何なんだ……」


部下 :
「じゃあ、優勝はどうせ無理なので、せめてグループリーグ突破を目標にし
ますと言ったほうがカッコいいんですか?」


マネジャー :
「おいおい、そんなムキになるなよ」


部下 :
「ムキになりますよっ! さっきの課長の発言、いまの日本人の3人に1人
はキレると思いますよ。マジで」


マネジャー :
「本当に?」


部下 :
「営業アシスタントのAさん、本田選手の大ファンですよ。もしそんな発言
が耳に入ったら、職場の空気、とんでもないほど悪くなりますよ」


マネジャー :
「おおお」


部下 :
「チームに一人ぐらい、そういう人がいたっていいじゃないですか。失敗し
たときにバッシングされるのがイヤだからって、低い目標を設定する人のほ
うが、よっぽどカッコ悪いですよ」


マネジャー :
「そ、そうかな……」


部下 :
「そうですよ!」


マネジャー :
「実は、社長から来期の目標を昨年よりも20%アップすると言われて、
『そんなの無理。去年と同額にしてください』と言っているんだが」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「営業はサッカーと違うから、低い目標を言っても、カッコ悪くはないよ
な?」


部下 :
「いや、その……」


マネジャー :
「きっとそうだ。サッカーよりも、営業のほうが難しいんだから」


部下 :
「サッカーよりも営業のほうが難しい? そんなことないでしょう」


マネジャー :
「えっ!」


部下 :
「ワールドカップで戦うことを考えたら、営業活動なんて楽勝です」


マネジャー :
「楽勝?」


部下 :
「楽勝ですよっ!」


マネジャー :
「じゃあ」


部下 :
「社長に言ってください。目標が20%アップしても絶対達成してやるっ
て」


マネジャー :
「すごい気合だな……」


部下 :
「夢を与えた人がバッシングされる世の中なんて、絶対におかしいと思って
るだけです」


マネジャー :
「カッコいい」



……サッカーのことはわかりませんが、

営業活動においては、結果が出ない理由は意外と単純であったりします。

売れない理由は多くの場合、売っている人が、「売れない」と思っているから
です。

「この商品では売れない」「このお客様には売れない」「この時期には売れな
い」「この価格では売れない」……。

そう思っていると、その思いはお客様に伝わります。

特に日本人は「同調性バイアス」にかかりやすいため、お客様は営業の意識に
「感化」されるのです。

自信があっても結果が出ないときはありますが、自信のない人が結果を出すこ
とはほとんどありません。

■ 売れない最大の理由は、売っている人が「売れないと思っている」から
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20140625-00036712/


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【編集後記】

サッカーが大好きな息子(11歳)は、心の底から日本の優勝を信じ、願って
いました。

日ごろの言動からもわかります。

「日本勝て~。ギリシャ勝て~」と、先週からずっと口ずさんでいたからです。
頭の中はそれしかない、というぐらいの状況だったようです。

(妻や担任の先生の証言から)

しかし……。

コロンビア戦の後、かなり落胆したようですが、すぐに

「来年はアジアカップかァ。アジアカップは優勝しなかん」

と言って、すぐに「気持ちの切り替え」終了。

その切り替えのスピード感に、妻や私もビックリ。

おそらくすぐさまアジアカップのスタメン予想など、サッカー雑誌を眺めなが
ら紙に書き出すなどし始めることでしょう。

あれだけ応援してたんだから、普通、もっと引きずるだろう、とこっちが心配
していたのですが、「気持ち切り替えスピード、ハンパねぇな」と思ってしま
いました。

息子に対して、日々いろいろ悩むことは多いですが、このままいけば、大人に
なっても悩みを抱えて内にこもることはなさそうなので、その点だけは安心し
ています。

というか、

それ以上に大切なことは、あまりないのかもしれませんね。