2014年7月14日

いま見直される「テレアポの技術」【フット・イン・ザ・ドア】

● 今回のテクニック:【フット・イン・ザ・ドア・テクニック(14)】

フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、はじめに小さな依頼を受け入れて
もらい、次に本当に頼みたいことを受け入れやすくするテクニックのこと。

最初の承諾が人間の心を拘束する心理術を応用している。ドアを開けた瞬間に
片足を捻じ込むセールスマンのテクニックからこの名が付けられた。ドア・イ
ン・ザ・フェイス・テクニックの反意語。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「先週のセミナー、どうだった?」


部下 :
「え?」


マネジャー :
「この前、『最近のネットマーケティングの裏事情』というセミナーに行っ
たじゃないか」


部下 :
「ああ、あのセミナーですか」


マネジャー :
「どうだった?」


部下 :
「どうだったって……。うーん、まァ、参考になったといえば、参考になり
ましたね」


マネジャー :
「どういうところが参考になった?」


部下 :
「どういうところが、ですか……。うーん、そう言われても、まァ、その…
…効果的なネット広告の話とか、ソーシャルメディアを使うと反応がよくな
るとか」


マネジャー :
「SNSを使うと効果がアップするのか?」


部下 :
「え? いや……どう、だったかな……。それは商材によって反応は変わる
でしょうが、その……」


マネジャー :
「なんだ、はっきりしないなァ。7時間のセミナーだっただろう?」


部下 :
「そうですね……。7時間もありましたね」


マネジャー :
「イマイチだったのか?」


部下 :
「え? いや、イマイチ、ではないですよ。それなりに参考になりました」


マネジャー :
「そんな風に聞こえなかったぞ」


部下 :
「うーん……。確かに、課長と話をしていると、そう思えてきたんです」


マネジャー :
「ま、そりゃあそうだろうな」


部下 :
「え?」


マネジャー :
「セミナーやイベントに参加して、『どうでした?』と質問されても、うま
く答えられないものだ。たとえ『良かった』という感覚を持っていたとして
も、多くの人はその感覚を的確に表現できない」


部下 :
「あああ、確かに。そうかも」


マネジャー :
「感覚を言葉でうまく表現できないと、イマイチだったと勘違いするケース
もある」


部下 :
「へええ」


マネジャー :
「ところで君はテレアポをよくやってるよな」


部下 :
「ええ。やってますけど、なかなか……。だからネットのプロモーションを
考えたんですが」


マネジャー :
「しかし、今はネットでのプロモーション活動も下火だ。だんだんコンバー
ジョン率が悪くなってきている」


部下 :
「ええ。セミナーの講師もそう言ってました。今はもうネットに頼るのは危
険だ、と。とはいえ、電話でもなかなかアポイントがとれないんです」


マネジャー :
「理由は、『どうでしたか?』と質問しているからだよ」


部下 :
「えっ!」


マネジャー :
「君はいつも、イベントに参加した人にフォロー電話をしているだろう。そ
してトークスクリプトは『イベントに参加してみてどうでしたか?』から始
まるようにできている」


部下 :
「そ、そうです」


マネジャー :
「相手の反応はどうだ?」


部下 :
「なるほど……。課長の言いたいことがわかってきました。反応のほとんど
が鈍いんです。私が『どうでしたか?』などと質問するからなんですね」


マネジャー :
「そういう質問からのほうが入りやすいせいだろ?」


部下 :
「そうです」


マネジャー :
「『当社のイベントに参加してみてどうでしたか?』『当社のパンフレット
を見ていかがでしたか?』『当社の商品を使ってみていかがでしたか?』な
どと質問しも、相手は困るだけだ」


部下 :
「そうそう。そうなんです。相手が『うーん……そうだねェ』なんて言って
いるうちに、こっちが話したいことを話しはじめるってパターンがお決まり
ですね」


マネジャー :
「だったら、最初に質問しないほうがいいんだよ」


部下 :
「確かに、そうですね……。なんか習慣で質問してしまうんですよね」


マネジャー :
「質問してネガティブな反応が戻ってきたら、その後、電話での会話は続か
ないだろう? だから、単純に『イベントに参加いただきありがとうござい
ました』と言うだけでいい」


部下 :
「それから普通にアポイントをとろうとすればいいってことですか?」


マネジャー :
「アポイントをとれるならとっていいが、断られたら、その次に電話する気
力が萎えてしまう。単純なサンキューコールでいい」


部下 :
「感謝するだけでいいってことですか」


マネジャー :
「そう。もしも話がはずんだら、詳しいことはお会いしたときに……と言っ
てアポをとればいい。そうでなければ、また次に電話するときでいい、とい
うぐらいに割り切る」


部下 :
「なるほど」


マネジャー :
「相手に小さなステップを上がってもらうことが重要だ。まずは継続的に電
話ができるようになること。次はアポイントがとれるようになること。次は
継続的に面談できるようになること」


部下 :
「いきなり大きな階段を上らせようとするからいけないんですね」


マネジャー :
「お客様にもストレスだし、営業サイドもストレスがかかるよな」



……私どもが現場に入ってコンサルティングするとき、業種にもよりますが、
けっこう「電話」でのアポ取りを実施してもらいます。

「今どき、テレアポなんか効果があるの?」

と、言う人がいますが、最近はヒット率が上がっているのです。

ネットやチラシといった、ツールによるプロモーションに依存している人が増
えているため、逆にコンバージョン率が上がるのでしょう。

キチンと営業を鍛えれば、IT投資することなく、電話だけで新規顧客の開拓
はできるのです。


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【編集後記】

先週、大きな決断をし、

今後は私のセミナーの数を大幅に減らしていこうと考えています。特に、東京
地区は。

「予材管理」をテーマにしたセミナーは、他のコンサルタントにどんどん任せ
ていこうと考えています。