2014年10月14日

「ラクして儲ける方法」をロジカルに検証してみる【ロー・ボール・テクニック】

● 今回のテクニック:【ロー・ボール・テクニック(15)】

ロー・ボール・テクニックとは、まずは相手が受け取りやすいボールを投げて
から、徐々にオプションを増やしていく方法である。

説得される側は、気がついたときには最初の条件よりも吊りあがっているため、
騙されたと感じるかもしれず、リスクは高い。

フット・イン・ザ・ドア・テクニックよりも強力な説得技術と言われているが、
多用は禁物である。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「お前とこんな風に外で会うなんて、考えたこともなかった」


部下 :
「そうですか、部長。いや、もう部長じゃないか……」


マネジャー :
「いつも、こんなカフェを使うのか」


部下 :
「そうです。会社を辞めてから、このカフェに入りびたりです。パソコンが
ネットワークに繋がれば、どこでも仕事ができますから」


マネジャー :
「お前のラフな恰好は初めて見る」


部下 :
「ようやく会社を辞めることができました。本当に嬉しいです。もう自由の
身ですよ。ネクタイを締めなくていいですし、サンダル履きで外に行ける」


マネジャー :
「まるでさっき起きたみたいだな」


部下 :
「実際にそうです。昨夜から今日の朝まで飲んでたんで、今日は昼の2時ま
で寝ていたんです。ヒゲも剃ってなくて申し訳ありません」


マネジャー :
「いや」


部下 :
「平日の火曜日に昼の2時まで寝てたんですよ、天国だと思いませんか?」


マネジャー :
「最近、天国には行ってないから、よくわからない」


部下 :
「満員電車に乗らなくていいし、これ以上の働き方ってないです」


マネジャー :
「インターネットの商売でどれぐらい儲かるんだ」


部下 :
「うまくいけば月商100万円は軽く超えるそうです」


マネジャー :
「君がやっている事業を試して、月商100万円に達する確率はどれぐらい
だ?」


部下 :
「確率ですか」


マネジャー :
「そして月商100万円に達するまでの平均期間はどれぐらいだ?」


部下 :
「平均期間……」


マネジャー :
「1000人がチャレンジしたとして、100人ぐらいが月商100万円ぐ
らいに到達すると思うか?」


部下 :
「……うーん。そんなには無理だと思います。20人とか、10人とか」


マネジャー :
「50人に1人か、100人に1人という計算だ。期間はどうだ。事業をは
じめて1ヶ月で到達するのか」


部下 :
「1ヶ月で月商100万円は……いく人もいると思います」


マネジャー :
「どのように?」


部下 :
「どのように……って」


マネジャー :
「外国から雑貨や衣料を輸入し、ネットで売る事業だろう。商品の平均単価
はいくらだ? それを月に何個売ったら100万円となる?」


部下 :
「1万円ぐらいの商品を100個売ったら、100万円は超えます」


マネジャー :
「事業をスタートさせて、その状態になるには何日かかる?」


部下 :
「何日?」


マネジャー :
「初日から、君が外国から仕入れた雑貨や衣料が売れ始めるのか?」


部下 :
「それは……ないと思います。まずは認知してもらわないといけないので」


マネジャー :
「話は変わるが、月商100万円となると、君の財布に入る金額はいくら
だ」


部下 :
「え……。ですからうまくいけば100万円って」


マネジャー :
「それは君が事業で稼ぐ金額だろう。仕入れや諸経費や税金のことは考えて
いるのか」


部下 :
「そりゃあ、ええと、考えてはいます……」


マネジャー :
「もう一度聞こう。月商100万円まで事業が大きくなったとして、君にど
れぐらいのお金が入るんだ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「君が言う自由というのは何だ?」


部下 :
「……」


マネジャー :
「働き方が自由であれば、生活は不自由になってもいいのか」


部下 :
「どうして、生活が不自由になるって」


マネジャー :
「この3連休、私は父の入院先へ通っていた。アルコール依存で、最近、入
院したんだ」


部下 :
「そ、そうですか」


マネジャー :
「暇さえあれば病院だ。最近は時間外労働など、ほとんどできない」


部下 :
「部長が残業しないんですか」


マネジャー :
「しないというより、できない」


部下 :
「……ごほっ、ごほっ……すみません」


マネジャー :
「痰が絡むのか」


部下 :
「え?」


マネジャー :
「お前の体から、馴染みのある匂いがする。このカフェにいても、よくわか
る」


部下 :
「……」


マネジャー :
「朝まで飲んでいたんじゃない。お前もまた病院へいた。お子さんに付き添
うために」


部下 :
「……部長」


マネジャー :
「生まれつきの難病だろう。消火器や呼吸器の働きが悪いので、痰が絡み、
なかなか寝付くことができない。そんなお子さんのずっと近くにいたい。そ
れがお前の希望だ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「『もっと自由な働き方をしたい』と言って会社を辞めた。その理由はお子
さんにある」


部下 :
「……」


マネジャー :
「奥さん、8月から別居中か」


部下 :
「どうしても、息子と一緒にいたいんです。少しでも」


マネジャー :
「しかしお前は数字で考える習慣がない。それだと事業はうまくいかない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「誰に勧誘された? そしてその事業を始めるのに、いくら支払った?」


部下 :
「ひゃ、130万円です……。相手は誰か知りません。ネットで知り合った
だけなので」


マネジャー :
「それが奥さんが出ていった理由かはわからんが、大金であることは間違い
ない」


部下 :
「……そうです」


マネジャー :
「私の知っている建設会社で、短時間でも雇ってもらえるところがある。そ
こで働け。カフェでパソコン見ながら商売する事業とは違うが、確実に日銭
が手に入る」


部下 :
「部長」


マネジャー :
「その建設会社の社長に言っておく。『日本であんたの次にクソマジメな奴
を紹介する』って。かなり不器用だが」


部下 :
「……」


マネジャー :
「来週から行け。大丈夫。お子さんの病院へは通えるから」


部下 :
「あ、ありがとうございます」


マネジャー :
「そうだ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「その建設会社で現場経験を2年ぐらい積んだら、我が社に戻ってこい。ポ
ストは空けておく」


部下 :
「そんな」


マネジャー :
「これが中小企業の良さだ。みんな、お前を待ってる」


部下 :
「……」


マネジャー :
「ウチの社長も不器用だ。俺にこんなことを言わせるなんて」



……数字で物事を考えるためには、物事を分解していかなければなりません。

そして分解するためには適切な「切り口」が重要です。

そして「切り口」は「フレームワーク」によって表現されることが多く、この
「フレームワーク」をいくつ知っているかで、

事業が安定するか、再現性が高いかを推し量ることができます。

何事も「空回り」を避けるために、物事を分解する物差しを、たくさん手元に
置いておきたいですね。


【参考コラム】「ラクして儲ける方法」という商材をロジカルに検証してみる
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20141014-00039942/

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 【62点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

今回のメルマガから、横山のお気に入り度を100点満点で表現したいと思い
ます。

これは「お役立ち度」ではなく、横山が気に入っているかどうかの基準のみで
点数をつけます。

本メルマガをスタートしてから6年半。

一貫して、守り続けているポリシーがあります。それは「楽しめるかどうか」
です。

継続しなければメルマガなど意味がないと思っていますので、配信者である私
自身が楽しいと思えることをやっていきたいと考えています。

今回のメルマガ本文の「お気に入り度」は【62点】。

まあまあですね。なぜこの点数なのか、理屈はありません。何となくです。

書いてからしばらくして客観視すると、意外と気に入らない、というときがあ
ります。

自分で書いた文章なので、平気で【9点】とか【15点】とかつけられます。
今後も、メルマガ本文に自分の「お気に入り度」を点数表現していきたいと思
います。

どうぞお付き合いください。