2014年7月28日

「予材管理」の最大の勘違いとは?【アンダードッグ効果】

● 今回のテクニック:【アンダードッグ効果(9)】

アンダードッグ効果とは、弱い立場にある人や不利な状況に追い込まれている
人を見ると、人間誰しも応援したくなるものである。もしその方々の一所懸命
に努力する姿を目の当たりにする機会があれば、その思いはいっそう高ぶるも
の。そんな心理効果をアンダードッグ効果といい、「負け犬効果」ということ
もある。

選挙予測報道で不利とされた候補者に同情票が集まるなどの効果も、このアン
ダードッグ効果のひとつ。

部下とのコミュニケーションに活用するためには、上司自身がプライドを捨て
なければならなかったり、多少の演技も要求される。このことなどから、現実
的にはなかなかに難しい。多用もできないだろう。

それよりも、部下にアンダードッグ効果を使われないよう気をつけておく必要
があるかもしれない。


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● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「明日の会議資料、できたのか?」


部下 :
「はい。目標達成に向け、現在どのような商談があるかを書いてみました」


マネージャー :
「おいおい、4社の商談しか書いていないぞ……。どういうこった」


部下 :
「でも、お見せできるのは、これぐらいですよ」


マネージャー :
「お見せできるのはこれぐらい? 現在、既存のお客様、17社をピックア
ップして回っているじゃないか。それに新規の開拓のために70社にアプ
ローチをかけているだろう」


部下 :
「ええ、もちろん。それはやっています。アプローチを継続してやっている
せいで、実際にお客様からお声がかかることが増えました」


マネージャー :
「それだったら、商談が4社しかないというのはおかしいじゃないか。これ
だったら、去年とまるで変わり映えしない……」


部下 :
「しかし、実際にはこれぐらいしかお見せできる商談はないのです。とはい
え、サボっているわけではないんです」


マネージャー :
「そんなことわかっているよォ」


部下 :
「どうされたんですか」


マネージャー :
「もう、本当に、ちゃんと予材管理をやってくれないかな……。社長が疑心
暗鬼になってるんだよ。結果が出ないなら部課長を全員交代させるって」


部下 :
「ええっ?」


マネージャー :
「君たちみんな一所懸命やってるのは、部長や俺たち課長にはわかるけど、
社長までには伝わらないんだ」


部下 :
「……社長には、伝わらない」


マネージャー :
「君がキチンと行動していることを知らせるためにも、正しい予材を書いて
くれ。具体化された商談だけでなく」


部下 :
「わ、わかりました。申し訳ありません。しかし、実のところ、予材と商談
と何が違うのかよくわからなくて」


マネージャー :
「今さら何を言ってるんだよ……。たとえば最近、M社へ積極的にアプロー
チしているだろう。M社の今期の予材はいくらだ?」


部下 :
「えっ? そ、そんなことわかりませんよ。まだM社のキーパーソンである
管理部長との接点が、それほどとれてないんですから」


マネージャー :
「そんなことわかってるって」


部下 :
「だったら……」


マネージャー :
「私にはM社の今期の予材がいくらか、わかるよ」


部下 :
「ええっ? どうして課長が?」


マネージャー :
「M社の今期の予材は300万だよ。部長だって知ってる」


部下 :
「300万? どこから、そんな数字が……」


マネージャー :
「当社の商材Zに対するM社の取扱量は、絶対理論値で年間3000万円ぐ
らいだ」


部下 :
「……そ、そうかもしれません。だいたいそれぐらいでしょう」


マネージャー :
「現時点で当社がM社と取引している量は年間600万円。理論値からする
と全体の5分の1程度にすぎない」


部下 :
「そうです。競合他社を崩すことができていませんから」


マネージャー :
「私はM社へ食い込める理論上の最大ポテンシャル3000万円のうち、実
質ポテンシャルを1500万円とみている」


部下 :
「1500万っ!? 半分、当社がとるんですか?」


マネージャー :
「そうだよ。というか、それぐらいの気概がなくてどうするんだよ。仕事が
来たら受けるが、来なければ受けないという姿勢の営業に、誰が仕事を頼も
うと思うんだ」


部下 :
「まァ、確かに」


マネージャー :
「ポテンシャルを少なく見積もると、そのポテンシャル以上の成果には恵ま
れないじゃないか。『予材』を考えるのだから、これでいいんだ」


部下 :
「なるほど」


マネージャー :
「M社との取引額を1500万円に引き上げるのに3年かかるとし、あと9
00万円の拡大額を、3年で割ると毎年300万円となる」


部下 :
「……おお」


マネージャー :
「だから今期のM社の予材は300万円だと私は考えた。予材は、具体化し
た商談ではなく、自分の目標を達成させるために必要な仮説。その仮説を立
てるための情報を、君が日ごろから収集しているかどうか、だよ」


部下 :
「そ、そうですね……。お客様のところへ行くのは『交渉』のためだとばか
り考えていました」


マネージャー :
「そう考えると、予材はいくらでも出せるはずだよ。社長だって、予材が見
えないと本当に不安になる。だから部下を責めたくなるんだ。社長は私たち
を全然信用していない」


部下 :
「な、なるほど」


マネージャー :
「『お見せできるような商談はこれぐらいしかない』だなんて、言わないで
くれよ。希望が見えなくなる。組織の空気を良くするために、ちゃんと予材
を正しく定義し、見える化してほしい」


部下 :
「私はまったく勘違いしていました。予材の量は、希望の量でもあるんです
ね」


……上司から期待されるのがイヤで、仕掛かっている商談・案件を隠す人がい
ます。

「隠す」という習慣は、組織の「空気」を悪くします。

「予材管理表」のみならず「予材管理5つ道具」があれば、隠しようがなくな
り、目標達成の希望が見えるようになります。

「予材管理5つ道具」を紹介したDVDがありますので、興味がある人
は参考にしてください。


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【編集後記】

今年になってから、異常なほどセミナー受講者が増えています。

特に東京地域は、定員どころか会場の収容人数を1ヶ月前の時点で超えてしま
うほど、集まります。

私どもにとって、とても嬉しい出来事ですが、受講したくても受講できない人
が大勢いることも事実です。

私どものセミナーを受講する方は、きわめて意識の高い人が多く、講師である
私ではなく、セミナー会場の雰囲気に感化されて「意欲」をアップされる方が
大勢います。

それが当社セミナーの最大の付加価値なのかもしれませんね。

8月の「コミュニケーション」をテーマにしたセミナーも、東京地区は会場に
入れないほど集まり、ずいぶん前に「満員御礼」となっています。

10月以降のセミナーは、最大人気の「絶対達成マインドセミナー」からス
タート。

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