2014年10月20日

「デメリット」を伝える価値とは?【PREP法】

● 今回のテクニック:【PREP法(7)】

PREP法(プレップ法)とは、自身の主張を相手に伝えやすくする話法、文
章術のこと。

以下のような流れで話をすることである。非常に簡単だ。

主張(Point)→ 理由(Reason)→ 具体例(Example)→ 主張(Point)。

はじめと終わりに「主張」または「結論」を持ってくることが秘訣である。

例としては、

「私はこの仕事が好きだ。なぜなら遣り甲斐があるからである。1ヶ月に1回
はお客様から感謝の手紙がもらえるし、先日などは私の手を握ってまで『あり
がとう』と言ってくれるお客様がいた。だから私はこの仕事が好きだ」

「インパクト×回数」が大事。主張はとにかく繰り返すことだ。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「私はすごく部長を尊敬しています。以前、課長だったころに、10年連続
で課の目標を達成させたと聞きました。どの課に異動になっても、すべて達
成。本当に凄いです」


マネジャー :
「ありがとう」


部下 :
「お客様の前で堂々とプレゼンする態度も、本当に見習いたいです」


マネジャー :
「ありがとう」


部下 :
「分け隔てなくフレンドリーに声をかける姿勢がいいんでしょうか、人脈も
多いですよね。酒の席でのお話も上手だし、部長のすべてを盗みたいです」


マネジャー :
「ありがとう。君はいつもそんな風に、人を褒めるそうだな」


部下 :
「決してゴマすりではありません。本心でそう思っているので、ついつい言
ってしまうのです」


マネジャー :
「そうそう。本当にいい奴だ。でも友達は少ない」


部下 :
「そうなんです」


マネジャー :
「営業成績もイマイチ」


部下 :
「そうなんです」


マネジャー :
「どうしてだか、わかるか?」


部下 :
「うーむ……。褒める達人になりたくて、人を見るたびに褒めて褒めて褒め
て褒めまくっているんですが、どうしてもうまくいきません。感情が入って
ないからでしょうか?」


マネジャー :
「じゅうぶん、感情が入っているよ。気持ち悪いぐらい、感情が入ってた」


部下 :
「なら、どうしてでしょうか?」


マネジャー :
「そりゃあ……ほれ、胡散くさいからだろ」


部下 :
「ウサン、クサイ……」


マネジャー :
「褒められて悪い気はしなかったけど、なんかシックリこないんだよな」


部下 :
「そうですか」


マネジャー :
「当社の商品をお客様に紹介するときも、商品をべた褒めするだろ?」


部下 :
「もちろんです! 私は当社の商品が大好きでありますから!」


マネジャー :
「愛社精神があってよろしい。でも、それとこれとは違うんだ」


部下 :
「ああああああ。どうしたらいいんでしょう。努力しているつもりなんです
が、うまくいきません。本音で話しているのに」


マネジャー :
「人と信頼関係を築くためには、お互い腹の探り合いをなくすことが重要だ。
なぜなら相手が何を考えているかわからなければ、人は安心・安全の欲求が
満たされないからだ」


部下 :
「へええ」


マネジャー :
「たとえば、ある企業から私どもの商品を無償で販売する、売れた代金はす
べて渡す、と言われたら怪しいと思うだろう。何か『裏』があると思ってし
まうからだ。しかし、その代わりに当社の顧客管理システムを導入してほし
いと言われたら合点がいくはずだ。だから、人と信頼関係を築くためには、
お互い腹の探り合いをなくすことが重要だ」


部下 :
「なるほど……」


マネジャー :
「うちの部のアシスタントもすごく私のことを褒めてくれる。素直に嬉しい
と感じるのは、『人を惹きつける話術は素敵なんだから、もっと身なりをキ
チンとすればいいのに』と、短所まで言ってくれるからだ」


部下 :
「へえ。短所ですか」


マネジャー :
「そうだ。当社の商品も、9割は長所を言いたまえ。しかし1割は短所を言
えばいい」


部下 :
「9:1の法則ですね」


マネジャー :
「そんな法則があるかどうかわからんが、メリットばかりではなくデメリッ
トも伝えたほうが信用される」


部下 :
「部長、実は前から言おうと思ってたんですが……」


マネジャー :
「なんだ」


部下 :
「口が臭いです」


マネジャー :
「……!」


部下 :
「本音で話しています!」


マネジャー :
「……な」


部下 :
「本当なんです。本当に臭いんです」


マネジャー :
「……お前とはもう2度喋らん」


部下 :
「ええええ。ちょ、ちょっと待ってください。1割の短所を言ったつもりで
すが……」


マネジャー :
「一番気にしていることだ! 私にとっては9割の短所だよっ!」



……相手と信頼関係(ラポール)を構築するためには、「安心・安全の欲求」
が満たされていないといけません。

「安心・安全の欲求」を満たすために、営業はお客様に顔や名前を憶えてもら
おうとすべきですし、

いいことばかりではなく、包み隠さず本音で話すときも必要ですね。


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 【38点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

いつもセミナーでは、「3つの資産」の話をします。「金融資産」「関係資
産」「自分資産」の3つです。

最近、年齢を重ねたせいか、それとは別の「青春資産」について、よく意識す
るようになりました。

先日、日経BP社主催の「180日間特訓コース」の1回目が八ヶ岳山麓でス
タートしました。

久しぶりの晴天に恵まれたせいか、色とりどりの紅葉を目にし、

結婚するまで36回も通い続けた清里のことを思い出しました。そしてここ数
年、感受したことのない強いノスタルジーを覚えました。

また、週末に24年前から続けている知的障がい者のボランティア活動に参加
したとき、10年近くお会いしていなかった保護者の方と再会しました。

以前は、お互い性格の不一致でぶつかり合った仲です。笑顔で再会。そのお母
さんから「私ももう80だがね。少しは変わったでよー」と言ってくださいま
した。

「膝の調子はいかがですか」と聞くと、「腰よりも膝だわ。膝はまあ、言うこ
ときかんでかんわ」と言った後、ガハハと豪快に笑っていらっしゃいました。

楽しいことよりも、ツラいことのほうが多かった時代に築いた資産は、今の自
分の確かなリソースになっています。

また、「青春資産」に投資したいという気持ちになってきました。