2015年2月26日

「孤独力」をアップする考え方【プラシーボ効果】

● 今回のテクニック:【プラシーボ効果(15)】

プラシーボ効果(プラセボ効果・偽薬効果)とは、実際には効き目のない偽薬
を処方しても、薬だと信じて相手が服用することで、何らかの治療効果がみら
れることを言う。

暗示効果のひとつである。

もちろんのことだが乱用はご法度だ。

行動を変革させるためとはいえ、相手を騙すことにかわりはない。営業マネー
ジャが「狼少年」にならないよう気をつける必要がある。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


友人A :
「新しい会社、どうだ?」


友人B :
「え」


友人A :
「1月に転職しただろう。もう馴染んできたのか」


友人B :
「うー……ん」


友人A :
「何だよ。もう転職しない、って決めたんだ。しっかりやれよ」


友人B :
「わかってるよ。でも、なんか……」


友人A :
「……」


友人B :
「疎外感を覚えるんだよな。なんか『よそ者』って感じ」


友人A :
「そりゃ、そうだろう。実際に入社したばかりなんだから、そう簡単に『仲
間』にはなれないだろう」


友人B :
「違うんだ」


友人A :
「なに?」


友人B :
「その会社はすっごく『絆』を大事にするんだ。社長もすごくいい人で、顔
を見たらいつも声をかけてくれるし、みんなで励まし合ってやっていこうと
いう雰囲気がすごい」


友人A :
「だけど、転職したばかりのお前は、そんな『絆』を感じないってか」


友人B :
「何となく、ね」


友人A :
「何となくなら、いいじゃないか」


友人B :
「みんないい人なんだよ。困ったことがあったらいつでも声をかけてって、
誰からも言われる」


友人A :
「恵まれてる」


友人B :
「でも、表面的なものだけだ。実際に結果を出そうとするなら、自分で踏ん
張らなくちゃいけないし、本当に困ったときでも、必ず助けてもらえるわけ
じゃない」


友人A :
「そりゃあ」


友人B :
「ないものねだり、なのかな」


友人A :
「わからない。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」


友人B :
「君はどうなの?」


友人A :
「俺? まァ、ボチボチかな。相変わらずな毎日だよ」


友人B :
「お母さんはどうなんだ」


友人A :
「ありがとう。うちのお袋なら、退院したよ。今は自宅療養中」


友人B :
「え? 君のお母さんも入院してたのか? それより奥様の……」


友人A :
「ああ、妻のお母さんね。我が家にいるよ」


友人B :
「まだ夜中に交代で起きてるのか」


友人A :
「そう。妻と交代で夜中に起きてる。病気のせいで、どうしても痰が喉に絡
むんだ。定期的に吸い出してあげないと、大変なことになる」


友人B :
「お子さんも小さいだろう」


友人A :
「2歳と8歳だ。上の子なんて、最近は俺よりシッカリしてきた」


友人B :
「1月に上司が代わったんだろう。上司は理解してくれてるのか」


友人A :
「俺の上司? 俺の上司に、家族の話はしないよ」


友人B :
「だって」


友人A :
「今回の上司も、俺より年下なんだ。結婚もしていない。だから話してもし
ょうがないさ」


友人B :
「残業せずに帰宅すること、理解されてるのか?」


友人A :
「なかなか難しいな。でも、やることをキッチリやれば、大丈夫だろう」


友人B :
「前もそうだったじゃないか。今度の上司には、家族のことを言ったほうが、
いいぞ」


友人A :
「関係ないよ。残業もしないし、飲み会も参加しないし、変わり者だ、とい
うレッテルはすでに貼られている」


友人B :
「結果を出しても、全然昇進しない。評価も変わらない。君の会社のシステ
ムは間違ってる。前からそう思ってたんだ」


友人A :
「そんなこと、考えてもしょうがないだろう」


友人B :
「早朝、君が子どもをベビーシッターのところへ送っていくんだろう? そ
して仕事をしてからすぐに帰宅して、子どもたちを風呂に入れ、義理のお母
さんのケアをする……。週末もそうだし、まったく余裕がない」


友人A :
「何が言いたいんだよ」


友人B :
「たまに、報われたいとか、誰かに承認されたいとか、そういうこと思わな
いか?」


友人A :
「だから、そんなこと考えてもしょうがないって」


友人B :
「……孤独感で押しつぶされそうになるときって、あるだろう?」


友人A :
「孤独? 孤独だなんて思わないよ」


友人B :
「どうして」


友人A :
「どうしてって……」


友人B :
「……」


友人A :
「どうしても、こうしても、ないよ。考えないから、考えない」


友人B :
「……え」


友人A :
「理由なんてない。孤独だなんて思わない。ひとりぼっちだとも思わない。
満たされているとも思わないし、幸せだとも思わない」


友人B :
「……」


友人A :
「俺は何も考えてないよ。プラスマイナス・ゼロ、の状態だ」


友人B :
「……考えてもしょうがないから、考えないってことか」


友人A :
「だから、そういうことじゃないって。たとえばお前、船で太平洋を横断し
たいと思う?」


友人B :
「え……?」


友人A :
「船一隻で太平洋の大海原に出て、アメリカのサンフランシスコを目指すん
だ。考えたころある?」


友人B :
「いや、ないけど……」


友人A :
「どうして考えないんだよ。考えてもしょうがないからか?」


友人B :
「どうしてって――」


友人A :
「それと同じだよ。孤独を感じるだの、絆を感じるだの、評価されてるか、
認められてるかって、そんなこと、俺は考えないんだ」


友人B :
「……」


友人A :
「ただ、それだけ」


友人B :
「考えない、か」


友人A :
「考えないから、考えない。ただ、それだけ」


友人B :
「……」


友人A :
「悪いな、そろそろ行かないと。上司が代わってから、後輩たち4人の面倒、
俺が見ないといけなくなったんだ」


友人B :
「なんで、そこまで……」


友人A :
「え?」


友人B :
「いや、君は、何も考えてないんだな。何も」


友人A :
「……」


友人B :
「お前の名刺、もらっていいか」


友人A :
「名刺?」


友人B :
「頭の中でゴチャゴチャ考え始めたとき、お前の名刺を見れば、そのノイズ
もすーっと消えていく気がするんだ」



……考えても仕方がないことを、考え続ける人がいます。

解決できないことをアレコレ考え、堂々巡りに陥ってしまう人もいます。

先日ご紹介した動画「落ち込んでいるとき、気持ちを切り替える大切な考え
方」でも解説したとおり、時間があると思考ノイズが頭に入ってきてしまうの
で、あえて「多忙」にし、先送りしている仕事を片っ端から片付けていく、と
いうやり方もあります。

考えてもしかたがないことを分別し、その考えを頭から消去する、ということ
を繰り返すのもいいですね。

徐々に「達観」できるようになってくると私は思っています。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【69点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

年齢を重ねると、仕事でも責任のあるポジションに立つことが多いでしょうし、
家族における諸々の問題に直面することも増えていくと思います。

家族や地域社会において直面する問題は避けて通れないもの。

私としては、できる限り仕事に対するあらゆるストレスを軽減させ、多くのビ
ジネスパーソンに、そちらのほうへ意識を向けてもらえるよう、いろいろなテ
クニックをお伝えしていきたいと考えています。

そのためにも、常に目標が達成できている状態にしていきましょう。