2014年7月10日

60%の「ダメもと」はうまくいく?【イーブン・ア・ペニー】

● 今回のテクニック:【イーブン・ア・ペニー・テクニック(8)】

イーブン・ア・ペニー・テクニックとは、心理的ハードルを極端に下げて相手
に依頼すること。

「寄付をしていただけませんか」と依頼内容だけを伝えるよりも、「1ペニー
でもいいですから寄付していただけませんか」と頼んだほうが、結果的に多い
額の寄付を得られる可能性が高いことから、このように言われるようになった。

フット・イン・ザ・ドア・テクニックと似ているが、フット・イン~のほうは
依頼内容を段階的に引き上げていかなければならないため、イーブン・ア・ペ
ニーのほうが簡単。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「A社の社長と連絡がついた?」


部下 :
「はい。来週の火曜日に面談の設定をいたしました。部長のスケジュールも
押さえてあります」


マネジャー :
「よく、あの社長が面談をOKしたなァ。誰が交渉したんだ」


部下 :
「私です」


マネジャー :
「いや……。質問が言葉足らずだった。当社の誰がA社の社長と交渉したん
だ」


部下 :
「私です」


マネジャー :
「は?」


部下 :
「私ですって」


マネジャー :
「君が……? まだ4月に入社したばかりの君が?」


部下 :
「はい。私です」


マネジャー :
「まだ23歳の君が?」


部下 :
「いえいえ。私は専門学校しか出ていませんから、まだ21歳です」


マネジャー :
「えええええええ」


部下 :
「年齢なんて関係あるんですか? 少なくともA社の社長はそんな色眼鏡で
私を見てはいないと思ってますが」


マネジャー :
「確かに……。私の先入観かもしれん」


部下 :
「A社の社長さん、娘さんがいるんですよね。管理部の主任さんです」


マネジャー :
「え、そうなの?」


部下 :
「ご存知なかったんですか?」


マネジャー :
「いや……。誰に聞いたんだ」


部下 :
「受付の方に、です」


マネジャー :
「受付の人がそんなことまで教えてくれるのか」


部下 :
「順序としては、まず総務の人を紹介してもらい、その方と仲良くなりまし
た。そして組織図をいただいたんです」


マネジャー :
「組織図?」


部下 :
「ええ。組織図をいただいてから、最近入社した人はどの方ですかって尋ね
てみました」


マネジャー :
「最近入社した人? どうしてそんなことを聞いたんだ」


部下 :
「苦し紛れです。組織図をもらったはいいが、何を話していいかわからなか
ったものですから、とにかく思いついたことを『ダメもと』で質問してみま
した」


マネジャー :
「ほォ」


部下 :
「そうしたら、いろいろと教えてくださいました」


マネジャー :
「それで、社長の娘さんが管理部にいるとわかったのか?」


部下 :
「いえ。A社社長のお兄さんが工場長をされていることを聞いたので、まず、
そのお兄さんにお会いしようと思ったんです」


マネジャー :
「はァ?」


部下 :
「だって、社長に近づかない限り、この案件は前に進みませんよ。とにかく
『ダメもと』で工場へ飛んでみました」


マネジャー :
「工場へ飛んでみました? 本社に隣接しているだろう」


マネジャー :
「いや、社長のお兄さんは北海道にいらっしゃるんです。苫小牧に第二の工
場があり、そこに常駐しています」


部下 :
「えええ」


マネジャー :
「私の姉夫婦が札幌にいるので、週末に個人旅行もかねて行きました。出張
旅費は申請しませんから大丈夫です」


マネジャー :
「そんなことは別にいいんだが、社長のお兄さんは気難しい人だろう? 本
当は自分が社長を継ぐと思っていたんだが、弟に承継されてしまったんだか
ら」


部下 :
「そう聞いていましたが、そんなこと考えていても仕方がないので、とにか
く『ダメもと』で工場へ行ってみました」


マネジャー :
「そうしたら会えたのか……」


部下 :
「会えませんでした」


マネジャー :
「ええっ!」


部下 :
「『ダメもと』だからいいんです。ダメでもともとなんですから」


マネジャー :
「……」


部下 :
「翌週、その総務の人に言ったんです。お兄さんに会いに北海道まで行った
けど、会えなかったって。そうしたら驚いていました」


マネジャー :
「そりゃ驚くだろう」


部下 :
「それで、いろいろと話しているうちに、娘さんの話を聞きだしたんです」


マネジャー :
「かなり遠回りしているな」


部下 :
「遠回り? 全然遠回りではありませんよ。それから主任の娘さんとお会い
できるようになり、社長さんとの面談に繋がりました」


マネジャー :
「スゴイな」


部下 :
「A社へ通い始めて1ヶ月半です。そう考えたら、遠回りではないと思いま
す」


マネジャー :
「うーん。なんか、日ごろからウジウジ考え込んでしまう自分が恥ずかしく
なってきたよ」


部下 :
「『ダメもと精神』でこれからも頑張ります」


マネジャー :
「『ダメもと精神』か……。いい言葉だな」


部下 :
「ところでA社の社長との面談のとき、部長の口から『1社でいいから他社
を紹介してもらいたい』と言ってもらえませんか?」


マネジャー :
「えっ」


部下 :
「お願いします。『1社でいいから』って言ってください。」


マネジャー :
「うーん……、しかし、断られたら」


部下 :
「部長、ダメもとでお願いしますよ」


マネジャー :
「……わかったよ。君は怖いものなし、だな」



……「ダメもと」で何かをすると「60%」の確率でうまくいく。

これは私が考えた発想です。なんの科学的な根拠もありません。

しかし、良識のある人が考える「ダメでもともと」なことって、意外とそれほ
ど非常識なことではありません。

ですから、ちょっと厚かましいな、と思っても60%ぐらいのことは通るもの
だと私は考えています。

やってもいないのに「どうせダメに決まっている」と決めつける回数が減れば
減るほど、人生うまくいくと私は思います。

さて9月に「絶対達成LIVE2014」があります。来週からアナウンスを
始めます。メルマガには注目しておいてくださいね。

リスクを冒せない人の目を覚まさせるLIVEセミナーにしたいと考えていま
す。

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【編集後記】

最近、感覚が研ぎ澄まされてきている日が続いています。

ストレスのかかることが増えても、以前よりは冷静に自分自身を観察できるよ
うになってきました。

「ゾーン」に入っているときが多いからでしょうか。

● 超集中状態「ゾーン」に入る方法
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20140629-00036859/