2015年3月19日

集中して仕事の効率をアップさせる「3つの基本」【ハード・トゥ・ゲット・テクニック】

● 今回のテクニック:【ハード・トゥ・ゲット・テクニック(16)】

ハード・トゥ・ゲット・テクニックとは、「あなただけが手に入れられる」
「あなたしかできない」という選民意識を相手に植えつけ、こちらの思惑通り
の行動へ誘導させるコミュニケーション術である。

営業のモチベーションアップ、もしくは行動変革を促す場合には、「君がオン
リーワンの存在なんだ」と訴えかける必要がある。

どんなコミュニケーション術でもそうだが、特にハード・トゥ・ゲット・テク
ニックを実践する場合は話す側の「心」が必要だ。本気で「あなただけ」とい
う気持ちがないと伝わるはずがない。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「ちょっといいかな」


部下 :
「はい?」


マネジャー :
「君は昨夜、夜の10時までオフィスに残っていたそうだが、何をしていた
んだ」


部下 :
「ああ、昨日は提案書の作成に手間取っていました」


マネジャー :
「何時から始めて、何時まで提案書を作っていたんだ」


部下 :
「何時から何時までって言われても――。厳密には、朝の10時からも提案
書作りをやっていましたし、お昼もコンビニの弁当を食べながらやっていま
した」


マネジャー :
「だから?」


部下 :
「ええっと、ですから、厳密に言うと、何時から何時までと言われても、そ
う簡単には言えない、ということです」


マネジャー :
「その提案書を見せてくれないか」


部下 :
「まだ、完成していませんが」


マネジャー :
「それでもいいから見せてくれ」


部下 :
「えっと……。これが提案書です」


マネジャー :
「4ページの提案書か。しかも1ページ目は表紙。4ページ目は価格表だ」


部下 :
「はい。2ページ目と3ページ目の作成に時間がかかってしまいまして」


マネジャー :
「細かいことを聞くけど、この提案書は何日から作り始めた」


部下 :
「えっと、先週の金曜日からです。あ、しかしですね、その金曜日に作った
資料は後で修正しまして――」


マネジャー :
「いいんだ、別に。今週に入ってから提案書作りをした日は何曜日と何曜日
だ?」


部下 :
「ええっと……。月曜日も、火曜日も、です」


マネジャー :
「そうだよね。月曜日も夜11時まで残っていた。火曜日も9時半まで残業
をしていたよね」


部下 :
「そ、そうですね。でも、提案書ばかりやっていたわけじゃありません」


マネジャー :
「知ってるよ。何をやっていたんだ?」


部下 :
「ですから、その……。来期に向けた管理資料の整理とか、お客様リストの
精査とか、その……」


マネジャー :
「このシートが何かわかるか?」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「このオフィスの中に、実はひとりだけ君を1日観察していた人物がいる。
その人物に、君がしている作業を分類分けして記入してもらった」


部下 :
「えええっ!」


マネジャー :
「スパイのようなことをして悪かったが、これを見てくれ。月曜日の午前中、
君は確かに提案書の資料作成画面をパソコンに表示させているが、2時間あ
っても、ほとんど作業が進んでいない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「なぜかというと、その2時間の中で7通のメールを処理し、3件の電話を
とっているからだ。2人の同僚に質問され、対応に時間をとられている」


部下 :
「……」


マネジャー :
「外部からかかってきた電話を内線でまわすのを間違え、お客様に迷惑をか
けたといって、お詫びのメールを書いたり、他部署の人にその後の対策を相
談したりして、お昼から1時半までその対応に追われている」


部下 :
「……そ、そうでした」


マネジャー :
「結局、提案書作成はまったく進まず、昼すぎの2時から外出した。しかし
3時過ぎには外出先から戻ってきて、またパソコンの前で1時間、メールの
処理3件、ネットサーフィン、電話の受け取り2件をしてから、4時半に再
び外出」


部下 :
「……はい」


マネジャー :
「夕方6時半に戻ってきて、それからまたメールの処理2件。処理というよ
り、閲覧だと思うが、それから提案書作成の画面を出して夜の8時まで作業。
隣の課の係長と20分雑談。さらに10時までにメール閲覧やネットサーフ
ィン……管理資料のメンテナンスははじめるが、10分でやめてしまう」


部下 :
「はい……」


マネジャー :
「次の火曜日も、同じような調子で朝から仕事をしている」


部下 :
「お恥ずかしいです」


マネジャー :
「君は私がメールを送るとすぐに返してくれる。何か仕事を頼むと、すぐに
取り掛かってくれる。悪いことだと言わないが、常にそのような状態だと計
画的に仕事をしているのだろうかと疑いたくなる」


部下 :
「申し訳ありません。場当たり的に仕事をしていると思っています。まだ営
業の仕事に慣れていないのかもしれません」


マネジャー :
「君は前職で生産管理をしていたそうだな」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「そういう君だからこそ、もっと効率化をしてもらいたいんだ」


部下 :
「本当にそうですね。営業の仕事って、ある意味自由ですから、自分を律し
ないと生産性が上がらないですね」


マネジャー :
「生産管理のときは違っていただろうけど、営業がオフィスにいると、いろ
いろなものに繋がってしまう。パソコンをネットワークに繋ぎっぱなしで仕
事をするな。気が散って仕方がないだろう」


部下 :
「ホント、そうですね……」


マネジャー :
「君だから私は言うんだ。君なら今の10倍のスピードで仕事を処理できる
だろう」


部下 :
「どうすればいいんでしょうか」


マネジャー :
「基本が3つある。類似した作業をグルーピングすること。いったん作業を
スタートしたら終わるまでやめないこと。ネットワークを遮断することだ」



……簡単に仕事の効率をアップさせるには、類似した作業を密にした集まりを
作り(作業グルーピング)、集中して処理することです。

「作業をいったんスタートさせたら、終わるまでやめない」これが基本です。

「集中する」は「気が散る」の反意語。

気が散らない環境を作ること、つまり「繋がり」「ネットワーク」からの自立
が求められます。


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 【23点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

明日、号外メルマガで私から重大な発表があります。

しばらく悩んでいたことですが、決断するとスッキリするものですね。

新しい可能性を手に入れるためには、大切な何かを捨てなければ手に入らない
ものだと思っています。