2014年10月23日

あなたは「1秒」で答えられるか?【Iメッセージ】

● 今回のテクニック:【Iメッセージ(14)】

Iメッセージ(アイメッセージ)とは、「私」を主語にして相手の行動を促す
メッセージ。相手が行動することによって「私」がどう感じるのかを言葉で表
現することにより、相手が自主性を失わず承認に結びつく。コーチングの基本
テクニックであり、会話の中にさりげなく織り込むのがコツ。

反対にYOUメッセージ(ユーメッセージ)とは、「あなた」を主語にするメ
ッセージ。例えば「早くやりなさい」「報告・連絡・相談をしっかりしろ」
「きっちりやるように」などである。「私」と「あなた」との繋がりが断絶さ
れているので、相手に抵抗が生まれ、反発が生まれやすい。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「部長、こちらの資料、作っておきました」


マネジャー :
「おう、ありがとう」


部下 :
「うちの課のメンバーにも資料をメールで送っておきます」


マネジャー :
「頼んだよ」


部下 :
「それでは、これから顧客訪問がありますので、失礼します」


マネジャー :
「……ああ、あのさ」


部下 :
「え」


マネジャー :
「今期の君の目標って、いくらだ?」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「今期の君の目標だよ」


部下 :
「ええっと……。今期の目標と言われましても、いろいろあるので、どれを
言えばいいか……わかりませんが」


マネジャー :
「君は、自分の名前が言えるか?」


部下 :
「もちろんです」


マネジャー :
「すぐに言えるよな」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「1秒以内に、自分の名前を言えるはずだ」


部下 :
「そりゃあ、そうでしょう」


マネジャー :
「いわゆる即答ってヤツだ」


部下 :
「自分の名前を聞かれたら、即答できますよ。誰だって」


マネジャー :
「いろいろ名前があるから、どの名前のことを言ってるのかよくわからない、
という事態に陥ることはないよな」


部下 :
「そりゃあ」


マネジャー :
「もう一度尋ねるが、君の今期の目標は?」


部下 :
「ええと、ですから……」


マネジャー :
「君の今期の目標、いろいろない。一つしかない」


部下 :
「いや……。売上とか利益とか、在庫とか、工場の稼働率とか……」


マネジャー :
「時間稼ぎをするな」


部下 :
「時間稼ぎではありませんよ」


マネジャー :
「君の名前はなんだ? と質問されて、『名前と言われても、私の氏名なの
か、子どもの名前なのか、会社の名前なのか、取り扱っている商品の名前か、
わからないじゃないですか』なんて言うヤツはいない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「なぜ、そんなに時間がかかる? 君が考える今期の目標を言ってみたま
え」


部下 :
「ええと……。確か10月の営業部会議で予算配分を決定すると言っていた
はずです」


マネジャー :
「その通りだ」


部下 :
「その会議の結果をまだ私は受け取っていません」


マネジャー :
「だから?」


部下 :
「だから……」


マネジャー :
「だから、君はまだ自分の名前を言えないわけだ。1秒以内に」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「期の目標と、自分の名前は同じようなものだ。私は、君が連絡されていな
いから知らないと平気で言えることをとても悲しく思う」


部下 :
「……」


マネジャー :
「大切な君の目標だ。自分のほうから取りに来てもらえると、私は嬉しいん
だが」


部下 :
「あ……あの、今期の、私の目標は……」


マネジャー :
「売上目標、2億7000万円だ。前年度より2000万円アップ」


部下 :
「2億7000万円」


マネジャー :
「突然質問されても、1秒以内で答えられるようになってくれると、私はす
ごく嬉しい」



……「目標に焦点を合わせろ、と言われても、どのように焦点を合わせればい
いかわからない」

と、コンサルティング先の営業部長に言われたことをキッカケに思いついたの
が「目標を1秒以内で答えられるか?」という問いです。

にわかに信じがたいかもしれませんが、

自分の目標を「1秒以内」に答えられない営業は、非常に多いのです。

「先日、予算編成会議があったようですが、まだ知らされていません」「確か
予実績管理の資料に書いてあると思うので、確認しましょうか?」

等と、まるで他人事のように言う人がいます。

目標を達成するかどうか以前に、自分の年間目標ぐらい即答できるように習慣
化しておきたいですね。

この「目標に焦点を合わせる」ことの大切さを記した私の処女作『絶対達成す
る部下の育て方』の【第12刷】が、昨日、決まりました。累計4万2000
部です。

2011年12月に発売されてから増刷を重ね、第11刷が13年1月です。

それから実に1年9ヶ月経って、昨日、再び増刷がかかりました。長く売れて
いることが本当に嬉しいです。

私の処女作であり、「絶対達成」&「予材管理」の教科書。

台湾や韓国でも翻訳版が出版されています。今後ともどうぞよろしくお願いい
たします。


■「絶対達成する部下の育て方」
  ――稼ぐチームに一気に変わる新手法「予材管理」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478016828/attaxsales-22/ref=nosim


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 【29点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

「絶対達成する部下の育て方」は、3つのことが書かれています。

「目標に焦点を合わせる」「大量行動」「予材管理」の3つです。私のみなら
ず、アタックス・セールス・アソシエイツが開催するセミナーや研修、コンサ
ルティングの基本中の基本が書かれており、

当社全サービスの「土台」となる書籍です。

この書籍のおかげで、多くの企業で使われるようになった言葉が、

「現状維持バイアスをはずす」「インパクト×回数」「行動をロックする」の
3つ。

私が知っているだけでも、複数の大企業でも流行語になるほど、組織内の共通
語として使われているようです。

中でも、

「現状維持バイアス」という、普段聞き慣れないこの言葉は、本書のおかげで
相当、普及しました。

多くの企業で普通に使われるようになりました。

「絶対達成」とはまた違った意味で、横山の代名詞的な存在となったと思いま
す。

「目標の2倍の予材を積み上げて絶対達成する予材管理のためには、大量行動
が不可欠。圧倒的な数のKPIを設定して行動をロックする。インパクト×回
数で習慣化し、現状維持バイアスをはずす。そうしていると、目標に焦点が合
うようになる……」

これが「絶対達成する部下の育て方」の要旨です。「ツイスター型の営業チー
ム」にするための行動計画のあり方、タスク管理、会議のやり方、ツールの設
計方法等、

「組織営業力アップDVD」1~4までを網羅した内容となっています。

他の「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成する決断力のつけ方」「脱会
議」……等の書籍は、本書からスピンアウトした内容であり、

やはり今でもこの書籍が売れ続けているのは、絶対達成の基本が詰め込まれて
いるからだと思います。