2014年10月6日

「小さく見積もる癖」は危険【ロミオとジュリエット効果】

● 今回のテクニック:【ロミオとジュリエット効果(7)】

ロミオとジュリエット効果とは、ある目的を達成するまでのプロセスにおいて、
障害や阻害要因が多いほうが、達成意欲が高まるという心理効果。

無論、シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」から由来。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「A社に通いはじめて、もう何か月になる?」


部下 :
「かれこれ4ヶ月になりますね」


マネジャー :
「もう4ヶ月か」


部下 :
「申し訳ありません。すぐに商談が決まると思っていたのですが、時間がか
かってしまって」


マネジャー :
「いやいや。焦る必要はない。焦りはお客様に伝わる。結果を焦り過ぎては
ダメだ。他にも膨大な予材があるのだから気にしないことだ」


部下 :
「はい。予材がたくさんあると、精神衛生上ラクですね」


マネジャー :
「ところで、A社の商談をどれぐらいの規模にしたいと思ってるんだ」


部下 :
「そうですね……。200万円ぐらいかと考えています」


マネジャー :
「200万円? 本当に?」


部下 :
「そうですね、とれても200万円かと思っています。現実的に」


マネジャー :
「誰が現実的な話をしろと言った」


部下 :
「え」


マネジャー :
「君の希望を聞いているんだ。200万円が希望なのか」


部下 :
「いえいえ。そりゃあ、できるものならもっと大きな商談にしたいと考えて
います。しかし現実的には……ちょっと難しいのかなと思って」


マネジャー :
「また、現実的に、か」


部下 :
「いえいえ。もちろん、頑張ります。そりゃあ200万円以上の仕事をとり
たいと考えています」


マネジャー :
「それなら、いくらぐらいの仕事をとりたいんだ」


部下 :
「そうは言っても、200万円ぐらいが妥当な線かと」


マネジャー :
「……心のリミッターをはずしなさい。A社の規模を考えたら、もっと仕事
がとれてもいいはずだ」


部下 :
「しかし、もし大きなことを言って、とれなかったら……」


マネジャー :
「私に期待させて、その通りにならなかったらバツが悪いのか」


部下 :
「いや、その」


マネジャー :
「そんな考えで、営業活動ができるか。だいたい競合他社のZ社が、A社か
ら毎年6000万から7000万ぐらい仕事をもらっているだろう。どうし
て当社が200万なんだ」


部下 :
「……まァ、確かに」


マネジャー :
「私だったらA社から4000万はとりたい、と答える」


部下 :
「ええっ。4000万円!」


マネジャー :
「競合のZ社が独占している案件を奪い取りたい」


部下 :
「そんなの無理ですよ……」


マネジャー :
「どうして無理なんだ。それに、私は希望を言ってるだけだ」


部下 :
「希望……。希望、ですか」


マネジャー :
「予材は、現実的にとれる数字を意味していない。営業の希望だ。論拠に基
づいた希望と言ってもいい」


部下 :
「論拠に基づいた希望、ですか」


マネジャー :
「確かにZ社が独占している案件を当社がとるために、どうすればいいか今
はわからない。しかし不可能ではないだろう」


部下 :
「そうですね……。不可能ではない、ですね」


マネジャー :
「臭い言い方だが、希望が未来を切り開く。予材を積めば積むほど、希望が
増えていく。現実的でとれそうな案件だけに焦点を合わせていると、ポジテ
ィブな思考にならない」


部下 :
「かしこまりました。Z社が独占している案件を何とかとりたいと思います。
燃えてきました」


マネジャー :
「ありがとう。君が燃えてくると、私も燃えてくる」



……可能性があるのに「現実的に」という言葉を使って小さく見積もる癖はな
くしたいですね。

自分自身の可能性まで低く見積もることになります。

心のリミッターをはずしましょう。

予材は「論拠のある希望」です。目標を絶対達成させるために、目標の2倍の
予材を積み上げる「予材管理」は、

希望に満ちたマネジメント手法とも言えるでしょう。

個人の自己管理術としても「予材管理」を活用してもらえるセミナーを11月
に開催します。

※こちらはセミナー年間チケット(10回分)の対象セミナーです。


■ リアルトップセールスの自己管理術「予材管理」
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【編集後記】

10月4日(土)に、アタックスグループの全社方針発表会がありました。
(全社員160名規模)

税理士法人、管理会計、再生、IPO、M&A……などの会計コンサルティン
グ部隊、人事コンサルティング部隊、そして我ら営業コンサルティング部隊…
…。

それぞれの14年度の振り返り、15年度の方針発表がありました。

さらに金融コンサルティング部隊、海外サポート部隊、事業承継コンサルティ
ング部隊……から、

コンサルティング部隊をバックで支える広報や総務などの各部署、さらに各種
委員会やプロジェクトの発表がありました。

新しい役員、それに今期入社した面々の紹介もありました。

長い1日でした。普段は立って喋ってばかりいる私にとって、1日座って、誰
かの話を聞き続けることは意外と大変です。

しかし、飽きさせないポイントがありました。

それぞれの責任者のプレゼンを聞いていて、つくづく感じました。

手前味噌ですが、「みんなプレゼンが上手だなァ~」と。

当社のコンサルタントは、ほぼ全員が人前で研修やセミナーの講師ができます。

日ごろから、いろいろな企業の社長や経営陣と対等に話すプレッシャーに直面
しています。

当然といえば当然なのですが、それでも関心させられます。

コンサルタントのみならず、バックで働くスタッフも、今年新しく入ってきた
若い税理士や会計士の方々も、全社員の前で、落ち着いて、理路整然とプレゼ
ンができます。

プレゼン能力が低いとコンサルティングはできませんし、そういうコンサルタ
ントたちをバックで支えるスタッフたちも、そこそこのコミュニケーション能
力がないと務まりません。

当社グループのスタッフは粒ぞろいだと、改めて認識いたしました。

ちなみに、アタックス・セールス・アソシエイツは新取締役となった水田裕木
が担当。

7分間のプレゼンの時間を、あえてストップウォッチで計測。7分終了のビー
プ音とともにプレゼンを終了するという離れ業を披露しました。

部下のこの芸当には全社員がどよめき、私も「あっぱれ!」と叫んで拍手しま
した。