2015年6月12日

部下を「ダマして」達成させる方法【公表効果】

● 今回のテクニック:【公表効果(2)】

公表効果とは、たとえ強い意志がなくとも人前で公表し続けることで、意志が
固くなっていく心理効果を指す。

大衆の前で、繰り返せば繰り返すほど、強く訴えれば訴えるほど、無意識のう
ちに公表効果は高まっていく。


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● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「どうだ、今の気分は?」


部下 :
「はい。正直なところ、いつものことだな、と思います」


マネジャー :
「入社して何年だ?」


部下 :
「7年目です。7年たっても、ずっと目標が達成できていません」


マネジャー :
「今期はこれまでの営業3課から、2課へ異動した」


部下 :
「はい。これまでだいたい7億の目標に対して、95%ぐらいの達成率でし
た。今回は商材も担当客も変わりましたので、数字は4億3000万でし
た」


マネジャー :
「それで?」


部下 :
「頑張ったつもりですが、結果は4億ギリギリです」


マネジャー :
「その結果をどう受け止めている?」


部下 :
「前の課では95%だった達成率から、さらに落ちました。何だか、すごく
悔しいです」


マネジャー :
「2課に異動してからやったことはなんだ?」


部下 :
「はい。今までは目標を達成するとか、絶対にやり切るとか人前で言うのが
すごく抵抗あったんですけど、部長に言われたとおり、自分の知人10人に
言いました」


マネジャー :
「そうか」


部下 :
「さらにフェイスブックでも1週間に1回は『今期は絶対達成する!』と書
き続けました」


マネジャー :
「そうしたらどういう気分になった?」


部下 :
「最初のうちは、ものすごく嫌でした。部長との飲み会で騙されて誓約書に
サインした私がバカでした」


マネジャー :
「君を騙すつもりで誓約書を作って行ったんだ」


部下 :
「あのときは、なんて部長だ! と思いましたよ。でも実際に、知人に対し
てとか、フェイスブックで宣言していったら、なんだか気分が変わっていっ
たんです」


マネジャー :
「どういう風に?」


部下 :
「目標を達成しなくちゃ、って思うようになりました。そして……目標を達
成したい、と……」


マネジャー :
「『マスト』から『ウォント』へと心境が変化していった、ということだろ
う」


部下 :
「そうなんです」


マネジャー :
「それで結果は?」


部下 :
「去年より、達成率がダウンしました。すごく悔しいです」


マネジャー :
「去年の今ごろはどういう気分だった?」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「何も、ないですね。別に、気分も何も……。悔しい気持ちもなかったと思
います」


マネジャー :
「去年の今ごろのほうがいいか? それとも、悔しい気持ちを抱えている今
のほうがいいか?」


部下 :
「去年のほうがいいに決まってます。何もストレスが感じられなかったんで
すから」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「相変わらずウソが下手だな。営業なんだから、もう少し上手に人を騙せる
ようにならないとダメだ」


部下 :
「そ、そうですね」


マネジャー :
「君はウソをつくと鼻の穴が開くんだ」


部下 :
「き、気をつけます」


マネジャー :
「今年のほうが、成長を実感するだろう?」


部下 :
「そうでしょうねェ。おそらく3年ぐらいしたら部長に感謝できると思いま
すが、今は悔しくて、悔しくて……」


マネジャー :
「その悔しさが成長の証だ」


部下 :
「うーん、そうかもしれません。みんなに公表してきたから、かな……」


マネジャー :
「フフフ……」


部下 :
「――?」


マネジャー :
「フフ、フハ……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「フハッハッハッハ……! アーーーーハッハハッハッハッハ!!」


部下 :
「ど……」


マネジャー :
「アハハハハハ、ハッハッハッハッハ! ……アー……ハッハッハッハ!」


部下 :
「ど、どうしたんですか、部長」


マネジャー :
「じ、実は、騙されてるんだ、君は……」


部下 :
「はァ?」


マネジャー :
「ハハハハ……。君の目標は3億8000万だったんだ――」


部下 :
「え、何を言ってるんですか?」


マネジャー :
「4億3000万が目標だと言われて君は頑張ったが、結果的に4億ギリギ
リの結果だった。しかし、本当の目標は、3億8000万だった」


部下 :
「部長、何を言ってるんだか、私には意味が……。え……! ……じゃあ、
また私を騙して?」


マネジャー :
「そうだ」


部下 :
「ひ」


マネジャー :
「実は、君は目標を達成している」


部下 :
「ひどい、じゃないですかっ! 目標の数字までウソをついていたなん
て!」


マネジャー :
「じゃあ、君は3億8000万だと最初から言われていたら、達成していた
か?」


部下 :
「――!」


マネジャー :
「君を騙していたのは、入社してから昨年までの君自身の先入観だ。君の先
入観が、君にウソをついていたんだ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「君はどんな数字を言い渡されようが、90~95%ぐらいしかできないと
いう先入観がある。その先入観に、君は騙されていたんだ」


部下 :
「自分が、自分を……」


マネジャー :
「君はできるんだよ。目標を達成できるポテンシャルがあるんだ。だから今
期は自分の力で目標を達成させろ。今期こそは、自信をもって公表していけ
るはずだ」



……どんな数字を言われようが、常に「目標の9割ぐらいしかできない」
「80%できればよしとしよう」と思い込んでいる人は、

先入観が勝手に自分自身のポテンシャルを調整してしまうのです。自分の先入
観が、自分自身を騙している、と捉えましょう。


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 【76点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

アメリカンニューシネマの代表作3つを、立て続けに鑑賞しました。

ウォーレン・ベイティの「俺たちに明日はない」、ポール・ニューマン、ロ
バート・レッドフォードの「明日に向って撃て!」、ピーター・フォンダ、デ
ニス・ホッパーの「イージー・ライダー」。

昔からひねくれていたので、反体制、反社会的なメッセージを出す小説が好き
で、パンクやロックンロールも好き。

最近、不眠症を解消するために、コーヒーやお酒もやめようかなと思うほど、
健康的な生活を心掛けているのに、

音楽や映画は、相変わらず「ドラッグ&暴力&セックス&ロックンロール」に
傾いているのは、やはりいまだどこかで「反主流」でいたい。「アンチテー
ゼ」が好み、の性格だからでしょうね。

世の中の多くの人が「絶対達成」と言いはじめたら、私は冷めてしまうかもし
れません。

「目標やノルマなんてどっちでもいい」「もっとラクに自由に生きて、人生を
楽しみたいよね」という風潮が広まれば広まるほど、「いやいや目標は絶対達
成だろ」「自由の中にこそ、不自由さはあるんだよ」と声高に言いたくなる性
分です。

年に2回の私の激熱セミナー「絶対達成LIVE」は8月にあります。久しく
高揚感を味わっていない人は、ぜひお越しください。


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