2014年12月15日

年末までの「心構え」について【アンダードッグ効果】

● 今回のテクニック:【アンダードッグ効果(10)】

アンダードッグ効果とは、弱い立場にある人や不利な状況に追い込まれている
人を見ると、人間誰しも応援したくなるものである。もしその方々の一所懸命
に努力する姿を目の当たりにする機会があれば、その思いはいっそう高ぶるも
の。そんな心理効果をアンダードッグ効果といい、「負け犬効果」ということ
もある。

選挙予測報道で不利とされた候補者に同情票が集まるなどの効果も、このアン
ダードッグ効果のひとつ。

部下とのコミュニケーションに活用するためには、上司自身がプライドを捨て
なければならなかったり、多少の演技も要求される。このことなどから、現実
的にはなかなかに難しい。多用もできないだろう。

それよりも、部下にアンダードッグ効果を使われないよう気をつけておく必要
があるかもしれない。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「今年1年を振り返って、どうだった?」


部下 :
「どうもこうも、さんざんな一年でした」


マネジャー :
「そうなのか……」


部下 :
「目標達成率が91%。去年の94%よりも、さらに3%も落ちました。目
標の設定に問題があるんですよ」


マネジャー :
「原因はどこにあると思ってるんだ」


部下 :
「商品でしょう。商品がダメだから売れないんです」


マネジャー :
「商品がダメって……」


部下 :
「あの商品にあの値段じゃ売れません。増税の影響もあります」


マネジャー :
「そういえば、今年の漢字が『税』に選ばれたようだな」


部下 :
「外部環境の変化についていってないんです。わが社は」


マネジャー :
「そうはいっても、他の営業は横ばいか、逆に数字を上げている者もいる
が」


部下 :
「私は他の営業と違って、既存のお客様が少ないですから、しょうがないで
しょう」


マネジャー :
「新規開拓はどうなってる?」


部下 :
「新規、新規って言わないでくださいよ。やってますよ。言われなくたっ
て」


マネジャー :
「やり方に問題があるんじゃないか」


部下 :
「じゃあ、いい方法を教えてくださいよ」


マネジャー :
「この前、紹介した本は読んだか?」


部下 :
「本ですか? 3000円くれたら買いますよ」


マネジャー :
「3000円? あの本は1500円だったよ」


部下 :
「私の家の近くに書店がないので、ガソリン使って車を走らせないといけな
いんです。私の時給も考えたら、3000円ぐらいはくれないと読めません
よ」


マネジャー :
「……」


部下 :
「努力したって意味がないんです。無理なときは無理だし、悪あがきしても
しょうがないんです」


マネジャー :
「……」


部下 :
「一所懸命やってるヤツって、カッコ悪いじゃないですか。そんなに頑張っ
て、どれぐらい給料が増えるのって言いたいです。アホらしい」


マネジャー :
「……」


部下 :
「課長も、カッコ悪いことはやめて、もっと気楽にやりましょうよ。どうせ
ダメなときはダメです。どうにもならなくなったら、誰かが何とかしてくれ
ますって」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……あ、あの」


マネジャー :
「……」


部下 :
「ここは……黙るところ、じゃないと思いますが」


マネジャー :
「え?」


部下 :
「ですから、ホラ、そろそろ叱ってくれない、と……」


マネジャー :
「え……」


部下 :
「課長、本気で落ち込まないでくださいよ。部下を叱る練習してるんじゃな
いですか。『いい加減にしたまえっ!!!!』と私に言ってくれないと」


マネジャー :
「あ、そうだった」


部下 :
「私が言うこと、本気にしないでくださいよ」


マネジャー :
「どうやって、3000円を工面しようかと思ってた……」


部下 :
「ちょっとちょっと課長、弱すぎますよ。『本ぐらい自腹で買いたまえ!』
って言わなきゃ」


マネジャー :
「うーん……」


部下 :
「今年の漢字は『税』だったなァ、なんて言ってる場合じゃないですよ」


マネジャー :
「まァ、そうなんだが」


部下 :
「課長の口から、年末に向けて、最後まで引き締めていけ! って課員に言
ってほしいんです」


マネジャー :
「……うーん。苦手だなァ」


部下 :
「私が、言いましょうか?」


マネジャー :
「悪いな」


部下 :
「いつもそうじゃないですか」


マネジャー :
「頼むよ。これが俺のキャラだから」


部下 :
「課長に言われると、どうしても断れないんですよね」


マネジャー :
「みんなにビシッと言ってやってくれ。私は背中を見せるだけにしておく」


部下 :
「課長は何も言わず、最後の最後までコツコツやってるからでしょうね。ど
うしても、そう言われると断れないです」


マネジャー :
「人にはそれぞれ、得手不得手ってあるんだよ」



……年末が近づいてきています。

最後まで「緩んだ空気」にならないよう、気を引き締めていきましょう。


■「悪あがき」が必要な時と、必要でない時とは?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20141215-00041508/

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 【19点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

先週12日より、私の記事が土台となったビジネス小説の連載がスタートしま
した!

「キラキラOL浅井美沙 わたし今日からキラキラをやめてギラギラしま
す!」
https://cakes.mu/posts/7765

小説の原稿すべて読みましたが、後半の盛り上がりはとても面白いです。ぜひ
応援よろしくお願いいたします。

(プロの小説家ではなく、普通のOLの方が書いているので、読んでいると作
者と主人公とがシンクロしていきます)


"仕事なんて、生活のため、寿退社までの腰かけに過ぎないと思っていた――。
そこに突如まいこんだ『希望退職者募集のお知らせ』。 やる気ゼロの崖っぷ
ちOLが会社の魂を揺り動かすようになるまでの奇跡の成長を描く。 Yahoo!ト
ピックス「キラキラワードに騙されるな!」で話題となった横山信弘氏のメソ
ッドを 等身大OLの美沙が仕事で実践していく!"