2015年3月6日

「15秒」で終わる、ポイントを押さえた話し方【エレベーターピッチ】

● 今回のテクニック:【エレベーターピッチ(9)】

エレベーターピッチとは、起業家が、あるプロの投資家と偶然エレベーターに
乗り合わせた際、エレベーターが目的の階に着くまでのわずかな時間(数十秒
から1分以内)で、自身のビジネスプランの魅力、優位性を伝えられるか?
伝えられるか伝えられないかでビジネスの明暗を分ける、と言われたことに由
来するプレゼンテーションスキルの概念。

営業がお客様に商材のトピックを伝えるときはもちろんのこと、マネージャの、
部下に対するコミュニケーションにおいても同じことが言える。

短い時間でポイントを正しく伝えることの大切さをあらわしている。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「さて4月からどうするか、君の方針を聞かせてほしい」


営業マン :
「はい……。もう4月からはですね、本当にその、何ですか、とにかくガム
シャラにやるしかないという感じでいきたいということでですね、本当に、
そういうつもりでやろうかと思っている次第だということでございます。ま
ずは、やはり、やらなければならないこととしてですね、ま、とにかく、見
積もりをいかに多くもってくるか、これがまさに、そういうことだと思いま
す。とにかく見積もりをたくさんいただけるようにお客様との関係作りにで
すね、邁進していきたいと、このように思っている次第でですね。ま、それ
以外に考えていることとして、その、何といいますか、やはり効率的にスケ
ジュールを組みましてですね、やっていこうということを思っている次第で
ございまして、その――」


マネジャー :
「はい、そこまで! 話の要点がつかめない。ポイントを3つに絞ってもう
1回話してくれ」


営業マン :
「え? あの、ポイントを……何でしょうか?」


マネジャー :
「話の要点がつかめないから、ポイントを3つに絞ってもう1回話してくれ、
と言ったんだ」


営業マン :
「えーっと、ポイントを整理してですか。ま、要するにですね、その私は昨
年度、なぜ目標予算を達成できなかったかと申しますと、先ほどお話したと
おり、見積もりの件数がとにかく少なかった。まさにこれに尽きると言いま
しょうか。この見積もりに関する意識が足りなかったせいでですね――」


マネジャー :
「はい、終了! もう1回言う。要点を3つだけ話して。ポイントだけでい
いから」


営業マン :
「え……? あ、あの……。ポイントですか……。何のポイントでしょう
か」


マネジャー :
「4月からの君の基本方針について、だ」


営業マン :
「ですから先ほどからお話をしているとおりですね、私は昨年度の反省から、
見積もりの件数を増やそうと、このように考えているわけでして――」


マネジャー :
「はい、終了! ポイントの1つは見積もり件数のアップ。そうだな?」


営業マン :
「は、はい」


マネジャー :
「次は?」


営業マン :
「次……。次はですね、やはり計画的な営業を心がけて効率化をしていかな
いと、何だか仕事に追われて毎日が終わっていくような気がするんです。し
たがって、私としては何としても効率的で、かつ合理的な営業活動をしよう
と、このように思っている次第でございまして、決意をしたという風にです
ね――」


マネジャー :
「はいはい! 終わり終わり。次のポイントは何? 1フレーズで言って」


営業マン :
「1フレーズで……。計画的な営業活動をして、効率的な仕事に邁進すると
いうことをやっていきたいと、このように私は――」


マネジャー :
「1フレーズ!」


営業マン :
「は、はい! 計画営業です」


マネジャー :
「3つ目は」


営業マン :
「み、みっつめは……。何でしょう? 強いてあげればお客様との関係作り
でしょうか。これをなくして見積もりも、そう簡単にはとれないですし」


マネジャー :
「そのために何をするの?」


営業マン :
「お、お客様を訪問します!」


マネジャー :
「そんなことは前年度もやってきたことだ」


営業マン :
「は、はい! お客様をもっと訪問します」


マネジャー :
「もっと訪問? それじゃあわかりづらいだろう」


営業マン :
「訪問件数をアップします!」


マネジャー :
「よし、じゃあもう1回言う。4月からの方針を3つポイントを整理して言
え」


営業マン :
「ええっと……。最初にお伝えしたのが、見積もりの件数だったと思います。
なぜ見積もり件数かと申しますと――」


マネジャー :
「ポイントだけ!」


営業マン :
「見積もり件数アップ、計画営業、そして訪問件数アップです」


マネジャー :
「わかりやすく順序を入れ替えてみよう」


営業マン :
「計画営業、訪問件数アップ、見積もり件数アップです」


マネジャー :
「もう1回」


営業マン :
「計画営業、訪問件数アップ、見積もり件数アップ!」


マネジャー :
「最後にもう1回!」


営業マン :
「計画営業、訪問件数アップ、見積もり件数アップ!」


マネジャー :
「よし、最後にさらにもう1回!」


営業マン :
「計画営業、訪問件数アップ、見積もり件数アップです! がんばりま
す!」


マネジャー :
「よし、4月から頼むぞ!」


営業マン :
「はい! やります!」



……自分が常に「意識」すべきこと、相手に常に「意識」させたいことは、ポ
イントを絞り込んだ単語に凝縮し、繰り返し繰り返しアウトプットすることで
す。

「10~15秒」で要点がつかめるような話し方・伝え方をする練習をしまし
ょう。

以前「エレベーターピッチ」のメルマガを書いたら、祥伝社の編集担当の方か
ら、「エレベーターピッチの達人」という書籍を献本いただきました。

とても参考になったので部下たちにもお勧めしています。

著者は、ベストセラー「ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣」の美月
あきこ氏です。


■「15秒で口説く エレベーターピッチの達人」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396615116/mysterycon0c-22/ref=nosim


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 【18点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

先日、アル・パチーノの「カリートの道」という映画を観ました。

昨年末ぐらいから私自身が常に考えるキーワードが「孤独」です。「孤独」だ
と思うことへの恐怖を断ち切って、さらにクールになるべきだと自分に言い聞
かせています。

「カリートの道」は、そんな今の私にぴったりの作品でした。