2015年2月23日

「40歳」からは、小さいことにくよくよするな【カウンター・エグザンプル】

● 今回のテクニック:【カウンター・エグザンプル(9)】

カウンター・エグザンプルとは、物事に対して、ある「一般化」の思い込みを
している人に対し、それが真実ではなく、単なる思い込みに過ぎないことを気
付かせるテクニックである。

「一般化」の表現をしている人は、「みんな」「すべて」「いつも」という表
現をよく使う。

本当に「みんな」そうなのか? 本当に「すべて」そうなのか? 本当に「い
つも」そうなのか?

具体的な過去の体験について語ってもらうことにより、その思い込みを気付か
せることができる。

あいまいな表現をする人には「具体的に?」「たとえば?」という質問を使っ
てみよう。

───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「昨日、誕生日だったんだって?」


部下 :
「はい。後輩たちに祝ってもらいました。いつもの居酒屋ですけれど」


マネジャー :
「羨ましいよ。もう40歳か?」


部下 :
「いえ。39です。40歳まであと1年です。まだ実感がないですが」


マネジャー :
「40歳も過ぎたら、少しは落ち着くだろう」


部下 :
「そうでしょうか? なんだか最近、いつも落ち込んでばかりいるんです。
どうにかしないと、と思ってるんですが」


マネジャー :
「いつも落ち込んでる? たとえば、どういうときに?」


部下 :
「そうですね……。先日もお客様のところへ資料を持っていくの忘れてしま
ったんです。他には、満員電車の中で他のサラリーマンと小競り合いしたり
……とか」


マネジャー :
「なるほど」


部下 :
「いや、大したことない話で恐縮ですが、年齢を重ねると、小さなことでく
よくよするようになるって、みんな言ってますし……」


マネジャー :
「年齢を重ねると、小さいことでくよくよするようになる、とみんな言って
るんだね。具体的に、誰が言ってたのかな?」


部下 :
「いや……。誰が、と言われると困りますけど、そんなものかな、と思いま
して。若いころはもっと悩みは少なかった気がして」


マネジャー :
「年齢を重ねると、反対に小さいことでくよくよすることが減ると私は思う
よ」


部下 :
「そうなんですか? 確かに課長は、あんまりくよくよしている風には見え
ませんね」


マネジャー :
「私も30代までは、心が乱されることばかりだったよ。どうして自分ばか
りこんなことしなくちゃいけないんだ。自分より頑張っていない奴が、どう
して自分よりも評価が高いんだ、とかね」


部下 :
「え! 課長が……?」


マネジャー :
「そうだよ。嫉妬深かったし、他人の顔色ばかり気にしていた」


部下 :
「それが40歳を過ぎたら、落ち着き始めたんですか」


マネジャー :
「まァ、そうだな……」


部下 :
「自然とそうなるんですか? それとも何かコツでもあるんですか?」


マネジャー :
「おそらく、20代、30代のときに、いろんなことを経験したからだろう。
それはとても大きいよ」


部下 :
「課長って、変化の激しい人生だったんですよね?」


マネジャー :
「そうだな。高校中退した17歳のときに北海道の親族に引き取られ、3年
ぐらい養豚場で働いていた」


部下 :
「……」


マネジャー :
「札幌の工務店に就職したのが21歳。すぐに辞めて居酒屋で働き、そこで
金を貯めて東京へ戻ってきた。それが30歳のときか」


部下 :
「大学に入ったのは?」


マネジャー :
「32歳だ。受験の資格を得てから2年チャレンジして受かり……でも、1
年で退学した。社会人をやりながら勉強したほうが身になると思ったんだ」


部下 :
「それからこの会社に入ったんですか?」


マネジャー :
「いや……。中学生向けの教材を訪問販売したりと、いろいろやった。35
歳のときじゃないかな、ここに入ったのは」


部下 :
「一番、やりがいのあった仕事は何ですか?」


マネジャー :
「もちろん、今の仕事だよ。なんだかんだいって『サラリーマン』が一番や
りがいがある」


部下 :
「そうなんですか?」


マネジャー :
「そうだよ。自由すぎるのは、人を堕落させる。特に私の場合はそうだった。
多少の制約がないと、自分を変えようとしない。創意工夫しようと努力しな
くなるんだ」


部下 :
「……耳が痛いです」


マネジャー :
「この会社に入った当初は、さっきも言ったとおり、他人の目が気になって
仕方がなかった。他人より5倍は働こうと決めたはいいけれど、給料が変わ
らないとがっかりするもんだ」


部下 :
「課長は52歳ですか」


マネジャー :
「来月で53だ。この会社に入って、もう20年近い。私にとって『くよく
よ』なんて言葉、青春時代に置き忘れた流行語だ」


部下 :
「『青春時代に置き忘れた流行語』……。そんなセリフ、私も言ってみたい
です」



……「人生のゴールを死ぬときではなく、いったん60歳に設定する」

そうすることで、これまで見えなかったものが見えてくる――。(私の場合、
あと15年)

「40歳」になったら、以前とは異なる『くよくよ』が出てくると思いますが、
それをどのように克服するのか? それが見えてくる一冊です。

【横山信治】さんの書籍をお勧めします。(※ ご本人から依頼されたわけで
はありません)


■「40歳からは、小さいことにくよくよするな。」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569823882/mysterycon0c-22/ref=nosim

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【62点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

今回、ご紹介した書籍の著者「横山信治」さんは、私と1字違い。私は勝手に
親近感を覚えていますが、大変有名な方です。

ご存知の方も多いでしょうが、以前はSBIモーゲージ株式会社で常務をされ
ていて、著書も10冊以上、出されています。

元落語家であったことも有名な話で、笑福亭鶴瓶氏が弟弟子だったようです。
「Wikipedia」にそのお人柄、人物像が掲載されています。

「横山信治」さんの書籍を買おうとしたら、間違えて私(横山信弘)の本を買
ってしまった――という人が増えないだろうかと、ひそかに期待しています。

以前、フェイスブックを通じて横山信治さんに恐る恐る「友達申請」してみた
ところ、

「横山先生! いつも勉強させていただいております。友達申請ありがとうご
ざいます!」

とすぐに返信が戻ってきました。

とっても腰の低い、謙虚な方だな、と思いました。

東京・大阪で「横山塾」を定期的に実施されていますから、一度参加したいな
と思っています。